上流(渓谷)部の橋景色

 “奥多摩”と呼称される青梅市より上流の川沿いは、山梨県に通じる国道411号線と、奥多摩湖近くが終点駅のJR青梅線が、並行したり交錯しながら通っています。
 青梅市街地から奥多摩駅付近までの多摩川に約20橋、そして奥多摩駅付近から奥多摩湖までに10橋ほどが、両岸の集落を結ぶように架けられています。それら渓谷に架かる橋景色を、幾つか紹介します。


 

奥多摩橋 Okutama-bashi


 昭和14年の完成で、多摩川上流部では古い橋の一つです。中央のアーチ部は108mあり、架設して暫くは我が国最長のアーチ橋でした。
 
 上段の写真では樹木に遮られて中央径間のアーチ部しか見えませんが、左右には略図のような側径間があります。
 側径間は、下段の部分写真のような構造になっており、「魚腹トラス」などと呼ばれる大変に珍しい上路式トラスとなっています。
 当初、幅員が4.5mの橋でしたが、平成2年に補修工事に合わせて、歩道を設置しています。




御岳橋 Mitake-bashi
 
 
関東地方では著名な霊山である御岳山の麓にあることから、この橋名となっています。
 ここにも江戸時代から橋が架けられいたとされ、明治31年や昭和4年の架け替え時に使用された石積橋台、親柱などが現存しています。
 昭和46年完成の現橋は、橋長80、0m、幅員が10.5mのコンクリート製アーチ橋になっています。

 


万世橋 Mansei-bashi

 青梅の市街地から上流に向かって暫くの間は、国道411号線と吉野街道と呼ぶ道路が、多摩川の両岸を平行に通っていますが、この橋で国道一本に集約されます。
 ここには江戸時代から橋が架けられ、記念碑が残されています。
 これまでに数回の架け替えが行われ、明治31年完成の橋からは、永久を願ってこの橋名になったとされています。
 現在の橋は、昭和32年に完成し、その後に補強工事が行われています。
  橋長は122.9m、幅員は7.5m の上路式鋼ランガートラス橋です。



鳩ノ巣小橋 Hatonosu-kobashi

 この橋の周辺は、鳩ノ巣渓谷と呼ばれる奥多摩の景勝地で、一帯を散策できるように設けた遊歩道にある橋です。長さが35。0m、幅が2、0mの歩行者用の吊り橋です。昭和32年に木製の吊橋が架けられ、その後現在の鋼製吊橋に架替られています。


昭和橋 Showa-bashi

 
江戸時代に長さ13間、幅4尺の橋が架けられたとの記述もありますが、明治11年の完成とされる橋は、長畑橋となっています。
 その後、昭和初期の吊り橋からは昭和橋の名称となっています。
 現在のアーチ橋(上路式鋼ローゼ橋)は、昭和34年に完成しており、 橋長が97.5m、幅員は9、0mです。

   
 

登計橋 Toke-bashi

 
長さは24。0mありますが、幅が1。0mで、歩行者だけが利用できる吊り橋です。
 昭和45年に架けられました。
いかにも山深い渓谷を渡る橋景色です。


笹平橋 Sasahira-bashi


 
昭和8年に架けられた橋は、非常にめずらしい三角形ラーメン橋だったそうです。
 昭和48年完成した現在の橋は、コンクリートのアーチ橋で、橋長が71.3mあり、幅員は9.5mのものです。


檜村橋 Himura-bashi


 この橋の名称は、檜村という地名からで、昭和13年に当初の橋が架けられ、現在の橋は昭和55年完成のアーチ式(上路式のローゼ橋)になっています。
 橋長が98m、幅員が9.5mの橋です。


境橋 Sakai-bashi

 名称は境という地名からですが、かつて甲斐の国と武蔵の国の境であったとも言われます。当初の橋は、昭和13年完成のアーチ橋だったようですが、現在の橋は昭和50年完成で、橋長が90.6m、幅員が10.5mの方杖ラーメン形式になっています。
 この橋をはじめ、上流部の橋の何橋かは、小河内ダム(奥多摩湖)の建設計画に合わせて架けられた橋だといいます。

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多摩川の橋景色