1.様々な目的で活動している団体が、その活動内容に関連して政治的な意志表示を行うことは当然ありうることですし、私たちは、NPO法において政治活動の制限の規定は必要ないものと考えています。たとえば、自然保護を目的とした団体であれば、公職の選挙において環境保全や自然保護で政策的に一致できる候補を推薦したり支援することも、活動の一環として当然許されるべきものであると考えます。
私たちの非営利法人法には、収益を配分しない(つまり営利目的でない)ことと、会員の平等な権利に立った民主的な運営が行われるべきこと以外には、適応を受ける団体の範囲について何らの制限を設けていません。与党三党の法案において、特に「特定の公職の候補者もしくは公職にある者又は政党を推薦せず、支持せず、及びこれらに反対しないこと」の規定などは、NPOの活動に不当な制約を持ち込むものであり、とうてい同意できません。
2.民間非営利団体がはたしている役割に相応しく、税制優遇等の支援を行うのは当然ですし、寄付金への優遇税制が実現すれば、企業や市民からの寄付によってみせらの発展に大きく寄与する者になります。NPO法の制定にあたっては、税制上の優遇処置は、是非盛り込むべき者と考えています。
残念ながら、現在の日本共産党の議席数では、予算を伴わない法律のみしか国会に提出できませんので、非営利法人法案では、税制優遇については「別の法律で定める」としています。既にその具体的な内容は、昨年6月に発表した「非営利法人法案要綱」に示しています。この要綱では、法人格を得た、団体への税制の適応について、(1)法人格を持たない任意団体並み、(2)軽減税率の適応を受ける公益法人並み、(3)軽減税率と共に寄付金の損金算入や所得控除も認められる特贈法人並み、の3段階に分けて扱うこととしています。これについては、他党へ共同を呼びかけるなどして、実現に努力していく考えです。
なお、税制上の優遇処置を受けるためには、受け入れた寄付金の使い道などの情報公開と、それなりに社会的貢献度の高い活動内容が求められると考えます。しかし、その適格性の判断を行政に委ねるのでは、為政者の価値観によって適用が左右されることになってしまいます。そこで日本共産党は、都道府県ごとにNPOの代表と有識者からなる非営利法人委員会を設け、NPOの自治によってこれを行うことを提案しています。
3.おっしゃるように、法案の内容を、実際に適応を受けようとする団体にとって使いやすいものにすることは、、立法の目的を実現するためにも重要な点です。
私たちは、民間非営利分野の健全な発展にとっても、情報公開に基づく不正の防止をルール化していくことは重要だと考えています。
非営利法人法においても、その観点から会員自身が法人の活動報告や財政関係の書類を閲覧できるようにするなど、一定の情報公開を義務づけています。
しかし、必要以上に煩雑な書類の提出義務によって、小規模の団体の法人化の道が閉ざされたり、行政が特殊な様式の提出書類を要求することが天下りの温床になるなどのことはさけなければなりません。そこで私たちの非営利法人法案においては、外部への情報公開の義務づけは活動報告書や事務所の所在地、役員名簿など最小限にとどめ、税制の優遇を得ようとする場合のみ財政関係の書類を公開すべきものとしています。
また、政令によって手続きが煩雑にされるようなことを防ぐため、最低限必要なことは法律の条文に直接書き込むことで政令への委任をなくしています。同時に、細目は都道府県毎の非営利法人委員会に判断を委ねることで、柔軟かつ適切な対応が可能になるようにしています。
4.私たちは、非営利で、会員の資格や権利などで不当な差別を設けず、情報公開を行おうとする団体であれば、その規模の大小に関わらず法人格を取得し、その活動を発展させられるようにしたいと考えています。
私たちは、これまで多くの方々の声を聞く中で、「税制優遇より法人格だけでもほしい。官庁の介入は一切困る」という団体や、「行政の監督は多少なら受け入れても、税制の優遇を受けたい。法人格だけでは意味がない」という団体など、さまざまな意見があることを知りました。こうしたニュアンスの違いは、団体の規模や活動分野の違い、これまでの行政との関係などを反映しているものです。
それで私たちの非営利法人法案においては、法人の取得は登記のみで行えるものとして、情報公開も最小限にとどめました。同時に、小規模団体への配慮など実情に応じた、制度の運用については、非営利法人委員会に権限を委ねることで、自治的に解決していけるようにしています。
5.私たちは非営利法人法案には、適用を受けるべき団体の活動分野や活動内容について何ら制限を設けていません。民間非営利の団体は、全てがこの活動の適応大正となっており、自然観察や自然保護を行う団体も当然、その重要な一員であると考えます。「ボランティア」あるいは「不特定多数のものの利益」といった言葉で法律の大正を制限することは、NPO法制定の本来の目的にそぐわないと考えています。
いま、私たちの非営利法人法案のほか、与党三党の市民活動促進法案、新進党の市民公益活動を行う団体に対する法人格の付与等に関する法律案が、衆議院内閣委員会に付託されています。私たちはこの3法の審議は、法案の内容に相応しい形で行っていくことが大切であると考え、参考人として、適応対象となる民間団体の代表の意見を聞くことを提案しています。その上で、各党案をすりあわせ、参考人の意見を採り入れた内容で超党派の議員立法とすることを提案しています。 私たちの非営利法人法案への忌憚のないご意見や、法案審議へ向けてのご要望などを、是非お寄せください。