通所中の生活全般における工夫

通所授産施設ぽこ・あ・ぽこでは、利用者ひとりひとりの特性に合わせて
さまざまな施設内の生活を支援するための工夫を行っています。
生活全般に関する工夫の代表的なものを紹介します。


写真・法人建物全景

駅前施設の全景

ぽこ・あ・ぽこはJR新杉田駅、シーサイドライン新杉田駅に隣接した複合施設の中にあります。利用者にとっては、通勤の容易さというメリットがあります。

作業室の全景

作業室は、建物の4階にあります。約50名弱の利用者が毎日作業室で仕事をしています。手作業や簡単な工具・機械を使った作業が中心で、大規模な生産設備は導入されていません。

写真・作業室全景

写真・個別作業1

個別の作業スペース1

作業室内で、作業机に並んで仕事をすることが難しい利用者には、個別の作業スペースを設定します。周囲の余分な視覚的刺激をカットすることがもっとも大きな目的です。この写真は、机の引出しがあるとそれを開け閉めし、作業が中断してしまう人に対して、別の作業机を確保するまで、一時的に引出しを抜いてしまったものです。

個別の作業スペース2

上の写真ほど簡易的な個別の作業スペースです。ふたりの作業机の間に小さなパネルボードを立ててあるだけです。なお、左の利用者はてんかん発作の可能性があるということで、背もたれ付きのイスを使用しています(作業室での発作は一度も無いのですが)。

写真・個別作業2

写真・食堂

食堂の全景

昼食時間は、この食堂で食事をとります。食事は時差を設けています。この写真のように比較的すいている時間が好みの利用者には、ゆったりと昼食をとってもらっています。ちなみに、この食堂からの夜景もなかなかのものです。通称、「オーシャンビューのスカイレストラン」と呼んでいます。

それでも食堂がダメな人に

時差で少人数の食堂でも、さまざまな理由から食事をとることに困難が伴う利用者には、別にダイニング・キッチンで食事をとってもらっています。なかなか家庭的な雰囲気でいいでしょ。

写真・2人で食事

写真・休憩コーナー

休憩コーナー

駅前施設という交通の利便性に反比例し、施設のスペースは広くありません。特に、作業の合間の休憩時間の過ごし場所を作るのに苦労しました。これは、多くの利用者が利用している休憩コーナーです。さまざまな会話を楽しんだり、雑誌やゲームを行っている人もいます。

ひとりで休憩したい人のために

利用者の中には、休憩時間になると人から声をかけられることのない、静かな自分だけの場所を求めている人も何人かいます。この写真のように、小さな面接室を利用している人、トイレの個室を利用する人、館内の人が余り利用しないデッドスペースを活用する人などさまざまです。

写真・個室

写真・写真スケジュール

休憩場所の指定と指示

自分からひとりで休憩する場所を見つけ、そこへ行く人はいいのですが、それができない場合は、職員が「休憩する場所」と「そこへ行くサイン」を考えます。これは、休憩時間になり、「個別の休憩場所に行きなさい」と指示する写真です。ただし、学校などと違い授産施設の生活パターンは変更が少ないため、このようなカードは短期間でいらなくなります。

休憩コーナーの定期購読誌

休憩コーナーでは、いくつかの雑誌がおいてあります。YOKOHAMA WALKERがもっとも人気ですが、写真の時刻表も根強い支持を集めています。定期刊行物ではないのですが、家具や食器などのカタログが好きな人もいます。

写真・雑誌

写真・塗り絵

遊べる活動が極端に狭い人は

中には、休憩時間に何をしていいかわからない人、あるはほとんどレパートリーを持ち合わせず奇声や自己刺激的な行動に走ってしまう人もいます。あまり良い方法ではありませんが、写真のようなワークを休憩時間に提示する場合もあります。これは、色塗りのワークです。

掲示板の活用方法

掲示板は利用者への情報通知を目的に活用しています。この写真は、掲示板に貼られている横浜市営バスの路線紹介(バス停名が羅列されている)です。休憩時間や帰宅後、このリストを書くのが生きがいの利用者がいます。彼には、掲示板に3枚だけ新しいリストを貼り付けて良いと許可しています。彼のレジャーはこの許可で十分動機付けられています。これに興味をもつ人は誰もいませんが。

写真・路線図

写真・個別スケジュール

個別のスケジュール

授産施設では基本的に仕事をします。仕事以外は休憩時間があるのみです。ただし、休憩時間や帰宅時間を一斉のスケジュールと微妙にずらすことで、充実した生活を送れる人が何人かいます。このような場合は、個別のスケジュールを写真のように提示しています。

個別スケジュールも変更あり

個別スケジュールを提示している人の多くは、そのスケジュールの急な変更を好みません。でも、年に何度かはどうしても急な変更が存在します。左の写真は、防災訓練で変更になったスケジュールです。上の写真と同じものの上に、1日だけ用いるスケジュールをポストイットで貼り付けてあります。

写真・個別スケジュール変更

写真・後片付けの指示書

作業終了時の片づけにも難がある

ぽこ・あ・ぽこでは、午後4時前に仕事を終了し、用具の片付けないし周辺の簡単な清掃を行います。ある利用者は、仕事が終了すると、ほうきをもって自分の持ち場とは全然関係のない場所をウロウロしています。そこで、写真のように、仕事終了後の片付けは何をするか明示した指示書を作業台に貼り付けてあります。ちなみに、水色のラインは雑巾がけする範囲を示しています。

あいさつのチェックリスト

知的には軽度なのですがシャイ?で人にあいさつすることが極端に苦手な利用者がいました。この人には、毎日「あいさつ」について自己評価してもらいました。「朝あいさつしたのは誰?」「何といいましたか?」「今日のあいさつは何点(100点満点で)」などです。このチェックリストで目標が具体的になります。

写真・あいさつ自己評価表

写真・法人受付

あいさつも具体的に教授する

あいさつといっても、「どこで」「誰に」あいさつするかは、人によっては非常に抽象的で難しい課題です。より具体的にということで、たとえば「朝、受付で、おはようございますと言いなさい」と指示することになります。ちなみに写真は、受付の写真です。

通勤中や生活面でのチェック

通所中に、それ以外の生活をチェックすることも時にはあります。写真は、ソフトドリンクのチェックリストです。いつ、どこで、何を買って飲んだかを1日単位で記録してもらいました。当初は、1日平均8〜9本のソフトドリンクを飲んでいることがわかりました。「飲んじゃダメ」と口頭で説教するだけでは効果がありませんね。まず記録から。

写真・チェックシート


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