「森の便り」自然しんぶん


第9号1999年10月1日発行・発行部数400部

目次

箕面市役所すぐやる課・自然環境保全で下水道工務課に感謝。

新稲の中池3池の取り組み

箕面市の中池3池は、一九九四年度にオアシス事業として、溜池が整備され、公園化されました。みのお山自然の会が、この地域で長年自然観察会や環境調査をしてきました。そして、オアシス事業の際、担当部局の下水道工務課に申し入れ、3回ほど話し合いを持たせていただきせめて土手の自然だけでも残してほしいと話し合ってきました。オアシス事業の趣旨からも自然と市民が触れ合う場作りとして、この環境をそのまま残してくださることになりました。
 今までここは、普通の溜池として、田植えの季節になると草刈を1回だけしていましたが、公園化されてからは、年間3回夏場に集中して行われるようになりました。この場所は、都市開発された中に残る地域でありますが、秋には、ナンテンハギやワレモコウ、ヤクシソウが咲き、春には、ジュウニヒトエ、タツナミソウ、カンサイタンポポの咲く土手です。観察会では、この土手のヨモギを摘んでヨモギ団子作りもしています。秋には、なく虫の観察会も続けています。土手の自然はそのまま残していただいたのですが、草刈を徹底してしまったためにマツムシが年々減ってきました。マツムシは、この土手の草原を住処にしていたのです。チンチロリンとなくこの虫は、昔は、いろいろなところで泣いていましたが、草原に住む性格から、住宅がたち草原が少なくなって、生息域が狭められてきました。箕面は、まだ分布しているほうですが、大阪都市部では、ずいぶん少なくなってきています。
 去年の秋は、かなり数を減らしてしまい絶滅も考えられました。今までも草刈の中止を下水道工務課にお願いしていたのですが、公園化されているということと、水利組合の関係で、協力に進めていて辞めてもらうことはできませんでした。
 そんな中、去年香川県の丸亀自然観察クラブの丸亀城の自然観察会に参加させていただきフィールドを視察させていただきました。その中に生態系保護地域を公園内に作られている丸亀市公園課の取り組みを拝見させていただきピンとくるものがあり、早々、今年の初めに、下水道工務課に申し入れをさせていただきました。草刈の地域を4ヶ所に分けて、交互に刈ることで虫が生活する場を残しながら草刈も今までと同じだけ刈るということと草刈がまだらになることによる市民感情に配慮した立て看板を立てていただくことで市民啓蒙することを提案させていただきました。2回ほど話し合いを持たせていただき、下水道工務課は、そのことを快く理解してくださり、驚くほどの速さで、水利組合や草刈の問題について、対応くださり、3から4日で決定してくださいました。「箕面市役所すぐやる課」と驚かされました。その対応にとても感謝しています。
 今年八月三日から三十一日までの期間十五回鳴く虫の調査を致しました。はじめは、1頭ぐらいしか鳴いていませんでしたが、八月の中旬からは、20頭近くが鳴き出しました。メスの数はわかりません。そして、そのすべてが草の沢山残っているところで、草刈を最後にしたほうにはいませんでした。結果がきちんと出たように思われました。
今、地球環境保全目指して、環境保全課がローカルアジェンダ21の行動計画を作成しています。行政も環境保全を進めていく方向を探っています。第四次総合計画の中でも十分とは言い切れませんが、自然環境保全の方向を打ち出してきています。
下水道工務課のこの取り組みは、小さな自然環境でも工夫して、子孫にのこし伝えるという、地球環境保全の取り組みとして、高く評価したいと思います。これからもがんばってくださるものと期待して見守りたいと思います。今年も鳴く虫の観察会をこの地域で開催致します。子供たちにチンチロリンが当たり前のように聞けるように残してくださりありがとうございました。
文と写真
   本多 孝

地球環境保全向けた行政と市民団体との連携を模索して。地球環境保全行動計画・市民、事業者、行政が策定へ・みのお山自然の会

 今、箕面市では、環境保全課が中心となり地球環境保全行動計画の策定をはじめ出しています。すでに全体会やワーキンググループによる会合が八回持たれ、みのお山自然の会事務局長が、委員として参加させていただいています。
行政がこのような取り組みをはじめていますが、すでに市民団体も省エネの活動、マイバック(買い物用に袋をもらわずに自分の買い物袋を作る)のリサイクル作成、自然環境の体験教育活動などが、取り組まれています。このような中で、どうやって、活動を連携し、より広く進めていけばいいのでしょうか。
 連携という定義、パートナーシップといってもいろいろなスタイルがあるし、模索していく必要があるはずです。パートナーシップといっても一体になることではありません。夫婦の関係を見てもわかるように時には、けんかし、時には内緒でへそくりし、時には、ごまをすって小遣いを割増してもらいとお互いの立場を持ちながら一緒に進めていくことです。市と府の関係、市と国の関係、同じようにパートナーシップを持って進めている事業があっても一心同体ではありません。行政と市民団体の関係も同じです。それぞれの立場を持ちながらも同じ目標で活動するということです。その連携のあり方は、いろいろあるのではないかと思います。
 たとえば、今、みのお山自然の会は、開発される小野原西の環境調査を都市計画課の御協力も得ながら進めています。そうすると縦割り行政の中で、環境保全課は、この自然環境問題にノータッチなのでしょうか。私たちの活動に箕面市は、「後援」してくださっています。そして、「補助金」も環境保全課からいただけることが決定しています。市民団体の活動に資金を出すという連携のひとつの形として、環境保全課も小野原西問題にかかわっている証でもあります。
 連携を考えたとき、行政と市民団体が、共催する、協賛、後援、助成金・補助金といろいろな形が、ケースバイケースで考えられるはずです。そして、共催、協賛といってもその中味についてもさまざまなやり方があるはずです。施設の提供、情報の提供、講師の提供など同等でない形の共催もあると思います。市民団体が進めるインタープリターの養成を行政は、環境基本条例による基本計画の中にある項目とどう位置付け、活用し、連携するのか。そう言うことも考えなくてはならないはずです。それらをどう位置付けてこの、地球環境保全行動とするのか、パートナーシップのありかたを考えながら連携の形の模索を真剣に考えないと活動の広がりを作ることができないのではないかと思います。いろいろやり方があっていいのではないでしょうか。連携ということを狭めないで、広げる方向で、検討していきたいです。


小野原西の開発、大阪府が認可

 今、開発に絡んで、環境調査を勧めています。七月十一日には、NACSーJ自然観察指導員大阪連絡会が観察・調査に入りました。財団法人日本自然保護協会の本部とも相談しながら、普及委員や講師をしておられる方々からの協力もいただいております。このとりくみは、話題を呼び長野連絡会や三重連絡会の役員の方からも「ぜひ参加したい」と心強い連絡をいただいたりして、徐々にではありますが全国の皆さんの感心もいただけるようになりました。
 計画が決まった以上、今後の調査を進めながら、「限界がある」という限度いっぱいまでは、「自然環境との共存」を掲げる箕面市の開発のあり方を模索していただきたいと思います。全国の皆さんが注目している中で、みのお山自然の会も調査を先行させながら本格的な話し合いを徐々に進めていきたいと考えています。
箕面にいると気がつかないのですが、他府県の自然保護団体や指導員仲間から、箕面市は環境問題で行政の理解があると、評価する声を良く聞きます。よそから見ると職員の皆さんの意識が高いのかもしれません。環境保全課も、下水道工務課も都市計画課の皆さんも環境問題は、行政の枠内とは言え誠意を持って対応してくださっていると思います。今後に注目したいところです。水と緑の健康都市、国際文化公園都市、新都心これらの開発の中味は、どうなのでしょうか・・・・。やるからには最善の努力は尽くしていただきたいものですが見えてきません。

箕面の山自然だより

一の橋をわたってすぐに山道に入ると坂道を登り分かれ道を左に登るとやがて桜広つにつきます。途中でシイの実を拾います。
大阪でも有数のシイノキ林です。シイの実は食べることができます。とてもおいしい実です。
この桜広場で毎年ドングリ祭りを開催しています。隣の写真は、ドングリ飛ばしをしているところです。 

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