診療放射線技師国家試験対策



〜放射線計測学〜


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 〜サーベイメータ等の特性等〜

電離箱             ○対象:γ線、X線(先端のキャップを外し、β線検出が可能なタイプもある)
○特徴:検出感度は低い(汚染検査には不向き)が、広いエネルギー範囲で高感度(エネルギー依存性が良い)高線量率でも測定可能
グリッド電離箱 ○対象:α線
GM計数管 ○対称:β線、γ線、X線
○特徴:
感度良く使用できる(特にβ線(低エネルギーを除く)の汚染検査)
空間線量率測定においては、電離箱式及びNaIシンチレーション式(エネルギー補償製)よりエネルギー依存性は悪い。
β線(表面汚染)測定時は、先端にキャップがあるタイプではキャップを外し、γ(X)線による空間線量率測定時はキャップをつける。
分解時間(不感時間)が長いので、高計数率領域で数え落としが顕著になり、さらに高くなると窒息現象により計数しない。
Hなどの低エネルギーβ線は検出できない。
比例計数管形 ガスフロー形 ○対象:α線、β線、γ腺
BF計数管形 ○対象:速中性子、熱中性子
NaI(Tl)
シンチレーション
○対象:γ線、X線
○特徴:
γ線に対する感度がよいので、空間線量率、表面汚染のいずれにも利用できる。
エネルギー補償式はエネルギー依存性が良いが、非補償製ではGM型より悪い。
プラスチックZnS(Ag)+ルサイト、  
LiIシンチレータ
○対象:速中性子、熱中性子
ZnS(Ag)
シンチレーション
○対象:α線
○特徴:
空間線量率の測定はできない。自然計数率が極めて低いので、わずかな汚染も確認可能である。
α線飛程は短いので、検出器の入射窓を測定面に近づけなければならない。
半導体検出器 ○原理:
半導体に逆電圧をかけ、空乏層あるいはi層を作り入射した放射線により電子・正孔(ホール)対を電極に集め、パルスを得る。エネルギー分解可能。
○対象:γ、X線
○特徴:
小型で、かつ電子・正孔対生成する必要エネルギーが3eV程度であるので高感度・高分解能である。
Ge、Siは液体窒素での冷却が必要。特にGe(Li)は常時冷却する。
Si表面障壁型半導体検出器 ○対象:α線
液体シンチレーションカウンタ ○対象:低エネルギーβ線



 〜電離箱〜

○電離箱が小さいほど感度は低い。
○ファントム中での指頭形電離箱の測定の実効中心は幾何学的中心の内径の1/3前方(半径の2/3前方)
○ビルドアップキャップは2次電子平衡をもたらす。
○シャロー形電離箱は表面近傍の吸収線量の測定に用いる。
○印加電圧が高いほど一般イオン結合は少ない。
○線量率が低いほど単位体積あたりのイオン生成率は小さいので再結合は少ない。
○保護電極は集電極と同じ平面に置く。
○集電極と高圧電極との間隔は2次電子の飛程の2倍以上とする。
○電離箱での一般イオン再結合は電離箱の形状、電界強度(印加電圧、電極間距離)および線量率により生じる。

 〜ブラッググレイの空洞原理〜

○物質に吸収されたエネルギーと空洞中で生じた電荷量との関係を表すものである。
○物質中のある点での吸収線量と空洞中に生じた電荷量との関係を表す。。
○空気のW値(J/イオン対)は、2次電子のエネルギーによらず一定である。
○媒質の吸収線量の空洞の吸収線量に対する比は、それらの物質の2次電子に対する平均質量阻止能の比に等しい。
○空洞の大きさは物質中の2次電子の場に影響を与えないよう十分小さくしなければならない。



 〜GM計数管〜

○電離気体にはアルゴンやヘリウムなどの希ガスが用いられる。
○ガスフロー型ではQガスを用いる。
○数え落とし計数率と真の計数率との割合は、実測計数率と分解時間との積である。
○気体増幅を利用している。
○エネルギースペクトルは測定できない。
○GMカウンターではハロゲンガス封入管は有機ガス封入管よりプラトー勾配がやや大きく、寿命が長い。


記号 SI単位 特別な単位
粒子フルエンス Φ −2
エネルギーフルエンス ψ Jm−2
断面積 σ m2
線減弱係数 μ −1
質量減弱係数 μ/ρ kg−1
質量エネルギー転移係数 μtr/ρ kg−1
質量エネルギー吸収係数 μen/ρ kg−1
阻止能 Jm−1
全質量阻止能 S/ρ Jmkg−1
線エネルギー付与(LET) Ld Jm−1
W値
吸収線量 Jkg−1 Gy rad
カーマ Jkg−1 Gy rad
照射線量 Ckg−1
崩壊定数 λ −1
放射能 −1 Bq Ci
線量当量 Jkg−1 Sv
空気衝突カーマ率定数 Gy・m・Bq−1・s−1
線量当量率定数 μSv・m・MBq−1・h−1


 〜光電子増倍管〜

○光電子増倍管の増幅率は10程度である。
○光電子増倍管は光エネルギーを電流に変換する装置。
○増倍光電子に外部磁場は影響する。
○光電子増倍管に印加電圧で増倍率が決まるので、安定化直流高電圧電源は必要。

 〜TLD〜

○一般に素子の感度にばらつきがある。
○素子は照射後決められた時間に測定しないと精度が悪い。
○線量と測定蛍光量は低線領域では直線関係にある。
○フェ−ディングがある。
○アニ−リングにより再使用できる。


無機シンチレータ 有機シンチレータ
減衰時間 長い 短い
発光量
線種 γ β
潮解性
実効原子番号
物質 アントラセン Na(Tl)



○全減弱計数のうち電子の運動エネルギーとなってエネルギーが失われる割合を線エネルギー転移係数μtrとよび、この電子の運動エネルギーの一部は制動X線として放射されるので、その割合をgとすると、μen=μtr(1−g)  μenを線エネルギー吸収係数とよぶ

○高線量率の治療用密封小線源の出力測定にはサンドイッチ法が用いられる。

○線源の自己吸収 I=I×(1−e−μd/μd) I:β放射能の測定値、I:自己吸収がないと仮定したときの測定値 μ:吸収係数 d:試料の厚さ

○無機シンチレータは実効原子番号が低いため、γ線測定には適さない。しかし、阻止X線の発生効率が低いためにβ線、α線の測定にはよい。また、無機に比べて蛍光減衰時間が短いという特徴がある。

○無機シンチレータであるNaI(Tl)には潮解性があり、有機シンチレータであるアントラセンには潮解性がある。

○吸収線量変換係数の値は入射エネルギーが大きいほど小さい。

○高エネルギーX線および電子線の吸収線量を評価するために必要な基本要素は@線量計の指示値Aコバルト校正定数B吸収線量変換係数Dイオン再結合係数

○リファレンス線量計は基準となる線量計であり、標準線量計で補正する。

○フィールド線量計は日常の測定に用いられる通常の線量計であり、リファレンス線量計で校正する。

○リファレンス線量計は標準線量計との比較校正を使用する線質に対し、1年に1度行うのがいい。

○校正点の吸収線量の測定はリファレンス線量計を用いる。

○モニタ線量計の校正は毎週1回以上行うのが望ましい。

○ガラス線量計では照射後にビルドアップ現象があるため直後には対応しない。

○MIRD法は非密封の放射性医薬品による体内被曝線量の計算式である。