多巻きスモールループMultiple turned Small Loop:MSL)  

(写真1) MSLの縦置き、足場用自在クランプ2個でマストに固定
 ベランダ内にしかアンテナが設置できず、またベランダで良好なアースが得られない大変気の毒な状況にあるアパマンハムの選択肢の一つとして考案したアンテナです(写真1)。
【動作】
・多巻きにした極太電線に大電流を流し、強力な磁界を発生する。
・通常のマグネティックループがシングルターンで超低インピーダンスなのに対し、多巻きにすることで巻き数の二乗倍のインピーダンスを得る。
・線材を太くすることで直流抵抗を下げ、また線間を広げることでインピーダンスを高くし放射効率を上げている。
・マッチングには屋外型オートアンテナチューナーを用いる。ここではアイコムのAH-4を使用。
【製作】
・一辺96cm、線間隔22mmとする。
・フレームには塩ビパイプを、線材にはφ5mmのアルミ線を用いる。
・22mm間隔の孔が開いたT字管(写真2)を用意しフレーム先端に取り付ける。
T字管の加工
(写真2)穴開けの終わった2種類のT字管
・アルミ線をその孔に通す。一周毎に巻いていく(写真3)。
・線間隔を保つために結束バンドを使用したスペーサーを用いる。
・1周毎に巻き始め、巻き終わりを14sqの突合せスリーブにて結合する(写真4)。
アルミ線の巻き方
(写真3) 4mに切ったアルミ線を一周ずつ通していく
アルミ線の結合方法
(写真4) 圧着スリーブでの接続と結束バンドで作ったスペーサー
【使用上の注意】
・どんなアンテナでもそうだが、人の手に触れないように配慮する必要がある。
・バンドによって、ループの巻き数、大きさによって偏波面が変ることがあり、了解度、応答率に影響を与えている。(3.5MHz)7MHz〜50MHzにQRV可能であるが、ハイバンドでは打ち上げ角の高さと偏波面の違いの影響を受けやすい。
【使用感】
・指向性は、ループ面に平行に8の字に出る。
・この寸法で、7MHz〜50MHzまで運用可。
・24MHzでは同じ高さに上げた2エレ八木と比して、WとのQSOで八木59、MSL56〜7のレポートをもらっている。
・18MHz、21MHzでは垂直偏波になっているらしく、対GPアンテナには良いが水平偏波の局に対してはあまりいい結果が得られなかった。

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