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3月16日付

  • 巻頭言


  • 「宝が池だより1」 神田 浩史 (世界水フォーラム市民ネットワーク事務局長

     春未だ来たらず、と霜立つ中、第3回世界水フォーラムの開会式が始まり ました。開会式が始まるとともに、天から雨がポツリ、ポツリ。春を告げる 雨になるのか、それとも・・・。  本館から参加者センターあたりをゆっくりと確認して、途中退席できない 開会式をスクリーンで横目に見て、午後から大阪で開かれるシンポジウム 「世界の水と日本」に出席するために、早々に宝が池を後にしました。  宝が池が、京都が、世界の水問題解決に向けて、重要な地となるのか、それ とも禍根の地となるのか。いよいよ始まりました。毎日、午前中は宝が池に居ます。国際会館で見かけられたら、一声かけてやってください。


  • 水フォーラム報告

    「水は誰のもの?」 アマンダ・スータリ(フリーライター)

     「水の民営化とは、すなわち商品化に他なりません。」バングラディッシュの現地NGOハミドル・ハクさんは言います。3月14日にハートピア京都で行なわれた「水は誰のもの?」という講演会で、ハクさんはバングラデシュ市民の運動についてそう語りました。運動に参加している人々の80%は農村出身で、日々の暮らしに使う水を地域レベルで再びコントロールするため戦っています。その昔バングラデシュでは、河川が主な交通手段でした。しかし、ダムや堤防、洪水防止施設のために、今や河川は1年に8ヶ月しか流れず、モンスーンの時期が終われば干上がってしまうようになったのです。

     ハクさんによると、バングラデシュ語の「洪水」は、英語のような「破壊」の意味を含まないといいます。大規模インフラ設備建設の結果、かつて雨や季節的洪水などの周期に合わせて行われていた農業が、今や大部分を地下水に依存するようになるまで追い込まれました。  
     ハクさんは、土中に掘った穴の周囲を固めるためリング状のものを埋め込む形の、伝統的な「リング井戸」を紹介しました。スリランカでは、海外からの援助もあって、より便利に井戸の水をくみ上げることができる「チューブ井戸」に取って変わらたのです。チューブ井戸は、手押しポンプ型のもので地下水を吸い上げます。そのためどうしてもヒ素を多く含んでしまいます。もしこれが伝統的な井戸でしたら、このような汚染は起こらなかったでしょう。この事例を挙げて、ハクさんは解決策として地元の知恵を活用することを強調しました。彼は最後にこう言いました。「もし地元の人に任せれば、問題は簡単に解決するだろう」と。


  • NGOからのメッセージ


  • 「水質汚濁問題」 オラフ・マーム(リオデジャネイロ連邦大学)

     良質な表流水は、野生生物の保護にとっても、人間にとっても必要です。この問題にかんする教育が幾つかの発展途上国では十分ではありません。政府は、責任を持って、適切な土地利用とともに、河川、湖、貯水池の周囲で不適切な廃棄物処理がおこなわれないよう措置を講じなければなりません。

     水には、低PHや高い溶存態有機炭素のような汚染物質を溶かし、別の場所へ移動させ、生物による有害物質の摂取量を増大させる可能性があるので、水質保全には特別な措置が必要です。鉱業や手足が汚れる産業では、このような水が排出されないよう規制しなければなりません。水質を変えるような廃棄物をだす産業は税金を高くしたり、禁止しないといけません。都市の排水処理が整備されていない国々が、未だに多くあり、世界的な懸念となっています(ブラジルでは40%以下です)。川をせき止める貯水池の建設にあたっては、長期にわたり水質悪化が起こることから派生する様々な危険に関する分析が前もって行われなければなりません。ブラジルでは医療補助支出の70%が汚染された水に関連した病気に対してです。


    「温暖化問題」 カーラ・シュクータ(気候行動ネットワーク・ベルギー)

     3月16日から第3回世界水フォーラムが京都で開催されます。その中 に「気候変動と水」の分科会も含まれています。気候変動に関連する 水の価値はこれまで深く検討されてきませんでした。政策の位置づけ を高くしなければなりません。
    「水」は、環境と経済の分野の中でも多くの要素が統合されたもので すので、ヨーロッパでも気候と水の政策の整合性をとる必要があります。
     
     IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、欧州における気候変動の 最も大きな影響は水循環の断絶であると予想しています。これは、豪雨、 嵐、熱波、洪水、干ばつなどが一層激しくなるからです。
     気候変動は、水による被害の恐れの強い地域での被害を増大させる でしょう。南ヨーロッパでは一層の干ばつが、北部および北東部の冬季 と春季の洪水が増加すると予想されています。塩水の流入と降雨量の 減少により、地域によっては水供給の問題が起こるかもしれません。 広い地域で、雪と氷は減少するでしょう。夏期の水需要が増大する中 でその供給量は減少するでしょう。

     ヨーロッパの気候に関する政策の中で、気候変動の水循環への影響は、 水循環の異変があるまで取り上げられませんでした。水に関して脆弱な 地域である地中海、アルプス、北部スカンジナビア、沿岸部と中央・東部 ヨーロッパでは気候変動の影響が既にでています。