M様邸造園工事  2007.5〜9

施工協力

作庭:平澤造園  平澤稔郁
鉄工:阿部工房 
木工:渡辺建築 
電気工事: 小島電気工事

M様邸造園工事について

約800uの広い敷地の南半分を以前は貸農園とされて
いました。母屋は20年ほど前に建てられ細部に凝った
和洋折衷のしっかりとした建物です。 
北裏にガレージがあり出入りは主に北側からされていたので
残念ながら立派な玄関が正面入り口と認識されにくい
状態でした。
今回は建物玄関の周りを既存の和風庭園を残しながら
整備をし、 南から出入りできるように農園だった部分に
駐車場 門扉 畑 芝生広場を作ることになりました。

施工前の状態です。土地が道路より90cm上がっていたので
まず土地を削って地形を作ります。おばあ様が丹精込めて
野菜や花を作っておられましたが工事中は場所を空けて下さいました。

このときはまだ春でした。

隣地との境界をブロックできれいに仕切りました。
お隣に承諾を得て工事のために少し削った土地をまた施工後に埋め戻しました。

カーポートすぐ横の擁壁も境界を兼ねます。

高さ1800・1200の石柱を建てます。
恵那から運んだもので 白と錆の混ざった御影です。
原石の自然肌をなるべく残して加工されていますが
大胆なゆがみに平澤親方も頭を抱えました。
天端は工場で平らに切ってあります。
手前と奥に 4〜6mのモミジを入れました。

石柱の間に丹波石と諏訪の鉄平石を小端積みします。
さてこれから先はどうなるのでしょうか

建物玄関前はイタリア斑岩の石畳を広く作ります。 
目地を入れる前の状態です。 
右奥は既存の乙女椿を移植しました。
だんだん夏になってきて心配でしたが朝夕おばあ様が
たっぷり水をあげて下さったおかげで何とか生きていてくれました。

前からある和風庭園の飛び石との境をこのように丁寧に
切りまわしています。職人魂にいつも脱帽します。溝には後で黒い那智石を入れました。

乙女椿の周りの木曽石張り。

リビング前は鉤型に木曽石を積んで庭にあった水鉢を花壇の中に取り込みます。

イタリア斑岩の蹴上がり部分と諏訪鉄平、丹波の組み合わせ。 
色目がよく似ていて濡れるとイタリア斑岩は赤く浮かびあがり
日本の石は深い赤みの落ち着いた表情をします。

和庭と隣地の境界上にヒノキと杉で塀を作りました。
キシラデコールのオリーブで塗装すると 前からそこにあったような色になりました。

庭の南半分の造形にはいりました。
すごい面積の野面積みになります。
石鑿を打つ平澤親方の両手が腫れ上がってしまいました。

鉄製の照明を野面の中に組み込みます。非常に根気と技術の要る作業です。

門柱には中国の大判の御影を使います。高さ2000に立ち上げます。

門扉を取り付ける鉄の角パイプですが石の裏に隠したいところを
あえて見せるようにしました。
左右の石版の高さは合ってるのですが
見る場所によって目の錯覚が起こって方が微妙に下がって見えてちょっと悩んでる平澤氏です。

野面積みが完成。階段は中国産の桜色の階段石を使いました。

カーポートの後ろ側は泥土間のスロープです。
ご家族の皆様はそれぞれ自転車をよく使われるので
家屋横の自転車置き場から乗ったままで入り出来るようにしました。

(でも自転車は押して出入りしたほうが安全ですよ〜。)

左に行くと玄関、 右に行くと自転車置き場です。両サイドは芝生になります。

岡崎の阿部工房さんが門扉 照明器具を製作取り付けにきました。右が阿部さんです。

門扉取り付け完了。郵便受けが組み込まれています。

郵便受けの裏側は猫の足跡(犬っぽい)をデザインして
中の郵便物が見えるようになっています。

門を入ってすぐ左に大きな紅スモモの木をいれました。
銅葉ですので目立ちます。春にはかわいい花をいっぱいつけるんだそうです。

石柱の間 小端石積みの上に版築土塀の型枠を組んだところです。

土塀の土を少しずつ入れては突き固めていきます。

土の色は四種類作りました。これを左右の壁に順番に入れては突き固めます。

土塀が完成。壁は三枚あります。それぞれ 石と竹 石と土塀石と土塀と竹という風に
三種類の組み合わせで作ってあります。天端に板を乗せて出来上がりました。

雨に濡れると土がとても鮮やかな色になります。

玄関から外庭を見たところ。
このお宅には猫が8匹もいて天気のいい日には夕方になるとみんな庭に
出てきて木に登ったり芝の上でゴロゴロしたりするのだそうです。

芝生の右奥に畑のスペースを残してあります。
きれいに手入れされた野菜畑は生き生きとした庭を演出してくれる
重要な要素だと思います。

約四ヶ月の長い工期でした。
連日40度の猛暑日にも作業して下さった各職人さん
造園家の皆さん本当にお疲れ様、ありがとうございました。 

また伸び伸びの工期を許してくださった施主様ならびに
現場と設計の連絡役となって毎日お世話になった奥様に
心から感謝申し上げたいと思います。


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