
● 原状回復義務の範囲
先に見た善管注意義務と原状回復義務は、別段 特約などがなくても当然に課されるものです。
よって敷金の返還額を算出する際には必ず考慮されます(東京高裁昭和31.8.31)。
さて、敷金と原状回復義務が生じる仕組みについて見てきたわけですが、
では、このトラブルの処方箋でもある原状回復義務の具体的な範囲を示すことはできるのでしょうか?
残念ながら定まった明確な範囲を示すことはできません。
もともと総論として結論付けることができる性格のものではありませんが、しかし
過去の判例や各団体のガイドラインからおおよその考えの指針となる基準を導き出し、
当事者間での話し合いの資料とすることは可能なはずです。
以下に過去の判例・学説及びガイドラインから導くことのできる基準を検討します。
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