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これは、猫の尿路の病気です。猫の泌尿器系疾患を総称して言うのですが、今回は尿道結石を中心に解説したいと思います。
★原因
様々な要因が重なり合ってこの疾患を引き起こすのですが、尿道を砂粒・結石が栓塞し、それが原因で排尿障害を引き起こします。
この砂粒・結石が作られる要因としては、食餌中のマグネシウム・肉体的活動の低下・肥満・水分の摂取量の減少・尿量や排尿回数の減少などがあげられます。
よく乾燥したキャットフードはこの病気を引き起こし、缶詰なら大丈夫と思われている方が多いですが、このような病気を引き起こす傾向の猫ちゃんには、ドライでも缶詰でも関係ないようです。
この疾患は、どうも様々な要因が引き金にはなりますが、猫の体質にもよるようです。
★症状
症状は軽度のものから重度のものまで様々です。
頻尿・血尿・排尿困難・尿道閉塞などがあります。
排尿困難や尿道閉塞が持続的に起こると腎不全を併発することもあるので注意が必要。
★治療(当院での治療法)
軽度〜中等度
・抗生物質の投与
・処方食の給餌
※排尿困難の場合は、砂粒・結石の有無・腎不全の有無を検査し、砂粒・結石のある場合は、膀胱・尿道の洗浄や尿酸化剤の投与を行う。腎不全がある場合は、持続点滴を行い、腎不全の改善に努力する必要がある。
重度
重度のものは、尿道閉塞を起こしています。
・閉塞の解除
基本的には無麻酔が理想ですが、猫が暴れたり、性格的に保定のみでの処置が不可能とされる場合には、鎮静下で処置を行います。トムキャットカテーテルを用いて、生理食塩水またはキシロカインゼリーを用いてフラッシュしながら、尿道の砂粒・結石を膀胱内に押し戻したり、外部へ放出させます。必要があれば、このトムキャットカテーテルをジャクソンカテーテルに取り替え、このカテーテルを包皮に縫いつけ、固定します。これにより、再閉塞を防ぎます。
・膀胱、尿道内の洗浄
尿道に挿入したカテーテルより、温めた抗生物質入りの生理食塩水で、何度も何度も膀胱内を洗浄し、最後に尿酸化剤を注入する。
・持続点滴
腎不全を併発しているときは、勿論のこと、尿道カテーテルを留置した場合は、静脈経由の持続的な点滴が必要になります。
・抗生物質の投与
・場合によっては、経口での尿酸化剤の投与も行います。
・食欲があれば、処方食の給餌。
その他の問題として、長時間尿道が閉塞し、膀胱が膨満した状態が長時間続くと、膀胱の収縮不全を起こし、自力排尿が出来なくなる恐れがあります。その場合には、人工的に圧迫して排尿させるか間欠的にカテーテルを挿入して排尿させてやる必要があります。
薬剤の投与も併用しますが、効果はまちまちです。
★予防
・処方食の給餌
様々なメーカーからその状況に合わせた病院用処方食が用意されています。
獣医師の指示により、病状に適した処方食を与えて下さい。最初はおそらく病院でしか処方できない食餌を渡すことになりますが、状態が落ち着けば市販のフードで予防のできるものも御紹介致します。
・清潔で新鮮な水をいつでも飲めるようにしておく。
・適度な運動と肥満の防止。
・ストレスから猫を守る。
・いつでも気持ちよく排尿できるように、トイレはいつも清潔にしておく。
・食生活の改善
処方食を与えることは勿論のことですが、食餌の与え方も大いに関与しています。
よく、猫ちゃんの飼い主さんは、フードを出しっぱなしにしますが、これが大きな間違いです。
フードを出したままにしますと、猫は少し空腹になるとすぐに食べてしまいます。そうしますと、猫ちゃんのお腹は、常に腹8分目の状態となります。この状態になりますと、尿はアルカリ性を示し、細菌の繁殖を促し、膀胱炎を引き起こしたり、またマグネシウムを核として砂粒・結石を作りやすくなります。
逆に空腹の時間を作ってやると、尿が酸性を示し、細菌の繁殖を抑制し、砂粒・結石を予防します。
ということからも、食餌の時間を1日1または2回と決め、与えることが必要だと思います。
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