銃夢(GUNMU)、木城(きしろ)ゆきと、集英社

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久しぶりの漫画ネタです。かなり以前の作品で、実は全く知りませんでした。先日とある友人からお借りした単行本全9巻です。平成13年5月21日〜22日に読みました。全く知らなかったのが非常に悔やまれるような傑作です。まだ読んでいない方、ぜひ探して一読をお勧めします。もともとはビジネスジャンプという青年誌に平成3年3号から平成7年10号にかけて連載されていた作品です。従って対象読者層は30歳代男性になるのですが、もともと少年誌を目指して書かれたらしく、少年少女でも問題なく?読める内容です。主人公はガリィという名前のサイボーグで、くず鉄の山の中から頭部だけが掘り出されます。これを掘り出したのはイド・ダイスケというサイバネ医師(サイボーグを直す医師)です。彼が修理し、ガリィは復活します。時代は遠い未来で空中に浮かぶザレスという都市と、ザレスから垂れ流されるゴミが溜まってできた街(クズ鉄町)が舞台となっています。(ザレスは未来都市ザルドスという映画を思い出させました。)非常に魅力ある登場人物がたくさん続出するのですが、一番好きだったのはマッドサイエンティストのディスティ・ノヴァ教授です。彼は分子機械工学(ナノテクノロジー)を専門とし、ナノメートル単位のロボットを操り、人体を自在に加工することができます。彼はこの技術を使って人間が業(カルマ)を克服できるか?という命題に解答を求めます。狂気のヒトですが、悪気はありません。物語のほぼ全編を通して活躍します。僕には主人公のガリィよりも魅力的に見えました。人間を解剖の対象としか見ることができない困ったヒトですが、焼きプリンが大好きで結構お茶目なところもあります。この物語は主人公ガリィが操る無敵の機甲術(パンツァークンスト)を使って次々と強敵と戦っていくという未来格闘物語という縦糸とディスティ・ノヴァが中心となって描かれる未来都市に潜む謎を横糸として進行していきます。前者は格闘好きにはたまらないカタルシスをもたらしてくれますし、後者はディープなSFマニアを唸らせてくれます。ラストも感動的です。既に書店では手に入りにくいかもしれないところがつらいです。 なお作者のHPで画像を見ることができます。