参考文献:その他周辺、少女文化etc


<その他周辺>

◆日劇レビュー史 : 日劇ダンシングチーム栄光の50年 
   橋本与志夫 三一書房 1997.4 


タカラヅカとも関係がある秦豊吉が作った日劇ダンシングチーム。その全容を知るにはまずはコレ。


◆松竹歌劇団50年のあゆみ : レビューと共に半世紀 
   松竹歌劇団編集 国書刊行会 1978.10 


タカラヅカのライバルである松竹の少女歌劇。その全容を知るにはまずはコレ。


◆宝塚映画製作所:よみがえる“映画のまち”宝塚 宝塚映画祭実行委員会編  
   神戸新聞総合 出版センター 2001.11


かつては全盛をきわめ、小津安二郎も撮影した宝塚映画製作所。1999年から始まった映画祭を きっかけに、宝塚映画製作所の歴史を掘り起こしまとめたのがこの本。古き良き時代の日本映画が、宝塚でたくさん作られていたなんて、それが小林一三の戦略の一つだったなんて、映画通で ない限り知る人は少ないのでは。


◆少女歌劇の光芒 : ひとときの夢の跡 倉橋滋樹,辻則彦 青弓社 2005.8

大正から昭和初期にかけて、数多くの少女歌劇団があった、とは言われていたけれど、それについて詳細に調査したのはこの本がはじめてでは。私の地元にも、今は競輪場になっているその場所に、かつて少女歌劇があったなんて全然知らなかった。今では工業地帯だけれど、当時は風光明媚なところで、遊園地の出し物だったそうだ。やはりどこも、実業家が宝塚を模して作ったようだが、だからといってそれは単なる真似なわけではなく、むしろ少女歌劇にみんなが夢中になる時代の空気があった、ということなのだろう。たいていの劇団は戦争や自然災害、そして財力が尽きたことで解散になっているが、なぜ宝塚が生き残ったかは、末尾の著者対談で仮説があげられている程度。今後の調査にさらに期待。


◆手塚治虫のタカラヅカ 中野晴行 筑摩書房 1994.4 

宝塚市/タカラヅカを軸にして書かれた手塚の伝記、とでも言うべきか。戦前の公演の写真と、手塚作品の構図との比較対照したコーナーが大変興味深い。


<少女文化>

◆少女民俗学 : 世紀末の神話をつむぐ「巫女の末裔」 大塚英志 光文社 1989.5
◆たそがれ時に見つけたもの : 『りぼん』のふろくとその時代 
   大塚英志 太田出版 1991.4


「少女」が巫女である、という考え方は多々あれど、それを現代のアイドルや、コギャルの持ち物、行動にも見出しているという点で、賛否両論だったであろう『少女民俗学』。本人はシャレで書いたようだが、ヅカに通ずる点も多く、本質をついていると思う。『たそがれ時に見つけたもの』は黄金期の少女漫画に親しんだ人なら誰でも「そうそう!」と思うはず。なぜあのようなふろくが生まれたのか、自分らがその後どういう大人になったか、を検証されると「へぇ〜」って感じ。そしてそれがベルばら初演と同じ年だということに私は納得する。なのに、大塚は荷宮和子と『少女民俗学2』を出してるのに、ヅカに言及しないのが残念。


◆女学生の系譜 本田和子 青土社 1990.7
◆オフィーリアの系譜 本田和子 弘文堂 1989.4


卒業式で袴をはくようになったのはいつからかわからないけれど、女学生が袴を履き、自転車に乗って大人たちの眉をひそめさせはじめたのは明治の末年。女学生というものがどのように登場し、どう受け止められたかを論じたのが『女学生の系譜』。彼女らが成長し、少女歌劇に参加し、少女歌劇を観るようになり、その末裔が我々ってわけ。本田和子が言う、はかなく無邪気(かつ残酷)で、異界とつながっている存在である「こども」や「少女」は、タカラジェンヌそのものであるように思う。


◆オトメの祈り 川村邦光 紀伊国屋書店 1993.12
◆オトメの身体 川村邦光 紀伊国屋書店 1994.5


友人にとりとめもない手紙を書き、雑誌の投稿欄に詩を投稿しちゃったりして、窓辺にほお杖をついて物思いにふけり、ピアノやバイオリンに親しみ、お目目パッチリの絵が好きで…そんなオトメ像、なんとなーく自分の中にもある。でもこれらが一番はやっていた頃は、大正から昭和初期。しかも、男性が女性名を語って投稿したりもしたぐらい、オトメメンタリティがはやっていたのだそうだ。雑誌の投稿欄を詳細に調査した結果がとても興味深い。この時期って、戦前のレビュー全盛期と重なるんだよね。オトメメンタリティとヅカとは切っても切れないと思うのだ。


◆私の居場所はどこにあるの?: 少女マンガが映す心のかたち 
   藤本由香里 学陽書房 1998.3


花の24年組を生んだ黄金期の少女マンガのテーマは、居場所探しであった! 親に愛されない私を救ってくれる王子様はどこ? 文学性で評価されたこれらの作品も、根っこは結局古臭い女性像なんだよねー、トホホ。でもそれが私たちにとって重要な「気付き」のステップだったのだ。共感なくしては読めない。


<消費社会etc>

かつて「散財万歳!」というHPに載せた文章です。ヅカにはまる直前は、ファッションに浪費することと都市との関係について考えていました。でもそれって、遊園地のアトラクションで電車やデパートと同列な少女歌劇と、密接に関係がある!  と気付いたとき、タカラヅカの奥深さに茫然としたものです。


デパートを発明した夫婦 鹿島茂 講談社現代新書  1991.11

百貨店の誕生 : 明治大正昭和の都市文化を演出した百貨店と勧工 場の近代史
   初田亨 三省堂   1993.12

都市の文化 : 新しい読みと発見の時代  樺山紘一,奥田道大編 有斐閣  1984.1

有閑階級の理論 
   ソースティン・ヴェブレン:著 高哲男:訳  筑摩書房  1998.3(原著1889刊)



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