藤本一郎の「つれづれなるままに」
2000 10月〜 2001 3月

2001年3月6日 内閣不信任案否決

 なんか、森さんにできる政治改革が見えてきた。
 不信任否決なのだから、それを与党が選択したのだから、このまま参議院選挙まで森さんで行くべきだ。
 それで選挙で思いっきりまければいい、そうすれば、首相の権力や、選挙の意味が、極めて分かりやすく、みんなに見えてくる。

 森さん、将来の国民と、民主主義のために、この不信任否決を最大限生かして!


2001年3月2日 責任の取り方

 昨年、大和銀行の取締役に対し、最大約800億円の損害賠償責任を認める判決が言い渡された。
 この判決は別に懲罰的損害賠償を認めた訳ではないが、確かに従来の日本の裁判にはない高額の損害賠償を命じた判決として一躍有名になった。
 これを機に、自民党や財界では、商法の取締役の責任について、報酬の2年分を上限と定めるとか、訴額の算定を厳格化(そうなると訴状に貼る印紙代が再び膨大な額になる)する法改正をしようとする動きが活発化した。
 しかし、それで本当に良いのだろうか。

 政治家や行政機関は、かつて起こったことに対し、ほぼ全く責任を取らない。
 今、有明海の海苔産業が壊滅的打撃を受け、干拓するために閉じた水門を再び開放することが決まったらしい。
 ある政治家は、かかる決定をしたことがいかにもすごいことをしたかのような態度を取るが、そもそも有用性が疑問視されていたのにかかる干拓事業を進めたのは誰だったのか。今中止して、漁業関係者に国が補償ないし無利子貸付等をすればそれで良いと思ってるのか。政治家個人の責任はどう取るのか。

 選挙で責任を取らせるのが本筋であることはよく分かっている。しかし、次善の策として、政治家個人にも、そのような責任を認めた方がいいのではないだろうか。そうすれば、首相や大臣の椅子の重さが、今みたいに軽くなることもなくなると思うのだが。


2001年1月1日 21世紀最初の年の抱負

 あけましておめでとうございます、藤本一郎です。

 さて、いよいよ21世紀がやってきました。子供の頃、21世紀なんて遠い未来だと思っていたのに、あっさりやって来てしまったという感じです。
 これから生まれてくる人とかは「ノストラダムスの大予言」とか知らずに生きていくんやろうなあ、と思うと、ちょっと悲しい??

 今年ですが、修習9月にある「2回試験」に落ちなければ、10月より弁護士となります。
 就職する事務所は、大阪の某有力事務所なのですが、事件の種類も多いし、とても忙しい所です。体力が持つのか、心配ですが、しかしまず数年は、自分の力を高めるために頑張ってみたいと思っています。

 抱負の1つにもなると思いますが、弁護士登録に伴い、この「藤本大学」内に、「バーチャル藤本法律事務所」を設置しようかな、とも考えています。
 実際事件を受任するまで至るかどうかは分かりませんが、(1)少額の問題なら悩んでいる人が自分で(弁護士を使わずに)法的措置を採る準備ができるような情報を(多少なりとも)無料で提供し、(2)個人での解決が難しい事件については、弁護士を付けて争った方が良いかどうかのアドバイス(勝ち目が0か、20か、50か、80か、99なのか・・・)程度を、低額で提供できれば良いな、と思っています。

 私生活面では、そろそろ新しい彼女を・・・なんて(笑)。
 その前に、就職先が大阪の淀屋橋なので、引っ越しを考えないといけません。誰か、広くて安い(高くても良いから修習生である9月までは家賃が安いとか・・・)物件を教えて下さい!!

 ・・・今年も色々ありそうですが、どうか藤本大学及び藤本一郎を宜しくお願いします!!


2000年12月19日 アメリカ大統領選挙を見て思う

 こんにちは、HPの更新がいつも遅くて申し訳ないです。
 米国時間13日、アメリカの大統領が遂に決まりました。
 投票から5週間、この間、アメリカの選挙結果は主に司法の場で争われてきました。
 それを見ていて思うことがいくつかあったので、つれづれと書いてみます。

 まず、アメリカの民主主義が、極めて古い制度に依拠しているんだな、という点には、素直に驚いた。
 投票は戦前の機械を使っている、手作業による開票が複数日かかってしまう、こういうのは日本では考えられないことだ。
 私も参議院選挙の開票作業を手伝ったことがあるが、人海戦術で数時間のうちに開票を終えてしまう。数え間違いもほとんどない。手書きというのは意思がはっきり読みとれるので、意外といいのだろうか。マークシートにすれば良いとおもっていたが、アメリカの「えくぼ」が出来てしまう制度よりは余程良いというのがよく分かった。
 大統領を間接的に選出するのもなんか変。ゴア氏の方が総得票数は多いのに、負けるなんて。

 次に思ったのは、判事が高度に政治的な事項に政治が関与するのは、やはりまずいな、ということだ。
 かつて憲法を勉強した当初は、日本の憲法判断が「高度に政治的」という理由で、重要な政治問題を含む裁判で、判断が回避されてきたのは、なんとも納得いかないものであった。
 しかし、今回、民主党支持者の多いフロリダ州最高裁がゴア氏寄りの判決を下し、共和党支持者の多い連邦最高裁がブッシュ氏寄りの判決を下すということを繰り返してきたのに象徴されるように、司法府で、政治判断を下すのは、司法に対する信頼そのものが崩れてしまいかねないのが、よく分かった。

 もう一言、やはり判事の選出方法が政府に依拠しているのは怖いな、とも思った。米国では最高裁の判事がブッシュ政権により更に保守化することが予想されるし、米国の憲法訴訟を見ていると、ニューディール以後、政府によって左右に行ったり来たりしているのは明らかだ。今回の判決からもその辺を感じざるを得ない。

 この点は日本もよく考えなければいけない。日本の最高裁判事は内閣の指名であり、政治色は一定程度は回避できない。もう少し多様な人材が交じる努力が必要だし、万が一今回の米国のようなことがあった場合に、日本だって混乱が生じる恐れがある。

 ところで、日本だって、今回のような選挙の争いを想定して「当選訴訟」という類型を法は設けている。もっとも、「一票の格差」にしか使われない傾向にあるが・・・。それは日本の開票システムが優れているからか、それとも政治がそこまでドラマティックではないからか???


2000年11月21日 んー

 んー、評論家だったかなあ、やっぱり。
 森内閣に対する内閣不信任案は、加藤・山崎派が欠席にとどまり、反対多数で否決されてしまった。
 否決、はやむなしとしても、どーして、欠席したかなあ。
 不信任決議案という手段で戦おうと決めた以上は、ちゃんと戦わないと。
 党内改革、というものじゃないことをやろうとしたのだから・・・。
 あーあ、これじゃあ、何も意味ないなああ。。。

 つぶやきでした。

 あ、弁護修習についても一言。
 破産管財で売ってる服、スカート、なかなか良いですよー。
 第2段セール、買いに来て下さいねー。

 


2000年10月19日 弁護修習

 いやはや、季節の流れることの早いこと・・・。このHPの更新も本当に遅れがち。
 でも手帳やパソコンの予定表を見ると納得。午後8時30分に一人で家で暇にしてるなんて、半月ぶり位だもん。

 さて、今日は偉そうなことは書かずに、開始10日を迎える弁護修習の一面を紹介しようかな、と思っています。

<10月17日>  この日は午前中は自己破産の申立。いやー真面目な俺と同じ年の青年が◎コムや×富士によって△00万の借金を背負うことになるんだから、大変だ。
 そうそう、自己破産は、ギャンブルとか、余りに高価な買い物をしていた人は適用厳しいから、誰でも金なくなったら自己破産、という訳にはいかないので注意です!

 その後起案。とりあえず訴状をこの日のうちに完成させるぞー。

 当番弁護弁護(注1)の日だったので連絡を待つと、午後ファックスが。
 罪名は覚せい剤取締法違反(使用)。罪名と30代後半という年齢から、余罪の存在の予感が。
 裁判所の勾留質問の前に最初の接見。ここでは、大量の被疑者を代用監獄→検察庁→裁判所と連れていく関係から、あまり時間は取れなかった。
 予想は当たり、余罪がありそう。この日は弁護人選任に至らず、結局もう1回面会することだけを約して事務所に戻る。

 起案の残りをやって、早めに事務所を出る。夜は京都で事務所訪問だったが・・・。

<10月18日>  この日の午前中は内容証明郵便(注2)の起案。

 午後は境界確定訴訟(注3)の現場検証。「検証」というけど民事事件です。どっちの言い分が正しいか、裁判官に説明して現場を診て貰おうというもの。
 天王寺から少し離れたところで、裁判官1名、書記官2名、裁判修習の修習生4名、原告側弁護士2名、被告側弁護士1名、被告側修習生1名(俺)、測量士多数、という人が、側溝やら店の前やらをのぞきこんでいたので、中間テストがあって早く帰る女子高生に不可思議な眼差しで見られていた。

 その後警察署へ。昨日の当番弁護の被疑者から呼ばれたからだ。
 被疑者は正式にうちの先生に弁護の依頼をした。
 余罪の問題、家事事件の問題、前科との関係から実刑100%の事案であること等、問題は山積。
「これじゃあ、先生、俺の3ヶ月の修習の間に裁判が実質的には始まりませんよ」
「大丈夫藤本君、国選もとってきたから」
 ああ、弁護士会から午前中電話あったなあ・・・。事務所に戻って起訴状を読んでみる。ひったくり窃盗の事案のようだった。
 あれこれやるうちに6時過ぎになり、帰宅。

 さて、簡単に弁護修習のうちの2日間を説明したところで、事務所と注の説明を。
 その前に私が修習に行ってる弁護士事務所は1人の弁護士さん(45歳)と3人の事務員さんで構成されてる事務所で、とっても良いところです。

 で、注ですが・・・。

  1. 当番弁護制度とは、刑事事件で逮捕された被疑者が、知り合いの弁護士がいない時に、弁護士会に弁護士の斡旋をしてもらい、その時派遣される弁護士との面接1回はタダとする制度。
    起訴された後は「国選弁護人制度」があって、お金のない被疑者だって弁護人選任の権利がある(国がつけてくれる)けど、それ以前は現行法上ないから、金があって知り合いの弁護人がいる人はいいけど、そうじゃない人は弁護人なしで最低23日間(逮捕3+勾留10×2)も拘束されるので、大変。だからこの制度はやっぱり大切。
    じゃあ、2回目以降は? ここでは、ある程度のお金があればそのまま当番の弁護士さんに私選で弁護をお願いする。お金がない場合は、法律扶助協会がお金を貸してくれる。この場合、起訴されて公判に移れば、当番で来てくれた弁護人を国選弁護人とすることも運用上可能となっている。
    逮捕されたら分かるけど、捕まったら拘束されてしまう以上、弁護人なしの裁判では全くモノにならない。しかも、裁判では逮捕・勾留中の調書という記録に価値があるので、捜査段階(=起訴前)の弁護人活動はとっても重要。万が一皆さんも逮捕されたら、平成12年10月以降だったら私を呼ぶか(笑)、それとも各弁護士会の当番弁護士の出動をお願いするか、どちらかした方がいいです。

  2. 内容証明郵便とは、郵便局によって、その配送だけでなくて、中身の内容まで証明されるもの。
    郵便局控え、あなたの控え、送付のものと3通作成。様式は文字数等の制限があるが、裁判の証拠としてとても便利なので、弁護士なら良く利用する。
    大きな郵便局ならどこでもオッケーなんだけど、何故か大阪では大阪地裁の郵便局から送付する弁護士が多い。多分「裁判所」という印が使われるのが心理的影響力があるからでしょうね。

  3. 境界確定訴訟とは、形式的形成訴訟と言うんです。受験生にはおなじみです。要するに、境界線という公的なものを定めるから、一般民事訴訟とはいえ、裁判所の職権的関与が少し大きいのです。だから、現場で裁判官にしっかり理解してもらうのは大切です。

 まあ、こんなもんかなあ?
 また修習については書きますね。

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