藤本一郎の「つれづれなるままに」
1999 10月〜 2000 3月

2000年3月24日 卒業

 今日、卒業した。

 普通よりも1年余計にかかったのだが、それでも凄く短い5年だった。

 自分がこの5年で、本当に成長できたかどうかについては、疑わしい。

 でも、いろいろな人に出会えて、いろいろ自由に過ごせて、京大の法学部に来れたことは、間違いでなかった。

 今後も、ここで得たコトを基礎として、もっと成長したいです。


2000年3月24日 中国旅行記(簡略版)

 帰国して少し経ったので、旅行記を書いてみようと思い、軽く書いてみます。

 中国は、北京→成都→上海と行って、上海に滞在中に、鎮江(上海から日帰り)、南京(1泊)に行きました。

 最初8日は大学の友達と4人で。あと3日は主に向こうの留学生の人と行動しました。

 それぞれに思い出があるんだけど、まず「食」について。
 とりあえず腹痛が全く起こらなかったことはハッピーでした。
 北京では、北京ダッグが思ったほど美味しくなく、残す程。
 成都では、伝統的四川料理の超辛いマーボ豆腐などを食べたけど、結構美味しかった。あと、超辛い料理に意外とコーラが合うことも分かった。
 上海では、ワニと、鯉のスープと、タウナギが心に残っています。

 お奨めの店は、「地球の歩き方」にも載ってるけど、徳興館(鯉のスープが美味しかった所)や、香満楼(雲南路)がよかったです。

 あと、おみやげに買ったお茶を売ってる雪峰高山茶のお店。これは地球の歩き方に載ってないんだけど、試飲が落ち着いて出来るので、ある程度量を買おうと思ってるなら、お奨めです。

 次に「観光」について。
 故宮とかも凄かったけど、三国志好きな俺としては、成都の「武候伺」や、鎮江の「北固山」は良かったです。後者はとてもチャチなんだけど。

 後者の三国時代の呉の闘将・太史慈の墓なんて、住民の物干し場と化してたのは、笑えたし、真面目に言えば、中国の貧富の差を感じました。

 色々ありすぎて、うまく整理できてないけど、そんな感じの旅でした。


2000年2月7日 市長選挙

 小さな私的ニュース。

 今日は9時までが投票時間だと思っていたが、家に7時56分に帰ってハガキ見ると「8時」・・・。
 ダッシュで投票所に行って、おばちゃんに驚いたり笑われたりしつつも、7時59分30秒に投票してきた。
 結果は見えていたんだけど、そして本当に良いと思う候補はいないのだが、「よりまし」な政治になるためには、自分が少しでも動くことは大切だと信じて、一票を投じた。

 私は引っ越しの関係で7月に予想される総選挙には投票できないかもしれない。だからこそ、一票の権利を失いかけた7時56分の瞬間、すごくこれを行使しないことが勿体なく感じられた。結果、特に投票率には不満だが、私自身は、この権利を行使した事に対しては、満足している。
 


2000年正月11日 司法制度改革

 各界の司法制度改革に対する取り組みが活発化している。

 ただ、自民党など一部の姿勢は、党利党略を感じざるを得ない。

 自民党が特に強く主張しているのが、弁理士や行政書士等、弁護士と隣接する法律関係者に訴訟代理権を付与しようとする「改革」である。

 しかし、これは制度全体との調和がとれないと、とんでもないことになる。

 これら隣接法律分野の専門家は約12万人。これに対して弁護士は現在約2万人。ところが、今弁護士をフランスに倣い6万程度にしようというのであるから、18万人が「訴訟代理人」となることになる。両方やると、法曹人口のバランスが大きく失われてしまう。

 なるほど、自由競争だから良い、かもしれない。
 しかし、これでは法の正義が保たれるだろうか。別に弁護士じゃなければ訴訟代理権を持ってはいけない、とはいわない。しかし、「専門家」がこんなに一般化すれば、かえって訴訟は遅延化する。そして弁護士は食えなくなってしまう。

 6万人の弁護士を抱えるとなれば、司法試験は今よりも相当簡単になる。隣接法律分野の専門家も、この簡単な試験をパスして訴訟代理権を手にすればそれで良いではないか。そうでなければ、何の為に、今、法曹育成システムを真剣に議論しているのか、分からなくなる。法曹育成システムを作ったが、それを受けない法曹を大量生産するのは、好ましくない。

 自民党の、12万人に対する選挙目当てのリップサービスと映る。常識的に考えてみれば、こんな案を出せば弁護士会が反発し、司法制度改革自体がストップするのに・・・。


2000年正月5日 衝撃

 私を含めて、京大の民法研に属する者すべてに衝撃が走った。
 昨日、私の3年上のKという先輩が、亡くなった。26歳だった。

 K先輩は、97年に司法試験合格されたが、体調が思わしくなく、修習には行っていなかった。しかし、だからって、こんなに若く亡くなってしまうなんて・・・。

 私も、先輩が使っていた「司法試験短答式過去問詳細」という過去問集を貰って勉強したり、分からないところを質問したり、先輩にお世話になった一人だ。同じ司法試験合格者だからか、人の死が今回ほど他人事ではないと思ったことはない。

 前途有望な人がかくもあっさり亡くならねばならないんだろう。もし天か地獄に人の死を決める番人がいるとすれば、まずそいつを業務懈怠でリストラしてやりたい。順番間違っている。


2000年正月一日 開けましておめでとうございます+α

 いよいよ2000年を迎えた。
 中国では21世紀を迎え、日本でも最後の20世紀の1年を迎えることになった。

 まずは今のところこの実家のパソコンも正常に動いているようで何より。携帯電話がつながらないことだけはつらいが。

 今年は私個人にとっては司法修習を迎えるなど、本当に忙しい年となりそうである。忙しいだけに流されない、充実した一年にしたい。

 全然話は変わるが、朝日新聞社が雅子さんの妊娠報道において、批判を浴びてるらしいことを今日知った。
 プライベートなことを報道したことで流産につながったのでは、報道しすぎでは?という批判だそうだ。

 しかし、そもそも皇室とはそういうものではないか。天皇を「象徴」とする以上は、雅子さんの妊娠は国民みんなの友人の妊娠であって、公的な情報。仮に新聞社の報道が流産に結びついたとしても、私はやむを得ないことだと思う。本当にプライベートなことは報道するな、と言うのであれば、象徴天皇制をやめるしかないのではないか。

 結果は悲しいが、過程は決して今の天皇・皇族制度の下では全く間違っていない。それに、ここだけの話だが、多くの人は今回の流産は報道が主原因とは見ないだろうしね。


12月29日 いよいよ年末

 下を読むと恥ずかしいくらい更新しなかった。いや、競馬コーナーだけ更新してたんだけど・・・。
 さて、1999年が終わろうとしている。今年も色々あったものだ。

 まず政治的には、自自公連立が成立し、巨大与党によって、かなり多くの法律が成立した。
 私たちの生活に直接関係する分野では、いわゆる盗聴法(通信傍受法)の成立は大きい。今更ながら、基本的人権の擁護っていうのは、国家権力に任しておけないというのを実感した。

 その他、いわゆる国民総背番号制の導入、国旗国歌法の成立もあった。
 後者については、法律自体は特に問題ないと思うが、式典等で国歌斉唱等をしないものを主催者が退場させられる、とする国の姿勢は、他の先進諸国よりも個人の思想信条に配慮がなく、問題だと思う。
 「国を愛する」っていうのは、カタチからじゃないと思うのは俺だけだろうか。誇れるような所があればだれだって国を好きになる。俺は京都や広島という、ある意味日本の何かを代表してる所に住むことが出来て幸せだったし、だからこそ、国旗や国歌にやや抵抗はあるけど、心から日本という国が好きだ。なのに・・・。

 その他、我々法曹関係を志す者としては民法の改正や商法の改正、地方自治法の改正は大きかったといえよう。何と言っても、司法試験受験科目のうち、憲法(地方自治法、情報公開法)、民法(民法)、刑事訴訟法(通信傍受法、刑事訴訟法)、商法(商法)[(カッコ)内は改正のあった法律名]の4教科で改正があったのだから。来年の受験生は大変だ。

 ここを読んででくれた人にだけ言うけど、「機関委任事務」が廃止されて「法定受託事務」になったっていうのは、ちゃんと知ってるのだろうか? 成年後見人は1人じゃなくても良いって大丈夫だろうか?

 あと、政治・経済に関しては、国・地方の国債・地方債発行残高が2000年末に600兆を越えるとかという数字。これには驚かされた。

 今年も歳入が50兆しかないのに、どーして歳出が84兆もいけるのか???
 このままだと、21世紀は20世紀に生まれた借金をひたすら返していく辛い世の中になってしまう。
 今の年寄りは良いだろう。しかし、どーして今の年寄りは自分のツケを若者に押しつけるのか。

 この際はっきり書こう。私は京都市などでの、老人に対する市バス無料とか、そういうのが当然であると思う一方で大嫌いだ。
 要するに、年寄りはよく選挙に行く。だから利益を受けられて当然なのであるが、しかし、それが若い人への負担となっているのにまかり通ってしまうところが嫌なのである。これも若い人が選挙に行かないが為の結果だから、仕方ないのではあるが・・・。

 とにかく、21世紀、経済的には、1割の富める人と9割の貧しい人に分かれるであろう日本。でも、それを見たくないし、くい止めたい。なのに、政府は・・・・。景気対策は大事。でも、既存産業を全部生存させてはダメでしょう。余計なところにお金が行ってるから腹が立つ。どーしてこんな赤字国債出しておいて、例えば防衛費も0.1%のプラスなんだろう。

 とりとめのない文になってしまった・・・。

 さて、この辺で個人的な事も書かないと、一部に怒られそうなので、書いておく。

 個人的に99年を振り返ると、総じていい年だった、と言えそうだ。

 予想外に今年司法試験に合格した、というのは、良かったこととしてまず挙げられよう。
 でもこれも、ひとえに周囲が良かったからだろう。良いライバル、家族、そして恋人。どれも私の合格に欠かせない存在だった。
 つつがなく一年を過ごせたことこそ、99年・個人部門でのトップニュースといえそうだ。それがたまたま司法試験合格という結果を「ついで」に生んだのだろう。

 あと、予想外と言えば、司法試験合格後がこんなに忙しいなんて、ホントに予想外だった。

 この「つれづれ」の更新を読んで貰えば分かると思うが、司法試験合格後はホント更新が遅れてる。
 合格して、司法試験予備校でのバイトの他にも、「関西の会」という関西司法試験合格者の会の運営の一端を担ったり、その他色々しているから、全く読書の暇もない。買っておいた著作権法の本もまだ50頁読んだだけ。マンガに至っては合格後に民法研のを読破しまくる予定が、たったの1冊読んだだけ。以前にも増して下宿を留守にする生活が続いている(もし私と連絡を取りたいと思う人は、是非とも携帯の方にかけて欲しい。下宿は朝以外はかけても無駄である)。

 最後に来年の抱負。

 とにかく、自分を高めたい。
 司法修習に行く4月まで時間はないが、出来れば短期でも海外に行ったり、色々な法律以外の見聞を深めたい。また、修習に行っても、自分を法律村でしか通用しない人間にしたくない。そのために「努力する」。・・・こんなもんかな???

 ちなみに、まだ年賀状書いてません。年賀状は遅れたりどたばたしそうなので、毎年送っている方々、長い目で見守ってやって下さい。

 あと、今日から正月2日までは広島に戻っています。地元の方、暇があったら相手にしてやってください。どこにでもついていきます。


11月28日 この一ヶ月と紅葉

 いやー、更新遅れました。ここまで遅れるとは思いませんでした。めっちゃ忙しいです。とりあえず、ノートパソコンでもないとやってられないです。

 何が忙しいか。せこいバイトを少しやってるのもあるけど、合格者同士の親睦会の活動とか、京大答練のチューターとか、そんなのいっぱいと、あと色々な行事。もーホント大変です。

 そんな中、この間の金曜日は丸一日暇だったので、紅葉を見に行ってきました。その前の週の金曜日にも大原を見に行ったりしてたんだけど、やっぱり真如堂は最高。まあ、詳しくは「京都の秋」を見て下さいな。撮影者が拙いので上手くその美しさが伝わるかどうか分からないのですが・・・。

 こんな美しい京都を離れねばならないかも知れないのは、辛いですね。また、こんな美しい京都を、後世に残していきたいですね。色々な意味で、もっと俺も頑張らなくちゃ、そう思います。


10月30日 司法試験

 掲示板等にもあるように、私、藤本一郎は、29日に発表された今年の司法試験最終合格者となった。
 実質的な受験勉強を始めてから2年。最初の専門書・刑法の前田先生の「刑法総論(第2版)」を買ってから4年で合格することができた。
 掲示板にも書いたように、予備校でINPUTしなかった私が比較的短期で合格できたことは周囲のお陰。本当に感謝しています。


 ところでこの司法試験、試験制度自体が今、大きく変わろうとしている。

 米国式か、イギリス式か、色々議論はあるにせよ、いわゆる日本版ロースクール構想、大学院教育による法曹育成に切り替えようという動きが活発だ。
 これは、今議論されている司法制度改革の目玉の1つとされている。

 ただ、司法試験制度改革の議論は、今のところ、一部の大学と関係機関との間で議論されているに過ぎない。今年、3万3千人もの人が受験した、その受験生、あるいは潜在的受験生自体は置き去りにされている気がしてならない。

 受験生、法学部生や、近年司法試験合格を果たされた人など、実際に現試験制度と直接利害関係を有してきた人々の意見こそ、最も貴重であるのに、せいぜい「アンケート」の対象としかされてこなかったのは、間違いだ。こういった人々の意見を集約した案こそ、最も尊重に値するのではないだろうか。

 私は、できればその集約を試みたいと考えている。更に、折角私が佐藤先生のゼミに所属できたのだし、その案を司法制度改革審議会に何らかの形で提出できれば良いなあ・・・と考えている。近く、集約の手続き・組織をまとめたい。

 ・・・・

 関心がある方は、是非協力して下さい。ネットではなく、実際の話し合いを持ちたいと考えています。


10月23日 ターニング・ポイント

 日産など、主要な41社(だったと思う)により、12万人分ものリストラが断行されようとしてるらしい。

 上場企業の大学新卒の採用が昨年実績よりも約15%も減少したというのも耳にした。
 そう言えば昨年一年間での自殺者は3万人、うち、1万2千人は子供がいた親だったらしい。サラリーマンならリストラ、事業者なら倒産で、自殺する者は増加する一方だ。毎年交通事故での死亡者が1万人程度なのと比較しても、3万という数は異常だ。

 生命保険会社が、保険加入から1年間以内の自殺では保険を支払わないのが現在のシステムだが、自殺の増加によって、これを2年とするらしい。

 今挙げた情報は、ここ数日で俺が新聞等で目にしたものだけ。普通の人々にとっては、何とも辛い世の中になったものだ。

 確かに、世界での競争を考えると、競争力の落ちた産業から、新しい産業に労働力が移行する必要はある。そのためのリストラは、やむを得ない。
 ただ、問題は日本で新しい産業が十分に育っているか、あるいは、育つだけの素地がきちんとしてるか、ということである。
 国家予算の使われ方とかを見ていても、この「異常事態」に対応するに十分なものとは言えない気がする。景気対策も、新しいタイプのものも見られるが、従来の産業を守るものに比重が大きすぎる。12万もの雇用を新たに創出する素地がある分野、例えばインターネット産業が活性化するには、米国並みの通信インフラと、個人のより身近なネット接続が可能とならねばならないのに、動きは遅い。NTTなんて、技術的に遅れているISDNを未だに主力としてるし、何を考えてるのか、全く理解できない。

 次に個人分野に目を向けると、リストラだけでなく、個々の収入が抑制されているため、個人消費が伸びる余地がない。特に、短期的に見れば今年の年末のボーナスが抑制されそな点は憂慮に値する。新産業がそれで育つのか、問いたい。「景気回復」して、旧来の企業の収支が改善しても、個人に還元されないのであれば、それは景気回復とは呼べまい。

 今の惨状が、ただの短期的移行期なら、まだ我慢できる。しかし果たして展望が見えているのか。

 指導者達は50年、100年の単位で物事を見ているのか。見ているとして、しっかり説明しているのか。今月末、臨時国会では補正予算の審議があるが、この点を注目していきたい。


10月19日 戻ってきました

 6日間連続の厳しい口述試験から戻ってきました。

 はっきり言って、すごく辛かったし、結果については全く自信ありません。
 論文合格で口述不合格な人って、論文合格者の1割しかいないんだけど、そうなってしまいそうな勢いです。。。でもそうなると、まるで人格が否定されたみたいで(面接と言ってもやっぱり知識を問われるので、人格や素行に問題があるから落とされるというものではないんだけど)、やっぱりイヤだよね。

 とりあえず、これから来年以降も司法試験を受験する人に、口述試験を受験した者としてアドバイスするなら、8月9月は、ちゃんと口述対策をしろ、って言いたいね。
 司法試験のヤマは論文試験(7月)で、10月までは遊んでもいい、みたいな雰囲気あるけど、そんなのでは自分が論文合格することを放棄してるようなものだよ。どんなにデキが悪かったとしても、論文に合格することを前提で準備しておかないと、私みたいに、痛い目にあってしまいます。

 発表は29日。合格してるといいなあ・・・。してないとまた来年口述受けなきゃいけないからなあ・・・。


10月8日 いよいよ

 いよいよ口述試験が近づいた。明後日には東京に出発、明々後日(11日)から試験なのだ。
(ちなみに口述試験会場で私を見かけたら是非声をかけて欲しいです・・・宿泊先のホテルには知人もいないみたいだし・・・)

 関係ないが、10月9日を最後に、近くのパン屋さん「コージこーじ」は移転する。他方、俺が口述試験を受験してる間の15日から、近くのお好み焼き屋「みかげ」は再開する。
 ・・・これらの口述前後の「変化」は、なんとなくだが、自分の合格を予感させるもので、ちょっと嬉しいかも知れない。

 自分でもほとんど予想していなかった今年の論文試験合格。思えば、ほとんど苦労なくここまで来てしまった。いわゆる「丙案貴族」(「丙案」という案に基づく、若手重視の試験傾向)だから、なのだろうが、しかし、ここまで来れたのは、周囲、特に自分の彼女、親、そして民法研の人々のお陰と言う他にない。この人達にこれ以上迷惑をかけないためにも、何より自分のためにも、なんとか最後の最難関、口述試験を突破して、29日(合格発表日)には満面の笑みを・・・。

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