銃について

 銃は大きく3種類に分類することができます。ライフル銃、拳銃、散弾銃の3つです。クレー射撃では散弾銃を使用します。

≪ライフル銃 (rifle) ≫

 ライフル銃とは1発の弾丸を遠くに正確に撃ち込むための銃です。銃身内にライフリングという螺旋状の溝が切ってあるのが特徴で、この溝によって弾丸を回転させ、遠くに正確に飛ばします。ラグビーボールに回転を与えて投げると向きを変えずにまっすぐ飛んでいくのと同じ原理です。機関銃やサブマシンガン、アサルトライフルも用途の違いこそあれ、同じライフル銃です。


 手動のボルト式ライフル銃。普通、ライフルというとこういうものを想像するのではないだろうか。

 自衛隊が採用している89式自動小銃。これもライフル銃だ。

≪拳銃 (handgun) ≫

 拳銃(ピストルとも言う)はライフル銃を手のひらサイズにしたものと考えてください。1発の弾丸にライフリングで回転を与えて飛ばすことに変わりはありません。ただ、そのサイズゆえ、銃身は短く、弾も小さいうえ、構造上、手のひらだけで保持するために、ライフル銃より威力、射程、精度で劣ってしまいます。拳銃はオートとリボルバーの2種類に大別されます。


 米軍が採用している自動拳銃。コルトガバメント(上)とベレッタ92F(下)。

 旧式と思われがちなリボルバーにもそれなりの利点がある。S&WのM10。

≪散弾銃 (shotgun) ≫

 散弾銃はその名の通り散弾を撃つための銃です。散弾とは複数の弾頭が入った弾のことで、銃を撃つとこの複数の弾頭がいっせいに飛び出します。ジャリ(小石)を一握り分、ターゲットに向かって投げることを想像してもらえば、だいたい感じがつかめるでしょう。散弾を撃つため、散弾銃の銃身にはライフリングはありません。
 散弾の特徴は、点ではなく面でターゲットをとらえることができるところにあります。逆に散弾で点を撃ち抜くことはできません。散弾は飛べば飛ぶほど弾頭同士の間隔が広がるために、遠くのものを撃ってもこの間隔に抜けてしまう可能性があります。また、散弾そのものの飛距離もライフル銃に比べれば遥かに短いです。



 クレー射撃では通常、上下二連散弾銃を使用する。ベレッタ682。

 クレー射撃のスキート種目では自動銃を使用する人もけっこう多い。レミントン1187。

 ポンプ式と言われる手動式の散弾銃。レミントン870。

 米軍が採用しているベネリM4。この銃は銃刀法上、日本では所持できない。

 ここでの説明はあくまでステレオタイプ的なものに限っています。ライフリングのない拳銃もあれば、ライフリングのある散弾銃もありますし、拳銃で散弾を撃つこともあれば散弾銃で1発弾(一粒弾)を撃つこともあります。例外を挙げればキリがありません。

≪おまけ≫

 最後に、散弾について少し説明しておきましょう。散弾と一言に言っても、口径(薬莢の直径)、散弾の粒の大きさ、散弾の量の違いにより多様です。同じ口径で、同じ粒の大きさでも、散弾の量が違えば、当然、威力、飛距離ともに異なってきます。また、同一規格であっても、メーカーが違えば、微妙にパフォーマンスも異なってきます。
 クレー射撃に使うものは、ジンタンぐらいの大きさの粒が300発ぐらい入っています。また、バックショットと呼ばれる鹿撃ち用の弾(アメリカの警察なんかがパトカーに装備している散弾銃に使っている弾でもある)はパチンコ玉ぐらいのが9発入っています。


左から順番に

スラッグ弾(一粒弾)
 散弾銃で1発弾を撃ちたいときに使う弾。ライフリングのない散弾銃で撃つため、ライフルに比べ、精度も射程も劣る。
00バック弾(バックショット)
 鹿などを撃つための散弾で、パチンコ玉大の散弾が9つ入っている。
BB弾
 べつにBB弾が入っているわけではない。散弾のサイズを表しているのだ。小動物を撃つための散弾。
7.5号弾
 通称ナナハン。クレー射撃のトラップ種目で使われる弾。


 すべて12番7.5号24グラムの弾。通常、トラップ種目で使われる弾だ。これでもほんの一部にすぎない。
 各メーカーにより性能が異なる上、射手の好みも大きく関係するので、一口にどれがいいとは言えない。

 散弾の薬莢の中身は左から火薬、ワッズ(散弾を押し出すもの)、散弾にわかれる。日本語では、弾そのものも、飛んでいく弾頭も、「散弾」と言うが、英語では、弾そのものを「ショットシェル」、弾頭を「ショット」と言い分けていて、わかりやすい。

※日本国内では装弾を分解してはいけません〜!