| ■突如国会で武生市を
「国会で、三井さんの仕事が攻撃されているわよ」。
こう友人が教えてくれたのは今年の夏だった。発言者は西川京子衆議院議員だった。議事録を取り寄せた。一読して福井県武生市男女平等オンブッド(オンブズマンのこと)の仕事を攻撃したものだとわかった。
2004年3月2日衆議院予算委員会での彼女の発言はこうだ。
「特に、武生のパンフレットをいただいたのですが、あらゆる市の行事におけるパンフレット、行政で出すパンフレットに対して一つ一つ細かく、女性に対して男性が大きく写っているとか、あるいは男の子と女の子が、いやに女っぽくスカートをはいている、それ以前の冊子では男の子も女の子もズボンをはいていたとか、本当にびっくりするくらい細かく全部チェックしてあるのですね。
これが現実に、こういう言葉狩りというのでしょうか、そして、そのパンフレットからどういうものを想像するか、想像するところまで踏み込んで指導しているガイドラインというのが各県でできているんですね。私も正直申し上げて、今回この勉強をして初めて知りまして、びっくりいたしました。もうこれは明らかに言葉狩り、あるいは憲法で保障されている表現の自由を超えている、侵す、抵触するんではないか」
市の出版物やポスターなどに関して、男女平等オンブッドの私が意見を述べたことはある。ある市民が、市の発行した印刷物を持参し、男女のイラストが性による固定的な役割分担を強調するものが多いので何とかしてほしいと言ってきた。私たちはその他の印刷物も調べた。その結果、市の多くの印刷物に同じような傾向が見られた。そこで、男女平等オンブッドは、調査結果をまとめた「一覧表」を添付して次のような意見を市に対して提出した。
「表現の自由に抵触しない範囲で、性別による固定的役割やイメージを助長しかねない表現などは避けていただけるよう、よりいっそうの工夫をしてください。単独では、これくらい問題ないと思われる表現であっても、あちこちで同様のイメージがばら撒かれることによって起こる結果を想起していただき、知恵をしぼってください」
この男女平等オンブッドとしての当然の仕事のどこが問題だというのだろうか。
武生市の男女平等オンブッドは、男女共同参画推進条例の推進役として条例の遵守を監視する職務を持つ。市民からの男女平等に関する声を受け、調査の結果、平等推進を阻む恐れがある場合、意見書を出し改善を求めていく。私たちは、これまでの意見書を市のホームページに載せているが、西川議員はおそらくそれを印刷したものを誰かからもらったのだろう。しかし、彼女の言う「いやに女っぽくスカート・・・」などという表現をしたことはない。
小さな一地方自治体のこうした取り組みを、「言葉狩り」「表現の自由の侵害」などと国会で言いがかりをつける西川京子議員の行為こそ、言葉狩り・表現の自由の侵害そのものではないか。
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