クレー射撃とは

 クレー射撃とは、放出機により空中に放出されたクレー(直径11センチの小皿)を散弾銃を用いて撃ち落す競技で、撃ち落したクレーの数で得点が決まる。オリンピックで行われるクレー射撃競技には、トラップ、スキート、ダブルトラップの3種目があり、それぞれにクレーの飛び方や、細かいルールに違いがある。


≪トラップ≫

 射手の15メートル前方に設置された放出機から射手とは反対方向に放出されるクレーを撃ち落す競技。射手のコール(掛け声)によりクレーが放出され、1枚のクレーに対して2発まで撃つことができる。(1発目で当てても、2発目で当てても点数は同じ)クレーの放出方向、および高さはアトランダムで、コールするまで射手にはわからない。25枚で1ラウンドとし、通常、1日に4ラウンド、計100枚を撃って、点数を競う。1枚1点の100点満点。

 左から順番に1〜5番射台。このように並んで一緒に撃ち、射手は撃ち終わると右の射台へ移動していく。5番射台を撃ち終えると、また1番射台にもどる。25枚撃つので、5周することになる。
 クレーのスピードは3種目の中で1番速い。


こんな感じに放出機が並んでいる。

トラップではいかに素早く反応できるかが勝負。

≪スキート≫

 高低2つの高さに30メートルの間隔で対面するように設置された放出機から放出されるクレーを撃ち落す競技で、射手は2つの放出機の間に半円形に配置されている射台を順番に移動しながら射撃する。クレーの放出方向は常に一定であるが、射台によりクレーに対する射撃角度が大きく異なる。トラップとは違い、1枚のクレーに対して1発しか撃つことができない。また、8番射台以外では同時に放出される2枚のクレーを撃つ必要がある。
 トラップでは、どの方向に放出されても、逃げていく(離れていく)クレーを撃つことに変わりないが、スキートでは、射台により逃げていくクレーを撃ったり、向かってくる(近づいてくる)クレーを撃ったりと変化がある。
 スキートもトラップ同様1ラウンド25枚で4ラウンドの計100枚で点数を競う。

 トラップと違い、クレーが放出されるまで銃を構えてはいけない。
 コールしてからクレー放出まで0〜3秒のランダムなタイマーがかかる。
 トラップのように各射台に並んで撃つのではなく、全射手1番射台から順番に撃っていく。
 左側放出機を「プール」、右側放出機を「マーク」と言う。 


 3番射台。前を横切るクレーを撃つのはむずかしい。

 この状態でコールする。腰に見える赤い線まで銃床を下げなければいけない。


 スキートの最後は8番射台からマークを撃つ。すぐ目の前から飛び出し、こっちに向かってくるクレーを撃たなければいけない。

 7番射台からプールを見るとこんな感じ。7番からはダブルを1射のみ。自分の真横から右の白いポールに向かって飛んでいくクレーを撃った後、プールからこっちに飛んでくるクレーを2発目で撃つ。

≪ダブルトラップ≫

 2枚同時に放出されるクレーを2発を用いて撃ち落す競技。トラップ射面を使用するが、何番射台から撃っても、3番射台の前方の放出機より放出される。クレーの放出方向は常に一定。これもスキートほどではないが、射台により射撃角度が変化する。
 1ラウンド50枚の3ラウンド、計150枚で点数を競う。


 ダブルトラップでは1つ目のクレーを撃った後、いかに銃を暴れさせることなくスムーズに2つ目を撃つかがポイントだ。

 クレーはどっちから撃ってもよいが、1つのクレーに2発撃つことはできない。

 
「2兎を追うものは1兎を得ず」では務まらない競技だ。