藤本一郎の「つれづれなるままに」
1999 7月〜9月

9月27日 あるTVを見て

 昨日は久々にTVを見て怒りがこみ上げてきた。  日本の場当たり的農政によって、土地をとりあげられてしまった話。  減反政策に従わず、「青刈り」と呼ばれる、減反違反で育ててしまった稲を刈り取る行政通達?らしいものを最初に拒否した男澤さんという人が、契約違反によって農地売買契約を解除させられてしまったのだ。

 裁判は、1審では男澤さんの方が勝訴。しかし2審で覆り、そんな契約も有効とされ、最高裁も2審に従って裁判は確定した。

 国は大規模経営のために大潟村を作ったのに、減反に従わなかった彼だけ契約を解除され、強制的に彼の農作を中止させ、彼の家も裁判で争った期間の農地等の不法使用料1億2千万円のために差し押さえをくらってしまった。彼が30年間育てた農地があっさり国のものとなってしまって・・・。

 多分、国は他の農家に彼の土地を売却し、何もなかったように耕作され、稲が育つだろう。しかし、国の政策の変更(農地拡大→減反→自由化)により、彼だけが痛みをくらっていいのか。これを放っておいていいのか・・・。

 経済政策に関する事項は、裁判での救済は難しい。経済政策は政治裁量とされるからだ。彼が国の政策のマズさを指摘しても、裁判ではほとんど意味がない。だから、こういう時こそ、政治が彼を救ってやらねばならない。30年前、競争意識をもって大潟村に農地を作った彼。その彼が農業から事実上追放され、家を奪われ、希望も奪われた。それで良いのか。

 政治はたとえ一人の農民の不幸であっても、それが過去の国の政策のマズさに完全に起因するなら、救済せねばならない筈だ。何とか、ならないのだろうか。


9月14日 近況

 えっと、特に特別なことはないです。とりあえず、掲示板では色々あったけど・・・。だから、適当に書きます。

 そうそう、この間サークルの合宿で信州、1泊2日だけ参加して行ってきたんですが、京都とこんなに気候違うんですねー。
 信州の高原(車山高原?だったっけ、白樺湖の近く)は長袖ないと寒いくらいなのに、京都は朝夕の気温は下がっても、湿度のせいか、まだまだ暑く感じます。

 今悩んでるのは、10月から始まる大学のゼミ、どこに行こうかなーっていう事。また佐藤ゼミにするか、民法の松岡、潮見のいずれかにするか・・・。もちろん、オブザーバー参加させて頂くだけなんで、3回生で枠がいっぱいになってしまったら参加できないんだけど・・・。

 議論ができて、メンバー楽しければ、言うことないんだけどなー。また佐藤ゼミかなー。でも民法行きたいなー。

 ごめんね、折角久々の更新だと思ってみてくれた人、こんなんで。


8月27日 再び大失望

 はー。自自公があれなら、民主党はこれかいなー。

 昨日、鳩山民主党幹事長代理が、民主党代表選挙に出馬表明した。

 これで菅氏、鳩山氏、横道氏が争うことになる。

 しかし、現実問題として、菅氏は、当選の確率が限りなく0になったのである。

 党内に基盤を持たず、もっぱら党の看板役をやってきた菅氏は、党内になにも基盤がない。立候補に必要な20人の推薦人すら集められない可能性がある。党のオーナー(出資者)である鳩山氏とは大違いである。

 民主党という党が、旧社民党系の議員、旧新進党系の議員で成り立っている関係から、前者と関係の深い横道氏、後者と関係の深い鳩山氏は支持基盤があるが、菅氏は、それがない。マジで菅さんは厳しい。

 これが国民的にも菅氏が代表に相応しくないということになったなら、まあいい。

 しかし、国民の多くは、民主党とは菅氏が頑張ってる党と認識しているのである。
 今回、鳩山氏の出馬は、看板として菅氏を利用できるだけ利用して、実質は民主党が使い切った菅氏を切り捨てたと、私には映る。

 自自公のアンチテーゼとなるべき民主党も、所詮菅氏すら切り捨てる党であった。それは民意とは乖離している。
 自自公のみならず、民主党も、所詮そんな党であったのか。私の失望は、今や隠しきれないほど深い段階に至っている。


8月21日 部屋の大掃除

 昨日、親しい友人と一緒に部屋の大掃除をした。

 とりあえず、ずーっと変えたいと思っていた部屋の敷物を交換し、泣く泣くかなりの読まない本やレジュメを捨て、まだ完全ではないけど、一応部屋は片づいた。

 下に敷いてあるものが入れ替わるだけで、すごく部屋の印象が変わった。
 掃除は面倒だけど、一応片づいて部屋を見渡すと、とても清々しい。掃除して良かったと思う。

 こんな事を「つれづれ」と書いたのは何故か。それは、自分自身が、この気持ちを忘れず、もう少し定期的にちゃんとした掃除をするように戒めるため。
 もし読んでくれてる人の部屋も汚いなら、是非掃除してみて、今の俺の気持ちを共感して欲しいな。


8月12日 やっぱり盗聴法成立か・・・

 この間までメインページに書いていた文をそのまま載せています。

 貴方には聞こえましたか? 日本の民主主義が、議会主義が瓦解する音が。

 私は、心配になって、夜を徹して行われている参議院議会をネット傍聴しました。

 そこで、普通の人が寝静まっている間に行われていることは、もはや、「会議」ではありません。

 第1に、小渕恵三君の内閣総理大臣問責決議案の討論に際して、議員の発言時間をわずか10分に制限する動議が可決されてしまいしました。
 明らかに、野党の手足を封じるためのもので、議会で議論せずとは、言語道断です。

 第2に、「牛歩」戦術に対抗すべく、参議院議長の斉藤氏は、投票時間をきわめて短時間に制限しました。
 「牛歩」といって思い出される、1992年のいわゆる「PKO法」の時、両院にて10時間を越える「牛歩」戦術が野党により採られましたが、この時は、全く時間制限はなされていません。私の記憶する限り、それ以前の「牛歩」に対しても、時間制限はなかったと思います。
 「牛歩」それ自体は、決して賞賛されるべきものではありません。斉藤議長の「決断」は、一面では評価されうるものであります。
 しかし、何故今回「牛歩」が採られたのか。議論が次々と「会期末」を理由として、続々とうち切られてしまったからであります。
 言い換えれば、議論をしろ、という抗議に対して、抗議も許さずというのが、斉藤議長の返答であった訳であります。
 議会での議事手続きは、憲法上、国会が国権の最高機関とされ、議会が立法権を独占するという立場から(憲法41,43条参照)、司法権の審査の対象外とされ、全くその適正は国会の自主的な管理にゆだねられております。
 しかし、残念ながら、今日の与党には、その趣旨を理解できる者はいないのか、全く「適正手続き」を尽くそうという意図は感じられません。

 みなさん、私は、強く訴えます。

 今回の一連の与党の強行劇、それが特に盗聴法という、国民の権利・プライバシーを制限する、しかも私たちは制限されたかどうかすらわからない法律(私個人は、盗聴の必要性は否定しません。ただ、今の案があまりに問題が多いので、もっと精緻化せねばならないのです。にもかかわらず、自自公は本国会での成立をかたくなに目指すのです)において行われたこと、これを決して忘れないで下さい。
 自民党は参議院では昨年7月に惨敗した筈です。なのに、自自公と、前述の投票制限によって、何故か「圧倒的多数」で問責決議案が否決されたこと。
 どこに、「民意」があるのでしょう。自自公とは、そういうものです。

 ただ、これにより、「政治は結局ダメ」とは思わないでください。
 これに悲観せず、必ず次の選挙で、自自公を徹底的に敗北させねばなりません。

 残念ながら次の選挙はおそらくあと1年、やってきません。ここで、今日の事を忘れてしまったら、「自自公の思うつぼ」です。
 「どうせ国民の多くはパン(経済)には関心あっても、表現の自由とか、プライバシーには関心ないんだ」
 「どうせ、プライバシーを侵害したかどうかも分からないんだから、いつか黙るさ」
 そう思われるだけです。

 私たち一人一人は、とても弱い。
 しかし、選挙権だけは持っています。
 これを発揮せずして、どうして、私たちの権利が守れるでしょうか。

 長文で申し訳ありませんでした。最後は、みなさんの良心次第です。


8月9日 盗聴法

 あれがまともな法案の採決でしょうか。

 盗聴法の内容がずさんであり、とんでもないものであることは、9日の午後8時すぎの、参議院法務委員会を見れば分かります。

 いきなり質疑打ち切り動議が提案されたかと思えば、無理矢理委員会採決が行われたかのような外観が作出されて、おわり。近年にない、ひどい採決です。

 あまりに絶望的です。そしてもしあなたが、前回の選挙で自民党、自由党、公明党を支持しておれば、あなたも同罪です。あんなひどい内容を、ひどい採決を許す政党を支持してしまったのですから。

 この法案の内容は、読めば読むほど外見的な抑止的内容とは異なり、ひどいものです。憲法21条で保障されている国民の表現の自由を侵害する、ひどいものです。下手をすれば、54年前に長崎に落とされた原爆よりもひどいものかもしれません。

 あなたは、これで良いのですか。私はよくありません。断固、この法律を許すわけにはいきません。


8月6日 原爆の日

 広島は54回目の原爆の日を迎えた。

 広島市の秋葉市長の平和宣言は、極めて印象的なものだった。

 若い世代の人々に対し、熱く、平和を築こうとする意志をもって第1歩を踏み出すべきことを訴えていた。

 思えば、あの「原爆の子の像」だって、佐々木禎子さんの友人の運動から始まってる。無力な人だって、何かができる筈だ。

 私も、核のない平和な世界の構築に、何らかの形で貢献できるような人間になりたい。今はまだまだ、ただのプーだけれども、この意志をずっと持ち続けること、それを忘れないようにしたい。


8月6日 憲法を知らない政治家

 政治家、特に国会議員は、立法者である。

 立法者は、立法の専門家である。

 従って、法の基本である憲法についても、当然専門的な知識が要求される。

 しかし、今日の野中官房長官の発言には、全くもって驚かされた。

 曰く「靖国神社の宗教法人格を外し特殊法人化して、戦争の犠牲者を奉るべし」と。

 宗教法人法所定の宗教法人のみが、憲法20条1項でいう「宗教団体」、89条にいう「宗教上の組織若しくは団体」に当たるわけではない。
 判例によれば、そのような団体とは「特定の宗教の信仰・礼拝又は普及などの宗教的活動を行うことを本来の目的とする組織ないし団体」である(最判平成5年2月16日:箕面忠魂碑訴訟判決)。
 現在、靖国神社が、この定義にあてはまる宗教団体であることには、おそらく争いはない。だから、宗教法人法上の「宗教法人」から外したとしても、憲法上の宗教団体ではなくなる訳ではない。この点を野中氏は誤解している。明らかに政教分離規定に反する行為をしようとしている。

 ところで本日、自民党は選挙報道に関する中間報告をまとめた。

 その中で、選挙結果予測等について、投票日から2週間の報道の自粛を求めることを発表している。これもまた、政治家が憲法について無知な結果を示すものである。

 選挙運動や選挙報道は、とても大切な表現の自由の行使であるから、憲法上最大限の保障が及ぶ(憲法21条)。特に選挙報道は、立候補者本人ではない第3者の表現の自由の行使であるから、いかに選挙運動が選挙の公正の観点から一定の表現の制限が要求されるとしても、特別の考慮がなされなければならない(佐藤幸治「憲法」124頁参照)。自民党の「自粛」の要請は、このような憲法上の価値観を無視して、自己の政党の選挙での優位を確立したいだけのものであり(特に前回の参議院選挙等においては、選挙報道によって、自民党が敗北したと思っているようである)、政治家が憲法を全く無視してる象徴的な出来事の一つである。

 以上、たった1日の動きから見ても、政治家=立法者は、憲法に無知としかいいようのない。

 こんな政治家が、憲法調査会を作るのには熱心というのだから、鼻で笑いたくなる。


7月23日 この国が崩れていく

 昨日の「国旗・国歌法案」の衆議院通過。

 内容も個人的な反対はあるが、それ以上に問題なのが、デュープロセス。

 私は、日本という国が、99年、大きく崩れていってる気がしてならない。

 何度も言う。問題なのは、内容もだけど、それ以上に手続きなんだ。

 国旗国歌、盗聴、住民基本台帳(国民総背番号)などなどの国民的総意が必ずしもあるとは限らない問題を解決するときは、相手方に対して、説得はできなくても、少なくとも手続きはきちんとしたことを示しておかないといけないのに、解散はないし。公明は全く理解できない行動(むしろ票目当てで理解し易いかもしれないけど)を取るし・・・。

 ああ、何故デュープロセスの1つ位、戦後54年で培うことが出来なかったんだろう。あまりに辛く悲しい。


7月21日 司法試験・論文式 終わる

 ふー。とりあえず3日間、地獄のような論文式試験が終わった。
 いやー、大変な試験だった。今年の合格はどうだか分からない(多分落ちてると思う)けど、きっと最悪来年は合格できるな、という感触は得ることが出来た。

 まず初日、18日(日)。雨。下宿のマンションを出ようとしてたくさんの荷物を抱え、傘をさそうとすると・・・・早速、「こけた」。

 傘、壊れた。自転車、パンクした。最悪のスタートである。

 その日は、憲法、民法、商法の3科目、各2時間、2問である。

 憲法はまあまあ、民法は1問勘違いをして、まるまる1ページ消去という悪夢だったが、それもまあ最低限の失敗にとどめ、商法は会社法は多分良くて、手形は守りの答案を書いてきた。試験自体は、まあ実力の8割は出せたと思う。

 2日目。この日は刑法だけ。前日よーくチェックした、東京高判平6.9.12(誤振込を引き出す行為が窃盗とされた事案)が出題。まあ、2問ともそれなり以上には出来たと思う。残念なのはこれが予想答練にでまくっていた事。あまり差はつかないか。

 3日目。この日は民事訴訟法と刑事訴訟法。民訴は、第1問目にて、債務不存在確認訴訟の特質という問題が出て焦るが、両方とも、多分出来たと思う。この時点では、合格の可能性あるかも、と思った。
 でも、最後、得意な刑事訴訟法。第1問は、判例への言及を欠いたのはマイナスだったが、しかし自分では納得の流れで良し。しかし、2問目。択一的認定がメインで、あと自白補強法則とか書くということは分かったが、どういう流れで書けばいいか、分からない。焦る。結局、最後にして最もひどい答案を書いてしまう。不合格の確率が高まったことを自覚する。

 終わってみて思ったこと。もう論文試験では、基本しか聞かれない。形式的には何を聞いてるのかよく分からない問題も多かったが、特に、商法、訴訟法では、基礎的な概念をしっかりとおさえている人の方が、細かいことを薄く広く知ってる人よりも出来たのではないか。

 第2に、自分の昨年の夏、秋が悔やまれる。もっと頑張っていたら・・・。もう少し出来たかも、と思う。

 いずれにせよ、試験はもう終わった。口述試験(最終面接)に行けるか、また来年になるかは分からないが、少し休んだら、今度は、経過、結果ともに悔いのない勉強をしようと思う。

p.s. どうしてカープはこんなに弱いのか・・・。俺なら、広島市長にでもなって、カープを第3セクタにでもして、強化するな。


7月14日 茄子田楽

 俺はほぼ毎日大学の図書館とボックスにこもって勉強してるので、夕飯は大学生協の「ルネ」で食べることが多い。

 昨日、ある事件が起きた。

 現在の「ルネ」のラインナップでは、俺は豚汁、かつおのたたきミニ、そして茄子田楽が三大好物と言っていい。ところが先日(先週)まで80円だった茄子田楽が、なんと100円に(量はそのまま)値上がりしてるではないか!!!

 最近の生協の一連の不可解な事態(何故134円のペットボトル500mlが非組合員だとこれより20%も高くなるのか???それが「組合員の利益」なのか???)に超お怒りの俺は、新たな不可解な事態に切れてしまった。最初は冷静に質問、徐々に生協ルネの店員の誰ひとり事態を把握してる者がいないことに怒りを感じて・・・、あとはご想像にお任せ・・・。

 もし明日以降、生協「ルネ」の茄子田楽の置いてあるはずの場所に「値段改訂についてのお知らせ」みたいなのが書いてあれば、それは俺の抗議の「成果」だ。

 しかし・・・いかに生協がどんぶり勘定で経営をやってるのか、よく分かる事件だった。要するに100円でも80円でも良いんだよ、奴らは。「組合員の利益」なんてお題目。本当に組合員の利益を考えてたら、あんな適当な価格設定はしないぜ普通。

 司法に合格すれば、絶対生協に対抗できる、安くて学生の為になる、しかもニーズと綿密な価格設定の下にきちんと利益のでるお店を作りたいね。大学生協の甘ったるい奴らには全く信用が置けない。ジャンプ京大店でも作った方が良い(ジャンプの店長が万が一俺のHP見てたら協力するよ〜、一緒に京大内に店を出そう!!)。あー怒りが収まらず。


7月7日 安田弁護士という人物

 安田好弘という弁護士がいる。

 年齢は51歳。人権派の弁護士として、その筋では大変有名な弁護士である。

 今この弁護士は、囚われの身である。

 あえて批判を覚悟で単刀直入に言えば、囚われた原因は、オウム真理教の松本智津夫被告の主任弁護士をしたからだ。

 松本は地下鉄サリン事件といった無差別殺人の首謀者とされ、これが訴訟上真実となれば、十分死刑もあり得る、いわゆる「極悪人」である。

 しかしその極悪人であっても、法で裁く限りは、適正な手続きに則らねばならない。特に死刑という、一回刑を執行してしまえば取り返しのつかない刑罰を課す時は尚更である。

 そして、安田弁護士はオウム関連の会社をめぐる執行妨害事件に絡んで逮捕、起訴されたが、何ら罪証隠滅、逃亡のおそれもないのに、既に200日以上も勾留され続けている。

 東京地方裁判所は、2度にわたり、保釈の決定を行っている。しかし、検察側の抗告によって、2度とも東京高裁の保釈の決定の取消にあっている。

 私は、事件での安田氏の有罪性そのものに疑問を抱く者であるが、しかし、疑惑ある以上、逮捕自体に異を唱えるつもりはない。しかし、保釈という制度は、刑罰ではなく、罪証隠滅、逃亡のおそれがなければ、当然に認められてしかるべきものである。東京高裁は、刑事訴訟法90条、91条の解釈を誤った違法な保釈取消を行っていると言わざるを得ない。

 そして、今回このような事態が生じた原因は、実は安田氏の容疑というよりも、松本の主任弁護人であるという事実によって生じていると疑わざるを得ないのである。

 私は、今回の事件について必ずしも正確な知識を有している訳ではないから、あくまで推測の域で話をしているにすぎないが、しかし、どうしても東京高裁の2度にわたる決定取消に、安田氏の被疑事実とは無関係の「作意」を感じざるを得ない。

 もう一度言う。松本自体を非難することと、安田氏を批判することは次元が違う。こんな事が起こると、重大犯罪の被告の弁護をすると囚われの身になるかもしれない、と思って、だれも弁護士は怖くて刑事事件の弁護ができなくなる。刑事訴訟法は、懲役・禁固3年以上の事件の被告人については、必ず弁護人を在廷させねばならないと定める(289条)が、それを妨げることにもなりかねない(これは同時に憲法31,34.37条3項とも抵触し得る)、今回の東京高裁の保釈決定取消は、刑事訴訟全体を揺るがす、重大な違法である。


7月6日 恐怖の大王

 しばらくHPの更新の暇がなかった。

 司法試験・第2次試験・論文式は7月18日から7月20日まで。これまでは、ちょっとマトモな更新はできそうにないです。

 最近気になるのは、1999年7月に降ってくるという「恐怖の大王」の話。
 俺は、その正体が段々分かってきたよ。

 それはね、ズバリ、小渕恵三君だよ。

 今月末、おそらく盗聴法、国旗国家法、いわゆる「国民総背番号制」となる住民基本台帳法案、その他国会延長に伴って、続々と懸案法案が成立しそう。
 でも、国民の中での議論が不十分なものも多い。

 盗聴法案、確かに、薬物や組織的犯罪のボスを捕まえるのに盗聴は有効かつ必要だろうよ。俺もこの点は否定しない。
 でもさ、その為に自分達の電話やEメールまで公安当局に読まれるのはゴメンだよ。
 せめて、事後的に「あなたの電話を*月*日盗聴しました」ってのが分からないと。今の案では全く分からないままっていうのが、気になる。勿論、裁判で実際に使われれば事後的報告はあるんだけど、それはごくごく一部で、ほとんどは警察・公安当局がどんな電話を盗聴したか分からないまま。これでは、独自の令状でもとても「適正手続」「令状主義」(憲法31条、35条)とはいえないよ。

 しかし、この「恐怖の大王」には欠点がある。それは、国民が選挙によって、大王の座から追放可能ということ。どうも衆議院選挙は来年になりそうだけど、今年、恐怖の大王がどういう手続きで、どこの党と、どのような法案を成立させたのか、絶対に記憶に留めておかなければならないよ。


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