産婦人科だより

目次


更年期障害 (H12,1,23)

 頭が重い、体がほてる、急に汗をかく、咽がつまったような気がする、心臓がどきどきする、肩が凝る、腰が痛いなどの症状が40才代後半から50才代前半に出現します。これらの症状のうち一つだけが単独で発生することは少く、いくつもの症状が重なり合っているのが普通です。また、症状は日によって、天候によって、あるいは一日のうちでも時間によって異なるのが特徴です。
 このような症状が出現し、しかも体のどこにも異常が認められない状態を更年期障害と言います。つまり、心臓が悪い、脳腫瘍があるなどといった深刻な病気があるのではありません。加齢とともに女性ホルモンが低下するため、交感神経と副交感神経からなる自律神経の働きが変調をきたしているに過ぎず、2、3年で治まっていくのが通常です。

妊娠中の体重増加 (H12,1,23)

 妊娠するとお母さんの体重は分娩までに約8〜12kg増加します。これら増加分の主なものは
  胎児 3.3kg
  羊水 1.0kg
  胎盤 0.7kg
  母体の血液 1.0kg
  母体の肝臓、脂肪など 1.0kg
  子宮 1.0kg などです。
 では、(1)つわりがひどくて何も食べられない場合、赤ちゃんは育たないのでしょうか? いいえ。胎盤からhPLと言うホルモンが分泌され、母体の脂肪をブドウ糖に変換し、赤ちゃんはそれを利用します。ですから、お母さんが食べなくても赤ちゃんは育つのです。
 (2)妊娠10か月目に赤ちゃんを大きくするには母親がよく食べればいいのでしょうか? いいえ。妊娠8か月以降は母体の消化吸収能力が低下するため、0.5kg以上の栄養を胎児に供給することはできず、ただ母体のむくみになるだけです。胎盤にまで浮腫が出現すると胎児の発育は逆に制限されてきます。ですから、赤ちゃんを大きくするには腹八分が賢明です。

産後の子宮収縮と出血 (H12,1,23)

 妊娠中赤ちゃんを入れていた子宮は分娩後急速に小さくなります(収縮します)。妊娠中は子宮の筋肉の中に多数の血管が走り、胎盤に十分な血液を供給しています。従って、分娩後胎盤が剥がれた所には多数の血管がむき出しとなり、そこからの出血が始まります。この出血を止めるために子宮は大急ぎで収縮しなくてはなりません。分娩後に子宮の収縮を促すため子宮を冷やしたり、出血を少なくする目的で子宮収縮剤を服用していただきます。また、赤ちゃんが乳首を吸うとおなかが痛くなることがありますが、神経反射により子宮収縮ホルモンが分泌されるためですから心配はいりません。
 このような子宮の収縮により、出血は減ったり増えたりしながら次第に減少していき、約1か月でなくなります。増えたとしても通常の月経のピーク時の出血量を越えていなければ心配する必要はありません。また、出血が2か月に亘ったとしても子宮がきちんと収縮さえしていれば心配はいりません。

貧血に注意 (H11,3,21)

 あなたは疲れやすかったり、息切れがしたり、心臓がドキドキするのを感じたりしていませんか?貧血だと、身体のすみずみにまで十分な量の酸素が供給されません。酸素を体内で運搬しているのは赤血球と呼ばれている直径0.006〜0.01ミリメートルの円盤状の細胞です。赤血球の寿命は約120日で、毎日脾臓で古い赤血球が壊され、骨髄で新たな赤血球が作られています。新たに赤血球を作るには鉄が必要です。出血により大急ぎで赤血球を作らなくてはいけなくなっても、鉄がないとどうしようもありません。つまり貧血の多くの原因は「鉄が足りない」のです。
 ひょっとしたら貧血かもしれないと思っているあなた、子宮筋腫はありませんか?妊娠していませんか?妊娠中はお母さん自身と赤ちゃんとの二人分の鉄が必要ですから、貧血になりやすいのです。鉄は牛乳や小魚に多く含まれています。

月経とは(H11,3,21)

 子宮は妊娠や分娩には必要不可欠なものです。その子宮の内腔に面して厚さ2〜3ミリメートルの子宮内膜があり、子宮内膜は卵巣から分泌される女性ホルモンの作用を受けて胎盤になる準備を毎周期行なっています。したがって、妊娠しなければその月の準備は無用となり、子宮内膜は子宮筋層より剥離します。これが月経の仕組みです。つまり、月経は妊娠しなかったことの徴候であり、なにも子宮に溜まった悪い不用な血液が出てくるのではありません。
 通常月経は一定周期で規則的にやってきますが、前後3、4日のずれは正常です。つまり、25日から31日で月経が発来する場合は28日型と言えます。また、出血量は個人によって異なるため正常の出血量を定めることは困難です。もしも、出血量が急に増えたり減ったりすることがあれば、ご相談ください。

癌を予防するには(H11,3,21)

 日本全国の悪性腫瘍(がん)による死亡率は昭和56年度に脳卒中を抜いて第一位になり、死亡者のほぼ4人に1人はがんで死亡しています。男性には胃、肺、肝臓、腸、膵臓がんが多く、一方女性には胃、腸、肺、子宮、乳がんが多いのが特徴です。これらのがんのうち子宮がん、乳がん、胃がんはがん検診により早期に発見、治療することが可能です。
 このようながんを日常生活で予防するには、以下のようなことに気を付ければよいと考えられています。 1) 偏食しないでバランスのとれた栄養をとる 2) 同じ食品ばかりを続けて食べない 3) 食べ過ぎを避ける 4) 深酒をしない 5) タバコを吸わない 6) ビタミンA・C・Eと繊維質のものをよくとる 7) 塩辛いもの、カビの生えたものは食べない 8) 体を清潔にする 9) 規則的に7〜8時間の睡眠をとる 10) 規則的に運動をする

妊娠中の感冒 (H10,2,15)

 インフルエンザが流行っています。妊娠していても、インフルエンザや感冒に罹ることがあります。鼻水や咳がでても軽い程度なら、温かくしていれば十分です。ひどくなってくると薬の助けが必要となってきます。症状に応じて咳止め、解熱剤などの薬をのむことが、体力を保つのに有効です。全ての薬が赤ちゃんに有害とは限りません。
 妊娠中の風邪に対しては、注意していただきたい症状があります。それは(1)お腹の張り、(2)出血、(3)リンパ節の腫れと湿疹です。軽い風邪でお腹の張りや出血が出現することはありません。ひどい咳が長く続くと子宮が刺激され、子宮筋が陣痛の時のように収縮することが稀にあります。それをお腹の張りと感じるのです。
 首や耳の後ろのリンパ節の腫れと全身の蕁麻疹のような湿疹は、風疹かもしれません。妊娠の非常に早い時期に風疹に罹ると、赤ちゃんに影響があることがあります。そのため私達は妊娠の初期に、風疹に対する抗体が有るか無いかを検査しています。抗体があれば風疹の影響は考えなくてもよいのです。妊娠中の感冒はまず産婦人科医に相談するのが安全です。

若年者の生理 (H10,2,15)

 第2次性徴の最も大きな出来事である初めての生理(初経、初潮)は、12から13才で出現することが多く、外陰部や乳房が発育を開始したあとに発現してきます。
 若い人の生理は、(1)不規則であることと(2)痛みを伴うことが多いようです。若い人は、成人のように排卵後2週間して月経出血するという排卵周期が確立していないため、不規則になりがちですが、特に心配はいりません。ただ、出血の量には十分気を付け、あまり多いようなら貧血の検査を受けることも大事です。ピルなどのホルモン剤を使って出血を押さえることは、排卵周期が確立していないため慎重にすべきです。かつて生理痛は、成熟過程として誰でもが経験することであり自然なのだから我慢するよう指導されてきました。しかし、最近では生理痛があまり強くない初期の段階で少量の鎮痛剤を用いるほうが、効果的でかつ賢明と考えられるようになりました。

妊娠の診断時期 (H10,2,15)

 妊娠しているかどうか知ることができるもっとも早い時期は何時でしょうか?                       尿の中に出現する胎盤性性腺刺激ホルモン(hCG)を測定すれば、“もうそろそろ月経がやってくるころ”には妊娠しているかどうかを判定することが出来ます。尿の検査で妊娠と診断することが可能なのです。なお、こんなに早い時期に妊娠を知るためには月経が規則的に発来している女性でなくてはなりません。
 妊娠が正常か異常かを知るには、(1)尿中か血液中のhCG濃度を測定すること、あるいは(2)超音波診断法で子宮の中の赤ちゃんの心臓が動いているのを確認する(これは妊娠3ケ月上旬頃から観察可能です)が有用です。

排卵日は? (H9,8,3)

 いつ排卵するのでしょうか?28日型の月経周期の方では月経開始後14日目に排卵しますが、32日型の人でも14日目でしょうか?通常は、排卵後12〜14日経つと月経がやってきます。これは28日型の人でも、32日型の人でも同じです。従って、排卵日は28日型の人では14日目(28-14=14)ですし、32日型の人では18日目(32-14=18)となります。つまり、排卵に要する日数の差が月経周期の違いとなって現われるのです。
 排卵日を知るには基礎体温を計る他に、超音波検査法で卵巣を観察する方法、尿のなかに出現する排卵の指令ホルモン(LH)を確認する方法などがあります。なお、排卵日頃には粘調で透明なおりものが増えたり、お腹が痛くなることもありますが、心配はいりません。

分娩予定日が近づくと (H9,8,3)

 分娩予定日丁度に赤ちゃんが生まれなくても心配は要りません。予定日の前3週間(妊娠37週+0日)から後2週間(妊娠41週+6日)の計5週間の期間内に赤ちゃんが生まれた場合が満期産です。
 妊娠10ケ月(妊娠36週以後)に近づくと、(イ)赤ちゃんが分娩のストレスに耐えられるかどうかの検査を行ないます。これはNST(ノンストレステスト)と呼ばれているように、赤ちゃんに対する影響は全くありません。赤ちゃんの体動に伴う心拍数の増加が観察されると、それ以後少なくとも1週間は赤ちゃんは元気と考えられます。(ロ)赤ちゃんに酸素や栄養を受け渡している胎盤が十分に機能しているかどうかを調べるためを、尿や血液を用いてE3やhPLといったホルモンの濃度を測定します。(ハ)貧血や肝臓の働き、産道に赤ちゃんにとって有害な細菌がいるかどうかなど、母体の全身状態の検査を行なって分娩に備えます。
 当科では、これらの検査で異常が認められなければ満期産の期間内では陣痛促進剤を使うことはなく、自然の経過に任せています。なお、そのためにも妊娠初期に予定日をはっきりさせる必要があります。

赤ちゃん誕生 (H9,6,26)

 予定日の前3週間(妊娠37週+0日)から後2週間(妊娠41週+6日)の期間内の分娩が満期産で、初めての出産では陣痛が始まってから約24〜36時間で赤ちゃんが生まれます。しかし、なかにはいわゆる難産で、産婦人科医の援助を必要とするお産もあります。難産になりそうかどうか、妊娠中から予測することが可能な妊婦さん(例えば妊娠中毒症になった方、子宮筋腫を持っている方など)から、分娩室で急に難産になる方まで様々です。
 そのため産婦人科では妊娠中より血液、尿あるいは超音波診断装置を用いて必要な検査を行ない、難産が起こりそうな可能性の早期発見に努める共に、必要に応じて小児科医の応援を得ています。

カビとカンジダ膣炎 (H9,6,26)

 梅雨は食べ物にカビがはえやすい季節です。適当な温度と湿度さえあればカビはどこにでも繁殖することが出来ます。カビの攻撃から例外的に人間だけが安全と言えるわけではありません。
 婦人科におけるカビの代表的な病気がカンジダ膣炎です。白い、まるで豆腐を握りつぶしたような帯下(おりもの)と痒みが特徴です。なにも不潔にしていたから罹ったのではなく、体力が低下した時や妊娠して体内の環境が変化した時、あるいは抗生物質により膣内の細菌が死滅してカビだけが生き残った時などに症状が出てくるのです。外陰部を石鹸で洗っても良くはならず、かえって皮膚を弱めてカビを利することになります。深刻な病気ではなく、膣錠と軟膏により治療することが出来ます。

魅かれあう男と女 (H9,4,3)

 どうしてヒトには男と女があるのでしょうか?遺伝子から考えれば、精子から提供される遺伝子と卵子から提供される遺伝子の混ぜ合わせ、つまり生殖行為のために無くてはならないからだ、と説明することができます。では何故、遺伝子の混ぜ合わせのために精子はオタマジャクシのような、卵子はソフトボールのような異なる形をしていなければならないのでしょうか?半円形と半円形を合わせて、一つの完全な円形をつくるようなわけにはいかないのでしょうか?精子は父親由来の遺伝子を提供するだけですが、卵子は母親由来の遺伝子を提供するだけでなく、受精卵が発育していくためのエネルギーや代謝経路も準備しており、精子と卵子は形だけでなく、その役割も異なっています。男と女の、そして精子と卵子の形の違いは役割の違いが表面化したものだと考えられます。
  思春期の男の子は(1)精巣の発達(2)肉体の発達の順で成長していきます。女の子は(1)肉体の発達、ついで(2)排卵機構の成立の順で成熟していきます。思春期を経て男と女はお互いを意識しあうことになりますが、男の子は早い時期から異性との物理的接触を求めるようになり、自慰行為にも習熟していきます。
  ところで、男の子は自分の悩みを他人に打ち明けることが次第に減っていきます。女の子は月経時の痛みや不正出血、あるいは中学生や高校生であるにもかかわらず妊娠してしまったことなども、友達や母親に打ち明けることが多いのとは対照的です。男の子の包茎の悩みは極めて深刻なことから、今日からでもお子さんの包皮を指でそっと剥くようにご指導下さい。男の子の悩みには父親が対応し、女の子の悩みには母親が向かえばいいと一般に言われていますが、実際には父親が相談相手になっていることは少なく、男の子にも女の子にも母親が重要な存在のようです。
 男にはペニスが女には膣があるだけではなく、感じ方や考え方に違いがあるからこそ、男と女は魅かれあうのかもしれません。そして魅かれあう男女のエネルギーが芸術を発達させ、経済活動を支えているのかもしれません。

子宮内膜症って? (H9,3,9)

 子宮内膜は子宮の内腔に面した場所に存在し、卵巣から分泌される女性ホルモンの作用を受け、受精卵の着床に備えて月経周期毎に変化しています。そのため妊娠が成立(受精卵が着床)すると子宮内膜は胎盤の一部となり、妊娠が成立しなければ子宮内膜は月経血と一緒に子宮の外へ排出されます。
 このような子宮内膜が、子宮の筋層内や子宮の周囲、卵巣の中などで異常に増殖する病気を子宮内膜症と呼びます。出来た場所により子宮筋腫や卵巣癌と区別することが必要ですが、どこに出来ようと子宮内膜症は進行性で、月経時や性交時の強い疼痛が特徴です。治療は子宮内膜症が出来た子宮や卵巣を手術で取り除いたり、卵巣からの女性ホルモンの分泌を薬を使って止めることで行なわれます。

子宮頚癌と子宮体癌の違い (H9,3,9)

 子宮癌は子宮頚癌と子宮体癌の二つに分けられます。かつては子宮癌と言えばそれは子宮頚癌と考えても構わないほど、子宮頚癌が圧倒的に多い病気でした。しかし、最近では子宮体癌が次第に増えています。
 子宮頚癌と子宮体癌、名前はよく似ていますがこの二つは全く異なった病気です。子宮頚癌は40才から60才の婦人に、一方子宮体癌は50才から60才の婦人によく発生します。癌の出来る場所の違いから子宮頚癌は自覚症状が少なく、子宮体癌は変な(不規則な)出血を伴いがちです。
 子宮頚癌と子宮体癌それぞれの癌検診を受診されることをお薦めします。子宮頚癌の検診で子宮体癌を見つけることは困難ですし、また逆も同じことです。

へんな出血を認めたら

 (1)月経の出血が止らない、(2)月経とは関係なく思わぬときに出血する、(3)排卵日頃に粘液に混じって出血するなど様々な出血があります。このような出血が出現した場合、多くはホルモンの変調が原因です。ホルモンの変調による出血は月経が始まってから2、3年の間や、夏から冬へあるいは冬から夏へと大きく季節が変わるときによく認められます。
 このような出血が認められた場合、 (イ)子宮頚癌や子宮体癌のないこと、(ロ)貧血になっていないことを確認するのは当然です。以上の検査で異常が認められない場合には、(a)多くは次の月経が終了するときに同時に止ることからこのまま様子を見る、(b)簡単な止血剤(アドナ、トランサミンを)を服用する、(c)急いであるいは確実に止血したいときにはホルモン剤(ピル)を服用する、などの治療法が考えられます。

貧血と子宮筋腫

 少し体を動かすと、動悸がしたり、息がきれたり、疲れやすいと感じたことはありませんか?このような症状は貧血の代表的なものです。1回の月経で約130mlの血液が失われますが、この損失は次の月経までに回復しているのが普通です。しかし、子宮筋腫があると出血量が増え月経の度に貧血が進行することもあります。
 子宮筋腫の原因は不明ですが、40才50才代の女性に多く認められます。症状は(1)大きくなった子宮筋腫や子宮が周囲の膀胱や直腸を圧迫するために、尿が近くなったり残尿感があったり、あるいは便秘がちになります。(2)月経が次第に頻繁に来るようになったり、出血量が増えたり、生理痛がひどくなったりします。なお、これらの症状の全てが必ず出現するのではなく、筋腫の場所によって病像は異なります。

高齢婦人の萎縮性膣炎

 高齢婦人が黄色いおりものや出血を認めた場合、最も考えられるのは萎縮性膣炎です。これは、かつては老人性膣炎と呼ばれていたように、お年寄りに多い病気です。
 卵巣から分泌される女性ホルモンの量は、更年期頃より次第に減少し、膣の表皮は薄くなって(萎縮して)いきます。そのため、細菌や物理的刺激に対する膣の抵抗力は低下し、膣の表皮は真赤になって傷つきやすい状態になります。膣の状態により、黄色いおりものが増えた程度から持続的な出血や膣の灼熱感などまで、様々な症状が出現してきます。膣の中にホルモン剤を挿入するという比較的簡単な方法により治療することが可能です。
 なお、治療はどこにも癌が存在しないことを確認した後に行なっています。つまり、黄色いおりものや出血を認めて萎縮性膣炎と自己診断することは危険ですので、必ず産婦人科を受診下さい。

お母さん、心も体もユックリと

 妊婦さんは赤ちゃんのためにのんびりと毎日を過ごしてください。お母さんがイライラしていると、お母さんの体内でストレスに反応してホルモンの状態が変化し、赤ちゃんのホルモンにも影響を与えます。だから、お母さんがのんびりしているとお母さんの、そして赤ちゃんのホルモンも安定して行きます。「胎教が大事」と言われるのは、このことなのです。赤ちゃんは子宮の中で音を聞き、光に反応し、運動しています。
 赤ちゃんの生活リズムは20〜30分寝て、次の20〜30分起きています。目覚めているときは手足を盛んにバタつかせ、それにつれて心拍数は毎分120〜140から140〜160へと増加します。これこそ赤ちゃんが健康なサインなのです。このサインを捕まえようと、私達はNST検査を妊娠10ケ月には毎週必ず行なっています。これによって帝王切開を行なうべきかどうかを知ることもできます。

超音波検査

 産婦人科では超音波を用いた検査はなくてはならないものです。これは魚群探知器と全く同じ原理で動いており、超音波の反射波を利用することから“エコー”とも呼ばれています。
 超音波検査により、子宮の中で赤ちゃんがきちんと発育しているか、胎盤の位置は正常か、双子ではないかなど妊娠に伴う変化を知ることが出来ます。また、子宮筋腫があるかどうか、卵巣は腫れていないかなど婦人科の病気の有無も検査することが出来ます。さらに、最近では卵巣を詳しく観察し、排卵日が何時頃なのかを正確に推測することも出来るようになりました。
 超音波検査は患者さんに痛みを与えることは全く無く、また子宮内にいる胎児に対しても無害です。産婦人科では従来の内診と超音波検査を組み合わせることにより診断の完全性を追究しており、時には内診を省略することも可能になっています。


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