参考文献:評伝、 関係者の回想etc


<評伝>


◆わが小林一三 : 清く正しく美しく 阪田寛夫 河出書房新社 1983.10


一三に関する本は多いけど、ヅカファンならとりあえずこれ。詳細な調査によって書かれたというだけでなく、一三(そしてタカラヅカ)への敬意に満ちているのがいい。阪田寛夫はもちろん大浦みずきのパパ。文庫版もあり。一三本人の書いたものは文章がわかりにくいのでパス。。。


◆レヴューの王様 : 白井鉄造と宝塚  高木史郎 河出書房新社 1983.7

高木史郎が師白井造について書いた本。といっても、当時の芸能についてとてもわかりやすく書いてあって、ヅカ以外にも勉強になる。文章も平易だし、この人ほんとに「秀才」だったんだな。


◆ 愛して恋して涙して : 宝塚と菊田一夫 宝塚歌劇団 1982.7 

没後10年を記念し、菊田の文章や親しい人からの回想を集めた本。恋多き人だったようで、タイトルは本人そのものを表しているようです。デートだから早く帰りたいと言った鴨川清作に、「バイトならダメだがデートならいい!」と言ったとか。


<関係者の回想等>
記憶に新しいトップスターのエッセイなどは未読、とりあえず知らない人、昔の人、演出家あたりから読んでいます。


◆ 清く正しく美しく 日本経済新聞「私の履歴書」より 天津乙女 1978.10 

タカラヅカ一筋、日舞一筋に生きてきたエイコさん。すごーく厳しい人だったという評判ですが、すべて芸のためだということが自伝から伝わってきます。


◆ 宝塚と私 白井鉄造 中林出版 1967 

写真を多数使用した豪華本。留学中のエピソード、公演の写真等、貴重なものばかりです。周囲の羨望により蹴落とされるぐらいに「タカラヅカそのもの」であった白井先生ですが、意外にも文章は淡々としています。60歳過ぎて運転免許をとった話など、淡々とした中におかしみが。


◆わが青春の宝塚 葦原邦子 善本社 1979.3
◆わが歌人生 葦原邦子 国書刊行会 1986.5 
◆若草の歌 : 葦原邦子の回想 葦原邦子 刀江書院 1959 
◆すみれ咲き愛みちて 葦原邦子 婦人画報社 1988.11 


戦前のレビュー全盛期のトップスターの一人。抜擢されて…いじめとかもあって…辞めるときのことなど、かなり赤裸々に書いてるように思います。


◆白き薔薇の抄 春日野八千代 宝塚歌劇団 1987.11

日経新聞の「私の履歴書」に連載されたもの。よっちゃんはやっぱり大物だ。戦争で大劇場が閉鎖されても、絶対に再開すると心から信じていて、全然泣かなかったそうだ。男役の哀愁を背中で表現、っていうのはよっちゃんからなの? 「私がはじめてなんです」発言が多くて、やっぱりよっちゃんはすごいと思う。


◆今昔たからづか : 花舞台いつまでも 富士野高嶺 宝塚歌劇団 1990.12 

はじめて定年制度で退団された方。文章からはご本人のおっとりした雰囲気が伝わってきます。こういう人だからこそ、定年制度を導入できたのかも? 昭和初期入団当時ののんびりした雰囲気も味わえます。


◆ 君泣くやおなじ心に : 宝塚・労音・わが道 須藤五郎 民衆社 1988.11 

タカラヅカの作曲家として活躍し、戦前の海外公演にも随行したにもかかわらず、組合活動が元で小林一三と決別した、のちの共産党議員。小林一三への愛憎入り混じった、褒めたりけなしたりの記述はかなり面白いです。


◆ 宝塚と日劇 : 私のレビュウ十年 秦豊吉 いとう書房 1948  ◆ 劇場二十年 秦豊吉 朝日新聞社 1955.12 

日劇ダンシングチームや額縁ショーの産みの親は、小林一三に抜擢されてタカラヅカの仕事もしていました。当時のショービズシーンがよくわかります。ちなみに、ダンシングチームのメンバーは叩いてでも鍛えたけれども、「我が愛するヅカ乙女」は、「叱るにはあまりにかわいい人たちばかり」だったのだそうです。


◆優しい時間 八千草薫 世界文化社 1999.11 

現役時代の話はほんの数ページ。ただ、戦後すぐの色彩のない時代に、色鮮やかなタカラヅカにどうしても入りたかったという動機は、植田紳爾と同じだ!


◆バラと痛恨の日々 : 有馬稲子自伝 有馬稲子 中央公論社 1998.3 

女優さんって、みんなこうなんでしょうか。。。複雑な家庭環境、華やかな恋愛関係、完璧を求める結婚生活、ううう、夢中になって読んでしまいます。映画への転向は、もっと本格的な芝居がしたかったから、というあたり、当時のヅカと映画界との関係がよくわかります。母親(実際は叔母)の芸名を継いだとは知りませんでした。


◆乙羽信子どろんこ半生記 乙羽信子 江森陽弘聞き書き 朝日新聞社 1985.12 

女優さんって、みんなこうなんでしょうか。。。複雑な家庭環境、人目を忍ぶ恋愛関係、映画への飽くなき情熱、ううう、夢中になって読んでしまいます。映画への転向理由は、有馬稲子と同じ。よっちゃんの相手役として、背が高いのを気にするあまり、猫背になってしまっていたことなど、裏話としても面白いです。


◆宝塚に咲いた青春 玉井浜子 青弓社 1999.11

戦中戦後の話。ちょっとふづき美世に似たお顔の著者、芸名は星宮真沙美。昭和18年入学、女役として活躍。32年退団。戦中は本当に大変だったんだなぁ〜。今と違って、音楽学校はけっこうのどかなんだなぁ〜。当時の上級生たち(春日野八千代や越路吹雪)についての記述もリアルで面白い。


◆節子まかしとき 寿美花代 フレーベル館 1985.3 

お母さんへのオマージュ本なので、現役時代の話はほんの少しだけ。代役で抜擢された理由が、そのカツラが合う人がいなかったから、という有名なエピソードです。


◆見たこと聞いたこと感じたこと 小林米三 1970
   (2001年に宝塚歌劇団監修で復刊)


一三の息子で、ベルばら直前の大変な時代をひっぱっていた人。『歌劇』での連載をまとめたもの。プロデューサー制がはじめて出来たり、テレビの歌番組でタカラヅカのショーをどう見せるか、赤字続きでどうするか、海外公演が失敗と言われたり、ああもうとにかく大変! ベルばらのヒットを見ずして亡くなったというのが本当に残念。


◆宝塚に生きて半世紀 内海重典講話
   (対話講座なにわ塾叢書 ; 60) ブレーンセンター 1996.10


現役時代を存じ上げないのですが、ちょっとハンサムな故内海先生。なんと、日本ではじめてディナーショーを演出したのはこの人! 万博などのイベントの開会式を演出してたのも全部この人! 知らなかった。日本のエンターテイメント(?)は、タカラヅカ発が多かったんだねぇ。


◆タカラジェンヌへの道 田辺節郎 講談社 1994.9

音楽学校校長でもあり、その他いろいろな要職についていた人。音楽学校校長時代の苦労話が、けっこう「へぇ〜」って感じ。若い女の子の自治をどうやって指導するか…やれやれ。


◆ふりむかないで 上月晃 報知新聞社 1971 

ゴンちゃんの愛称で親しまれ、退団撤回事件でも有名なトップスター。退団のいきさつについてはさらっとしか触れてませんが、スターさんの矜持をひしひしと感じる一冊です。


◆虹色の記憶 :タカラヅカわたしの歩んだ40年 
   岸香織 中央公論新社2000.7


専科で定年退団した元タカラジェンヌ。ベルばら以前のまだまだのどかだった頃の話が、活き活きとした文章で綴られている。車通勤が珍しかったり、お稽古をさぼってファミリーランドで遊んでたり。後半の、阪神大震災の実録部分は重みがある。文庫版もあり。


◆サ・セ・宝塚 橋本雅夫 読売新聞社 1988.4
◆すみれの花は嵐を越えて : 宝塚歌劇の昭和史 
   橋本雅夫 読売新聞社 1993.5
◆宝塚歌劇今昔物語 : タカラジェンヌよ永遠に
   橋本雅夫  小学館  2002.12


編集部出身の元プロデューサー。年史の編集もして、語り部となっている人。だからお墨付きの本のはずなんだけど、さらっとすごいエピソードが書いてあったりするので、とりあえず読んでおこう。


◆トップ榛名由梨のoh!タカラヅカ 榛名由梨 浪速社 1993.5 

初代オスカル様。WSSでの抜擢、大滝子とのWトップ、2番手大地真央とのコンビ、そして退団理由は体力の限界…、いろいろなことを正直に書いておられます。


◆輝きのとき 松あきら 鳳書院 1994.12 

退団公演『夜明けの序曲』の上演までのいきさつは、当時は有名だったんでしょうか? 現役時代のことはあまり書いてないけれども、Wトップのご本人の書いたものは貴重では。


◆夢がかなう法則:宝塚が私に教えてくれたこと
   三矢直生 小学館 2002.6


1981年入団、1990年に退団後、東京芸大の声楽科に受かった、ということで話題になった人。高倍率の音楽学校出身でも、大学受験というハードルの前ではまったくの非力。受験時の苦労話が笑える…(笑っちゃいけないが)。しっかし、ジェンヌはみんな頑張りやさんだよね〜。


◆夢の地図 日比野桃子 筑摩書房 1986.10

芸名みさとけい。1968年入団、1982年退団。退団後、歌劇団の演出助手になったという異色の進路。が、しかし…。上級生がいきなり、使いっぱしりの演出助手として働くというのは、かなり大変なものがあったらしい。けっこうシビアな本。1988年に演出助手を辞めて、その後は音楽学校受験予備校経営で有名だが、この本では、まだまだ頑張ります、というところで終わっている。


◆ふりふりヒラヒラ : 元タカラジェンヌのいっぱい青春物語
   野坂麻央  扶桑社  1998.8


著者は野坂昭如の娘(愛耀子の姉)。芸名、花影美妃。1984年入団、1986 年退団。けっこう下級生のうちに退団して、これからいろんなことがしてみたい、というどうってことないミーハーぶり。


◆宝塚・禁断の園は蜜の味 :
   ステージ裏の知られざるエピソードとタカラジェンヌの素顔
   朝凪鈴 日本文芸社 1997.9


タイトルはびっくりするけど、中身はカワイらしいもの。80年代のジェンヌが、ディスコなどで遊びまわっていた記述などは、将来貴重になるかも?


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