【ONI零 〜復活〜】新たな伝説の一幕

 時は平安。人々は妖魔に怯えて暮らしていたが、役小角によって集められた五行軍により、妖魔は次

々に殲滅。人類の歴史上、初めて人民に指示された軍となった。が、妖魔の姿を持ちながら、優しき心

をもつ隠忍の一族は、五行軍の格好の的となり、抗う術もなく虐殺されていった。

 主人公司狼丸は、そんな隠忍の隠れ里、しじまの里に住まう少年。司狼丸は父の天地丸、姉の伊月と

ともに暮らす、しじまの里の数少ない人間である。隠忍である幼馴染の外道丸、沙紀とともに遊びに出

かけた司狼丸だったが、外道丸が外界からの接触を断つ封印の鏡を壊してしまい、しじまの里は五行軍

に襲われて壊滅。そして8年後…という、のっけからスゴイ展開の導入。

 今までのシリーズは、隠忍とは『妖魔として転身することのできる人物』であり、『妖魔であるこ

と』は、『戦いにおいて転身できる』という、どっちかというと利点ぽい位置付けだったんだが、この

作品はまるで毛色が違う。まず、のっけから主人公たちは妖魔であるという理由だけで迫害され、仲間

をガンガン殺されていく。ゲーム中でも、バケモノは出て行け、とかそういう言い方をされたり、貧し

い中での人の心の醜さだとか、そういうのが浮き彫りになっている、非常にテーマが重い。

 隠忍の姿は、GBやSFC版ではガンダムというか(笑)、装甲に身を固めた感じだったんですが、今回

はいわゆる妖魔。男女問わず露出度は高いです(おい)。転身は時間制限つき。鬼心なるものがターン

ごとに消費されていって、ゼロになると力が暴走してバーサーク状態になる。鬼心は祠じゃないと回復

してくれないから、ペース配分が重要になってくるわけで。このシステム、いかにも隠忍の力が諸刃の

剣って感じで好きなんですが、絶対に勝てないイベント戦闘でそれと知らずに転身しちまうと、後々す

んげえ痛すぎ(笑)。

 あと、人が殺されたり食われたりする描写が今回めっちゃエグいですね…(^^; 効果音、リアルすぎ。

 たまに美麗な一枚絵が入ってきたりもするけど、基本グラフィックはSDキャラ。戦闘シーンの読み込

み速度が遅いのと、神様と交渉しないとステータスが上昇しないのがちょっとめんどいけど、この交渉

システム、結構私は好きだったりして。

 交渉する神様は、道端に落っこちてる(まじで)ので、根気よく踏んづけて探しましょう。どっかの

山の中では、天照大神が忘れ去られてたりして結構すごいけど(笑)。敵とのエンカウント率が低いの

は、神様探してウロウロするためにあえてそうされているようで。攻略本片手にスイスイ走って進んで

しまうと、格が足りなくて途中で間違いなく全滅しますんで要注意。むしろ攻略本は見ない方がいいか

も。

 ただ、他のゲームからデータコンバートしないと、神様コンプができないのはいかんですよ。キャラ

も、細かいところが細かすぎて、絵におこそうとするとぜんぜんワケわからんのもいかんですよ(笑)。

 驚愕(笑)のED後、流転へ続くハズだったんですが…続編出ないッすかー(泣)。小説版『時空を駆け

し子らよ』で、その後のことが書いてあるんですが、先が余計に気になる展開で生殺し(爆)。

  

 登場人物

  

 司狼丸

 今回の主人公、14歳。幼少時は無邪気で、何でも外道丸のまねっこしてカワイかったんですが…何か

大きくなったら陰のあるキャラになってしまわれた。見た目は好きなんですが、ちょっとキャラの性格

付けが微妙に中途半端な気がする。一体元気なのかおとなしいのか、その辺どうなんだい?って感じで。

自分のことを人間だと思っていたが、父の死がきっかけで『緋焔童子』へと転身。が、元々人間だと思って

いたのに実は隠忍だったという背景もあり、隠忍の心が制御できなくなって晴明の両親を殺害。その辺

も、影のあるキャラになった原因と思われ。

 何か知らんうちに(笑)神無と微笑ましくらぶらぶになっており、このカップルはかわいらしい(微

笑ましい)ので大好き。

 『時空を駆けし子らよ』では、時間を飛び越える能力があることが発覚。更に、神無との間に能天気

不死身青年高野丸(…そんな高野丸はイヤだぁあああ)をもうける…らしい。


  
 外道丸

 司狼丸の幼馴染。17歳。司狼丸のことを弟分だと思っており、幼少時はほんとにそんな感じの関係で

微笑ましかった。8年経って顔にどでかいバッテン傷をこさえてしまったんですが、一体何があったの

だ。沙紀が初恋の相手らしい。

 風の隠忍『甲骸天童』へと転身。消費がたったの10で、強力な全体攻撃である『雷神掌破』が使える

ため、戦いにおいては非常に重宝する人。

 性格は短気でぶっきらぼう、頑固だけど弱いものにはとても優しい。厠の妖魔退治のイベントでは、

驚愕のグラフィックを披露してくれた(笑)。顔グラフィックも表情豊かで、主要キャラの3人の中では

一番性格描写がしっかりしてるんではないかと思う。

 里の仇、親の仇の一人である弓弦を仲間にすることがどうしても受け入れられず、司狼丸たちのもと

から出奔。『時空を駆けし子らよ』では、生来の意地っ張りのため、そのまま仲直りできずに小角の本

拠地の前をうろうろしていたことになっている。んでもって、気を失った伊月を救出、二人で司狼丸た

ちの消息を探すために旅に出ることに。後、伊月と夫婦になって息子天地丸をもうけるが、伊月は守ろ

うとしていた人間に殺され、天地丸は行方不明。不幸すぎる…(T-T) 多分人間に牙を剥く存在になっ

てしまうんだろうなあ。何で彼だけこんな目に…(泣)。



 沙紀

 司狼丸の幼馴染、16歳。親がいないので、外道丸の両親に育てられた。せくしーな猫又(笑)、『香

珠月姫』に転身する。が、数少ない回復術使いなので転身することはあんまりなかったような。依頼の

中で16歳なのに10歳とかに間違われてるあたり、人間時は幼児体型なのか?(笑)

 見た目はすごくカワイくて好きなんだけど、何かこの子もちょっとキャラの性格付けが微妙なような

印象が…弓弦の受け入れについて、なんかあまりにも割り切りすぎでないかい?とか思ったり。幼い頃

に故郷を皆殺しにした一味の人間なんだよ?あっさりと「そうすべきだと思う」じゃなくて、最終的に

は弓弦の一番の理解者になるとしても、その過程でもうちょっと葛藤したり反発する外道丸の気持ちも

わかってあげるとかそういうのはなかったのかなー。弓弦の肩ばっかし持たないで。親の仇が目の前に

いるのに、一番近い存在である沙紀ちゃんがそんなこと言っちゃったら、外道丸としたらもう出てくし

かないじゃないですか。

 ED後、司狼丸のもとを離れて弓弦と行動をともにすることになるらしい。そのうち、秘女乃が生まれ

るのだろうか。


 天地丸(父)

 司狼丸と伊月のパパで、優秀な退魔師。ファミ通で初めて彼を見た時、てっきりGB版の天地丸かと思

っていたので角刈り法衣の姿にびっくり(笑)。でも、サバサバした頼れるお父ちゃん。しじまの里を

五行軍から守ってくれていた人で、里壊滅後は司狼丸に加えて、外道丸と沙紀も実の子同様に育てた。

 第2章で非業の死を遂げるが、あれにはビビった(つーか泣いた)人も多かったのでは。あと、ラス

トバトルでの回復は涙出るほど有難かった。願わくば、鬼心も回復してくれたら…(贅沢いいすぎ)。



 鈴鹿  

 司狼丸のママ。その実態はかなりセクシーな(笑)伝説の隠忍『愛染紅妃』。大太刀・大通連を軽々

と振り回す、きっぷのいい姐さん。子持ちだけど(笑)。転身すると強いんだけど、技の消費が激しい

のがちょっと辛いところ。

 実は、昔は人を襲っては食う妖魔の一人で、弓弦の両親も食ったらしい。が、天地丸に成敗されて愛

が芽生えたようだ。EDでは、弓弦の仇であることが発覚したため、命乞いをして許してもらった。が、

『時空を駆けし子らよ』では、あれはすべて計算ずくのことで、人を食うことには何の罪悪感を持って

いないらしい。「妖魔は人間を食うんだよ。それを受け入れないと、お前はまた人を殺める」って言っ

てたが、あれは私はちょっと賛同しかねた。じゃああんた、とうちゃんのことエサだと思ってたんかい

と。それに、弓弦の「お前たちの方がよほど人間らしかったよ」という台詞にもかみ合わないと思うん

だけどなあ。全部鈴鹿の演技だったとしたら、何だか血を吐くような思いで敵討ちを断念した弓弦が救

われないような感じで。やっぱ、この人には「昔悪かったけど改心して今はいいお姉ちゃんになった人」

でいてほしかっただけに。



 神無  

 鬼見の才を持つ女の子。素直でかわいいv金の亡者の両親から、よくもまあこんなに愛らしい子が…

とか思ったが、ひょっとすると拾われっ子だったりしたかもしれない。見た目は結構幼く見えるけど、

司狼丸とらぶらぶになるくらいだから、実際は12歳くらいなのかな? 

 『時空を駆けし子らよ』では、大人になった姿で登場するけど、一転して冷たい口調になっててちょっ

と違和感があった。後に司狼丸との間に高野丸が生まれる…予定。



 阿部晴明  

 人と狐との間に生まれ、後に日本を代表する陰陽師となる。神無に負けず劣らず素直でかわいい、一

生懸命な男の子。年齢的にもつりあいが取れるだろうと思って、この子はそのうち神無とらぶらぶに!

とか勝手に思っていたら、司狼丸に取られてしまった(笑)。いや、司狼丸とでもお似合いなんだけど。

司狼丸に両親を殺されたことを知らずに鈴鹿を母と慕ってついてくるが、『時空を駆けし子らよ』では

成長した後、司狼丸を殺すことになるらしい。親の仇ってことが知れたのだろうか。



 弓弦  

 最終パーティメンバーなのに、こんな下の位置にいる時点で私の中での彼の位置付けがバレバレで

す(死)。弓弦ファンの皆様すいません、私彼はどうにもちょっと…(^^; 

 親を妖魔(鈴鹿)殺された恨みを胸に、賀茂保憲に弟子入りし、かつては魔器『魔食いの弓』で五行

軍にも参加。しじまの里を壊滅させた時同行していた。当時少年だったとすると、今20代半ばくらいだ

ろうか。CGは変わってません(笑)。鈴鹿のはからいで、司狼丸とともに旅をすることになる。「敵同

士だったが徐々に互いを理解しあう」の王道を行った人。初めに司狼丸たちと一緒に仕事することにな

った時は、どーせ一時的な仲間だろうと高をくくってロクに格上げをさせてなかったので、最終戦闘で

はほんとに弱かった(笑)。

 長い黒髪の美青年で、目の前で両親を食われたという過去があるためか、かなり性格は屈折している

んじゃないかと思う。多分、親の敵を討つ暗い復讐心だけを拠り所に修行して、その一途なまでの復讐

心を五行軍にうまいこと利用されていた。が、とは言え冒頭では平和なしじまの里を滅ぼした上、泣い

てる幼い子供3人に容赦なく弓を向けようとしたので、プレイヤーにとって相当第一印象悪かったのでは

ないかと(笑)。

 普段は感情をほとんど表に出さず、妖魔である司狼丸たちとの交流を頑ななまでに拒む。が、徐々に

沙紀には心を開いていき、指輪の魔器をこっそり(笑)あげたり、ED後は沙紀と行動をともにするよう

になるあたり、旅を通じて彼の中でも大きく何かが変化したはず。それは彼にとってもよかったと思う

んだけど…以下は私としてはどうも納得が行かなかった部分。同意見の人だけ読んでください(笑)。

 鈴鹿が親の仇であると発覚したラストで、弓弦は葛藤の末に弓を下ろすんだけども…これ、彼がしじ

まの里を壊滅させた一味の人間じゃなかったら美しい場面で終わるんですよ。この時彼は「両親を目の

前で殺された私の気持ちがわかるか?!」と叫んでますが、司狼丸達にしてみれば「じゃあ、何も悪

いことしてないのに、お前たちに目の前で仲間を皆殺しにされ、故郷を潰された俺たちの気持ちはわか

るのかよ?」って感じで。悔しい思いその他もろもろ、兄弟同然の外道丸を失ってまで、仇である彼を

受け入れようと頑張った司狼丸達は何なんだよーと思って。

 まあ、屈折した過去が彼をそうさせたというのはイヤというほどわかるんだけども…。司狼丸達が屈

折もせずに健やかに育ったのは、ひとえに天地丸パパの大きな愛情のおかげなんだなあ、としみじみ思

ったり。



 

 

 
   






『SFC版・アーケード版ONI』の説明へ  『ONI部屋』へ