→ 第90条 決算検査、会計検査院

第7章 財政

第89条 【公の財産の支出又は利用の制限】

 公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、 教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。


解説

 政教分離と信教の自由の保障を徹底し、また公金の濫用を防止するために財政面から特に規定しています。  「 宗教上の組織若しくは団体 」 がどのようなものをいうのか、 「 公の支配 」 の意義をどうとらえるのか などをめぐっては議論があり、地鎮祭や慰霊祭に公金等を支出したり、 宗教団体や私学学校が国から助成金を受けたりといった事例をめぐって裁判で争われています。
 なお、県が靖国神社に対して、例大祭に奉納する玉串料などを県の公金から支出したことに対して、県の住民が 憲法20条3項及び 89条等に違反するとして県に代位して損害賠償を求めた事件では、 最高裁(*1)は 「 本件の玉串料等の奉納は、その目的が宗教的意味を持ち、 その効果が特定の宗教に対する援助、助長、促進になると認められ、これによってもたらされる県と靖国神社等との関わり合いは 我が国の社会的、文化的諸条件に照らし相当とされる限度を超えるもの 」 であるとして、 憲法20条3項及び89条に反するものであり違憲であるとしています。

 *1 最判平9.4.2 愛媛県玉串料訴訟

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