男を消せCross Men Out! ノルウェーを変えた女のクーデタ−
三井マリ子 著  (毎日新聞社刊、1999年)
子育てや、お年寄りの介護で仕事を辞める女性のいない国ノルウェー。
背景となる政治、法律、男性の意識は、どのように培われたのか? 
世界のモデルとなった「クオータ制」は、誰がどのように始めたのか?
三井マリ子が零下25℃の地を鼻水をたらしながら取材したルポ。
書評・感想
サスペンス・アクション小説を読むような興奮
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これはサスペンス・アクション小説ではない。一見あまりにも「強烈な」タイトルに、男性諸氏の中には「これは何だ!」と怒りを覚える人もいるかもしれない。著者はおそらく、少なくとも2つの意図を込めたのではないか。ひとつは、歴史事実をそのままに表現するために。もうひとつは、日本の異常なまでの男性偏重政治を変えていきたい一念で。
 
読者は、日本の女性国会議員の比率が、世界で何位かご存知であろうか。列国議会同盟の調査によれば、衆議院で161カ国中123位という低い位置にある(1998年11月現在)。なにしろ、女性議員の数は、500議席中21議席(48%)にしかしすぎないのである。女性が参政権を獲得してから半世紀にもなる国で、政治の世界は依然として男性に専有されている現状がある。しかも生活に身近な地方議会では、小さな自治体になればなるほど、女性ゼロ議会が多い。そのため、女性の関心や利益を無視した男性中心の政治が日本の常識のようになっている。

 ところが、本著が取り上げるノルウェーでは、40%前後の女性国会議員を選出している。他の北欧諸国も同様に、常に世界の上位を競い合っている。なぜこれらの国々では、女性議員が日本よりダントツに多いのか。女性議員を増やす秘訣でもあったのか。本書はその謎に迫るため、幾度もの現地取材・調査を重ね、丹念に調べ上げた労作である。
 
 本書の構成は次のようになっている。
第1章 ノルウェーと私
第2章 妻が夫を動かした
第3章 女の選挙キャンペーン
第4章 クオータ制の発明
第5章 女が当選しやすい仕組み
第6章 わが日本国の現実

U

 著者の三井マリ子は、20代から女性解放運動に関わり、高校教師を経て都議会議員を二期勤めた経歴がある。都議時代に彼女が取り組み実現させた政策の多くは、今日私たちが当たり前のように口にしているテーマである。たとえば、「セクハラ労働相談」「女性職員だけの制服の廃止」「日本初の女性副知事登用」など、女性の地位向上を目指す施策であった。それらは、都政はもちろん全国の自治体の女性政策形成に影響を及ぼしたといって過言ではない。現在彼女は、女性政策研究家として大学で講義するほか、全国フェミニスト議員連盟の世話人として女性議員を増やすために活動している。

 第1章は、三井とノルウェーとの出会いが印象的に書かれている。それは1986年春のある日。朝刊を開いて、ノルウェーの新閣僚が18人中女性が8人という記事を見た。
この時首相も女性であった。このニュースが彼女にどれだけ衝撃であったかは、翌年高校を中途退職して、都議会に立候補した行動から推測できる。女性の地位向上の運動に関わってきた経験があったからこそ、三井は女性議員の必要を身をもって痛感している。
男女雇用機会均等法が国会で成立した当時、衆議院には511人中8人しか女性議員がいなかった。男女平等とはほど遠い議会で、女性の利益が男性議員の関心事なるはずがない。

 こうして男女平等内閣を実現させているノルウェーへの関心は日々強まり、いよいよ著者の旅が開始される。第2章は、ノルウェーではいかに女性の政界進出が著しいか、またそれを支える男性たちの柔軟な姿をインタビュー取材によって紹介している。

 実は、第3章に詳しく述べられる「女の選挙キャンペーン」こそ、今や女性議員率の世界トップをスウェーデンと競うまでに増加させた「原動力」であった。驚くことに、これを支えたのは男性首相であったということである。

 女性国会議員が40%前後を占めると聞くと、日本とのあまりの格差に、まったく別世界のように思われるかも知れない。ところが、1960年代初めのノルウェーには、国会で10%、地方議会でわずか6%しか女性議員はいなかった。しかも当時はノルウェーでも、「男は仕事・女は家庭」という性別役割分業観が幅を利かせていたという。それがどのようにして、今日のような数にまで増やすことができたのか。

 転機は1967年の地方選挙であった。全国の女性が連帯して女性を当選させるために、一斉に「ある行動」をおこした。それは、まさにクーデターとしか名付けられない「事件」であった。これが本書のタイトルの意味するところである。このあたりの事情は、ノルウェー特有の選挙制度に関係するので、日本の政治風土に慣れた者には少し理解し難いかもしれない。

 何よりも、ノルウェーでは、地方選挙においても政党政治が確立し、比例代表制を採用していることが、女性の議会進出に有利であったことに注目したい。第4章と第5章では、選挙制度と政党の仕組みについてかなり突っ込んだ内容になっている。比例代表制選挙であるということは、政党が提出する候補者名簿に男女半々の名前が挙がっていれば、自動的に女性議員の数が増えることが増えることを意味する。小選挙区制に比べると女性が当選しやすい制度である。しかし日本でも部分的に比例代表制を採用している。にもかかわらず、女性議員率が低いという理由は、政党が男女を平等に候補者として選定していないからに他ならない。

 比例代表制であることに加えて、ノルウェーの政党のほとんどは、「クオータ(割当て)制」を採用している。「ノルウェーの特徴は、政治の世界を男女平等にするためのアファーマティブ・アクションとしてこの割当て制をとりいれたことだ」と三井はいう。
ノルウェーでは、男女平等法が制定され、公的委員会および審議会の構成は一方の性が40%を下らないことが明記されている。

 とりわけ、第5章の内容は興味深い。女性議員を輩出するためには、政党の候補者選定手続きは重要である。ノルウェーには、「候補者選定法」があり、各選挙区の候補者選定は、それぞれの地方政党に任されている。中央からの干渉もなく、選挙資金の心配も無用である。評者は、政党において地方分権が確立していることに驚くのみならず、候補者選定プロセスが民主的であることに感動する。

 最後の第6章は、島根県匹見町とノルウェーのオーモット市との比較検討がなされている。どちらも人口流出が激しく高齢化率が高いこと、農林業以外にめぼしい産業がないことが共通した特徴である。ところが一方は女性議員がひとりしかいないのに対し、他方は市長はもちろん議員の半数以上が女性という自治体。このことが住民の生活や老いの日々にどのような違いを生み出すかを考察している。

V

 女性が議会に進出している国は、日本と何に違いがあるのか。「女性と政治」をテーマにしている者でなくても、興味をひかれるのではないだろうか。本書は、女性議員率の格差を問題意識に据え、ノルウェーを通して日本政治のあり方を考える比較政治研究といえる。

 謎をひとつひとつ解明していくような展開過程、臆することなくねばり強いまでに歴史の当事者にインタビューをする著者の躍動的な姿に、評者はサスペンス・アクション小説を読むときのような興奮を味わうことができた。ルポルタージュの形式を採っているものの、外国研究はこのようでありたいという手本を見せてくれたような気がする。
ただし、各章は独立したものとして読む必要があるだろう。話の内容が時間的に前後して、時に戸惑う部分もあるからである。

 とはいえ、著者が本書に託した期待は、「落ちるところまで落ちてしまった感のある日本の政治」を改善するために、「女が政界に大挙して進出」し、男女が平等で暮らせる社会を作るための起爆剤になることであろう。ひとりでも多くの女性が「男女平等こそ最大の福祉だ」と気づくことによって、男性を巻き込んでの日本政治を変革する道が拓けてくるのではないか、と。評者はそのように読んだ。

 評者が本書から得た一番の収穫は、民主主義は制度の成立によって完成するのではなく、人民ひとりひとりの政治参加の過程そのものにあるということを、今更に考え始めたことである。

 ノルウェー政治は、日本ではまだほとんど手つかずの研究分野である。その意味でも本書は、現実的な行動提起の書として、また先駆的な入門書として、今後の政治学研究に一石を投じたものと受け止めたい。

世登 和美(聖カタリナ女子大学)
出典:「書評」『経済科学通信』1999.7 No.90 

7年後も不朽の名著『男を消せ!』

1960年代、女性議員比率がわずか6%だった国ノルウェーがいまや、世界最強の男女平等の国に。その実態を解き明かした三井マリ子さん。その著『男を消せ!』(毎日新聞社)発刊から7年経った今、読みました。

男の自分としては、「男を消せ!」というタイトルに一瞬ギョッとしたものの、読んだらすぐ真意がわかりました。女性の議員の割合を飛躍的に増やすために、比例代表候補者名簿の男性候補を削除するという意味です。

1967年のノルウェー統一地方選挙。首相と野党党首(日本でいえば小泉さんと小沢さん)をリーダーに担いで、女性議員を10%にする運動をしたのです。4年後、首相は10%で十分だとし協力を拒みます。そこで女性たちは、自前で立ち上がります。後、「女たちのクーデター」と名づけられた1971年の選挙です。

ノルウェーの選挙法は有権者が候補者名簿を変更する権利を与えています。投票の際、比例名簿の男を消して女を上位にする。女がいない党の名簿には、他党から女を持ってくる。日本でいえば、共産党の名簿から志位さんを消して、猪口さんを自民党から持ってくるような話です。その結果、数十%に女性議員の割合が増えた。そして、各党もクオータ制度を導入するようになった。その後、クオータ制は法制化されました。「女に何ができる」という固定観念も、女性が実力を見せつけたので粉砕されました。

しかし、この社会変革には背景があったということを教えられました。ある日突然出てきたのではない。ひとつは、20世紀はじめから盛んになった粘り強い女性の権利獲得運動。そして、石油発見に始まる経済発展が女性労働力の必要としたことです。しかし、女性が働きに出ると今度は「生活点」でのニーズが顕在化してくる(それまで主婦が担っていた)。地方議会は、保育や介護の社会サービスを充実することで解決していきます。

ノルウェーの地方議員は本業を他に持つ無給に近いボランティア。それを支える公務休暇制度。それから、「代理議員」制度。家庭などの事情があれば当選しなかった候補者と交替出来る。使い勝手の良い制度です。議員にはコストをかけないで小さな自治体を維持するノルウェー。一方、高給取りの議員や高級官僚にほぼ全てを任せてしまい、大きな自治体へ突き進んだ日本。その結果、今の日本では過疎地域の声はなかなか市役所に届かない。むろん女性の声も。

何より国政は小選挙区制だから多様な民意を反映する選び方にはなりようがない。今や、政党や議会、企業もネオリベ化し、女性を大事にする気は毛頭なく、むしろ男女共に安く労働力を買い叩くことしか考えていない。それはまさに、著者が「館長雇止め事件」(大阪府豊中市の女性センター館長だった著者が不当に解雇され市を提訴)で経験済みのことです。

今一度、生産点でのセーフティネットの再生と、生活点でのセーフティーネットの再生を同時に進めねばならない。それは両立する。男性は女性に生活点を任せがちだったので気づきにくい面もあろう。だからこそ政治に女性の視点が必要である。それを男性は支えねばならない。

『男を消せ!』は、7年後の今も不朽の名作です。

Satoh,Shu-ichi さとうしゅういち
地域・平和・人権・環境 広島瀬戸内新聞
http://www.h2.dion.ne.jp/~hiroseto/
日本列島に、本当の民主主義を根付かせる会・広島県本部
http://www.geocities.jp/hiroseto2004/democracy


 『男を消せ!』やっと読めました! 難しかったです・・・。
 一番、衝撃的だったのは、三井さんが倒れて入院されたことです。お会いした時はとても魅力的な方で、何の苦労もない感じでした。そんなすごい方でも、うわ〜やっぱり、体壊すよな〜はぁ〜って感じでした。なんて言っていいのかわかりませんが、私の気持ちまでしんどくなるような一文でした。元気になられて本当によかったです。

 本題に関しては目からうろこ状態です。最近、31歳になってようやく、いろんな事に関心を持ち出しました。どうして日本はよくならないのかと考えていたところに、三井さんの講演を聞き、『男を消せ!』を読み納得しました。

 私は乳児院に勤めています。暫定定員の算出方法の見直しが厚生労働省から出されました。それに対して全国乳児福祉協議会から「生の声」をもとにした提案・要望というものが出されました。それは「生の声」とは思えない内容でした。私たち現場の人間にはアンケートがされず、どうして「生の声」といえるのでしょう?全乳協は全国の施設長の集まりです。インターネットで検察したところ全国で115施設あり、うち女性の院長は35名です。

 平成14年度。施設の職員の方はほとんど女性だと思います。研修に参加して思うだけですが。それなのに、トップの半数以上が男性ということは、そりゃ、福祉施設もよくならないな〜と思いました。私の施設の場合、現場を経験した人が長にはならず、校長あがりがきます。そして、その上には法人があります。院長といってもそれほど権限はありません。組合交渉をしてもその場では決まらず法人に持ち帰るという具合です。では、法人会長を団交に呼びますと言っても、評議委員会で決めるから1人を呼んでも仕方がないといった具合です。
ところが、その法人役員はやっと年に一度、施設に数名来るか来ないかの人達です。しかも、無報酬なのでボランティアでしてあげていと思っている大正生まれの人達です。
 
 私の施設だけが特別とは思いませんし、他の施設も親族経営であったり宗教法人であったりするのでしょう。法人とは持ち株会社のようなものなんでしょうか。一職員では何もできません。組合も3名ですし・・・。やれることからやっていこうと思っています。
 
  この事について、「アジェンダ」という本の男女平等特集でインタビューを受けるかもしれません。「アジェンダ」の関係者の方も『男を消せ!』を読まれていました。投票したい政治家がいないから自分たちで誰か出さないと、と思い、そのきっかけとして本作りを始められたそうです。講演に来たかったと残念がっておられました。でも、私の勤務態度が悪いのか、明日、呼び出しをくらっています。あ〜憂鬱。これでインタビューを受けてもいいのやら・・・            

小前 有佳里(京都 保育士)

「男を消す」とてもとても面白いです。面白いというか、目からウロコというか、価値観がひっくり返されるというか、元気が出るというか・・・。そんな感じ。それにつけても日本の国会の昨日(2000年11月20日)の騒ぎはなんでしょう。女がもう少し多ければ、違うだろうに。

宗像陽子(フリーライター)
 「30年前、女性議員が少数だったノルウェーは、女たち が知恵をしぼって行動をおこし、政策決定の場へ女性を送り、女性の進出率世界一を競うまでに大躍進した。 零下25度の極寒の地を取材してまとめた。 女の割合を導入するクオータ制と男女平等法の制定、女が当選可能な仕組みなど、総合的なとりくみが女性議員の進出を促進。 

「女を落とすな」「男を消せ!」というノルウェーのキャンペーンに触発され、ショッキングな書名になった。 知識ではなく一人ひとりが実践として本書から学び女性議員の存在が当然になる社会にせねばと切実に実感。

著者の親近感あふれた表現、内から発する突き動かすような力は、読む者を魅了させずにおかない。 副題は「ノルウェーを変えた女のクーデター」。

久野綾子(「おんなの叛逆」編集/発行人)
 ノルウェーでは、国会、地方議会ともに3人に1人が女性議員。30年前は、地方議会の女性比率はわずか6%、今の日本と変わらない状態だった。その国が、どうやって生まれ変わったのか。 女性議員を増やす運動を続けている筆者が現地取材で伝える。

例えば、「女を落とすな」キャンペーン。比例代表制の候補者名簿の上位にあった男性名を削除して、女性候補を当選させようとした「違法すれすれ」の運動だった。タイトルもそれにちなむ。なぜ、政党がクオータ制を取り入れたかなど、日本でも参考になりそうだ。

朝日新聞(1999、5、9)
 『男を消せ!』はノルウェー中を精力的にインタビューして回った成果がぎっしりで、情報価値の非常に高い本です。多くの日本人の「なぜノルウェーは男女平等なの?」への答えが見つかります。

70年代、私が北欧に滞在中に知りえたことの背景や詳しい事情もとてもよくわかっていっきに読ませていただきました。ほんとによく研究しましたね。すごいと思います。本で指摘されていた「ソフトバリュー」(柔らかな価値)に重きを置く北欧の人々の国民性に感動しています。

『男を消せ!』は、ノルウェーに限らずスウェーデン、デンマークなど社会環境のよく似た北欧諸国に対して温かい目を向けている多くの人たちをさらに一層北欧好きにさせるでしょう。

中山庸子(『スウェーデン女性史 全3 巻』訳者、福島大学教員)
 素晴しい本ですね。迫力があって、とてもおもしろいですね。読みやすくて親しみやすい。よく調べましたね。エピソードやインタビューが盛りだくさん入っていて、それに的確な図表が多く、若い人にぜひ手にとって読んでもらいたいと思いました。

高校の副読本にできないものでしょうか。情熱、ひたむきさ、それにスタミナがなければここまで素晴しい本は書けません。ここままにしておくには、あまりにもったいないです。赤松良子元文部大臣と、森山真弓さんに「高校生の副読本にしてもらえないか」と私から手紙を書いてみます。

高槻市  中村澄子
 先日ベルリンからケルンに戻りまして、「男を消せ!」が届いているのを発見しました。早速読み始めたところ、面白くて興奮し、その夜はなかなか寝付かれませんでした。どんどん変わっていったノルウエーに比べ、日本はなぜ変わらないのか、怒りを覚えたことも眠れなかった原因かもしれません。その後、全部読み終えて早速、日本人の女性に貸しました 。

私は日本の女性の状況が少しも変わらないのに「絶望」して、「今後は残り少ない自分の人生を楽しむことにしよう」という気になっていたのですが、ご本を読んで、やはり自分のできる範囲内で、日本の女性の地位向上に努力しようという気持になりました。

永井潤子(未来社刊「ドイツとドイツ人」著者、ベルリン在住ジャーナリスト)
 私の大好きなノルウェーの女性たちの話が、テンポよく書かれている。みんなに読んでもらいので呼びかけたが、題名がよくないという。「ノルウェーの話なんだよ」と説明し、女性たちがいきいきと政治参画している様子を知ると、びっくりしている。話し合ううちにみんなノルウェーが大好きになり、富山の女性たちは秋にノルウェーツアーを企画しているほどである。

「女性の選挙キャンペーン」「クオータ制」「男女平等オンブッド」など、私たちの夢や秘密がいっぱい書いてある本なんだから、タイトルを考えてほしかった。と、本売りあばさんは愚痴をいう。

私が2年前に訪れたノルウェーの印象は、フェミニストがいっぱいの国だった。素晴らしい女性たちに出会い、男性とも対等に話し合えたことが忘れられない。この本の中にも、すてきな人々が出てくるが、実際に会っているような気持になれるのがうれしい。それは、現地調査が徹底しているからで、筆者の熱意に感動している。もっと男性に売りたいと思っている。

山下清子(とやま女性政策研究会、全国フェミニスト議員連盟世話人)
 こちらでは男女平等、女性の地位向上、クオータ制など、今の若い世代は遠い昔の話と思っています。今は一人一人の能力、個性が物を言う時代。「古臭い関心があるんだね」という顔をされます。

ノルウェーに住んでいると、私が不思議に思うことも当たり前として物事が進んでいき、「どうしてそうなるの?」「どうしてそんな事がまかり通るの」と質問を続けるエネルギーもなくなり、消化不良のまま慣らされ、時が過ぎていくのを常々感じていました。 ひとつひとつの事柄についてノルウェーの主要人物に直接会い、三井さんがするどい質問をぶつけながら、日本と照らし合わせて考察を繰り広げていくのを、大変面白く、もどかしかった私の気持ちがすっきりしていくのを感じながら、一気に読み終えました。

日頃日本からノルウェーの男女平等に関する視察にいらっしゃる方々に触れあい刺激を受けていますが、今後も本書を役立たせていただきます。

守口恵子(ノルウェー・オスロ在住)
 I found it very interesting and informative especially the first and last sections. I appreciated the comparison you made between Norway and Japan those two small locations to make things clear. It is also quite enlightening to hear the story about Ms. Yukiko Nakamura(city councilor). I also thoroughly enjoyed reading about the interview you had with Per Borten. I can just see you trying to get the topic back on track.... I didn't know the part he played with regard to equal representation for women and men in Norwegian politics. After having lived in Japan (legally) for about 30 years paying taxes being married to a Japanese man caring for his parents until they died have a daughter in Japanese school and being quite involved with life in general here --- I still can't vote for anything!!! Japan has a rather exclusive system also for foreigners as you wrote in you book.... We will be talking!  Love

Turid(Translator)
 「男を消せ」を読みました。 とても面白かったけれど、とても苦しい内容でした。 同じ地球上に住んでいる人間なのに、どうしてこんなに違ってしまうのだろうとつくづく思います。 三井さんや、中村幸子さん(6章に登場する市議)に対して行われたような、数少ない女性議員に対するいじめは、この日本の中で(世界の多くでも)、ごくごく普通にどこででも、行われていることだと思います。

島根県匹見町の土建議員の言葉の読みながら、考えました。 町の活性化というけれど、町とは何だろう? いったいだれにとっての活性化なのだろう? この議員は、町を人々が暮らしをいとなむ場所としてではなく、観光客がお金を落としていく場所、そして道路と道路のつなぎめのように考えているらしい。 (中略)

国や町をそこに暮らす人々のものではなく、経済上の利益をもたらすものとしてとらえる考え方。 大地を権力者の所有物のようにとらえる考え方。 人口の半分を占める女性を阻害して大事なことを決めることに何の疑問ももたない社会のありよう。 「男を消せ」は、いろいろなことを考えさせてくれる本でした。

川崎けい子(アフガン女性と子どもを支援する会)
 "男を消せ!"購入、一気に読みました。とても興味深く、おもしろくてずんずん読 み進みました。始めタイトルだけ見たときはなかなか凄いと思ったのですけど、読ん でみてタイトルの意味がよくわかりました。

それにしてもあっぱれという作戦でびっ くりしました。読んでいくにつれて元気になる本でした。

原田悦子(大学生)
 Dear Mariko, I just wanted to tell you how much I enjoyed reading your latest book. Once I began reading I could not put it down. It is not only an important and most timely book to the Japanese readers but also a fun book to read. Books on politics are usually dry not much human emotions in them but you really did a wonderful job in combining "literature" with politics. I could feel your seriousness passion and devotion to this cause---bringing about the world which is more democratic and fair to everyone. More power to you and to all of us! Love

Kyoko Michishita(Writer)
 スリリングな書名は、比例代表名簿の上位にある男性の名前を消して女性を当選させようとした運動から拝借したとか。本当の男女平等社会にする確実な方法のひとつは、女性が大挙して政治に進出することーーーこうノルウェーは教えてくれました。

名取みさこ(日野市議)
 ノルウェーに1986年、女性が4割を占める内閣が誕生したニュースを知って以来たびたび訪問し、女性躍進の背景を調べている。それをまとめた『男を消せ! ノルウェーを変えた女のクーデター』(毎日新聞社、1800円)をこのほど出した。

同国も4半世紀前は日本と似た状況だった。それが劇的に変わった。日本でもできるはずだ。

西日本新聞(1999, 5, 15)
 Dear Mariko, Thank you so much for the book. It is impressive.! My son has translated a few of the sentences for me. So CONGRATULATIONS. Ole Wiig(late Birgit's husband) and I just met at the Grand Cafe the day we both received your book! Just by "ACCIDENT." We sat at the same place where Birgit sat where she was photographed for your book(p.82). Good luck further! Best greetings.

Berit Aas (Former leader of Socialist party of Norway, President of Feminist Univ.)
 タイトルは刺激的だが、ノルウェーを変えた女たちの話。
女性の政治進出が進むノルウェーでは現在、県議会に占める女性の割合は41.2%。女性が3.4%(98年)という日本の県議会の10倍以上の女性が活躍している。

しかし、そのノルウェーでも60年代までは、全自治体の議会に占める女性はわずか6%だった。30年前、政治の場に女性を増やすために特別の仕掛けが必要と考えたのが地方紙で活躍していた一人。その女性は街角で出会った労働党の党首を呼び止め、「女性議員を増やすためのキャンペーンをしたい」と申し出た。党首はなかなか首を縦にふらなかったが「超党派でやるなら」という条件をつけた。この話は首相の快諾を得ることとなり、各党が一人ずつを参加させて「女の選挙キャンペーン委員会」ができた。(中略)

その結果、67年の地方選挙では女性議員9.5%の記録をつくるに至った。三井マリ子さんは、「60年代のノルウェーは10人に1人が専業主婦だったが、女たちの活動で政治への女性進出が世界一になった。すごく勇気を与えてくれます」と話している。

東京新聞 (1999,3,30)
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