参考文献:研究、歴史、年史etc  
 

<研究、歴史>


◆宝塚 : 消費社会のスペクタクル 川崎賢子 講談社選書メチエ 1999
◆宝塚というユートピア 川崎賢子 岩波新書 2005

必携。広範囲な視点で文化としてのタカラヅカを解説しているので、入門書としても最適。それでいて、ディープなファンになればなるほど理解が深まり、読めば読むほど深い本。詩のように流麗な文章にも酔う。著者は『新青年』あたりの時代(戦前のレビュー全盛期だよ)を専門とする文学者。
岩波新書のほうは、講談社メチエと重なる部分が多いが、戦中の記述などで講談社メチエを補完する位置づけ。


◆宝塚歌劇の変容と日本近代 渡辺裕 新書館 1999
◆日本文化モダン・ラプソディ 渡辺裕 春秋社 2002

初期について知るなら必須。なんで『歌劇』は『歌劇』というタイトルなのだろー? そんな疑問が解決。後者はタカラヅカ以外の話題もあるが、それら他ジャンルのことを知ると、ますます初期のタカラヅカの位置づけがわかるかも。だって大正時代のレコードって芸者さんが歌ったものだったんですってよ、ビックリ。


◆宝塚戦略:小林一三の生活文化論 津金沢聡広 講談社現代新書 1991

研究書の先駆ではなかろうか? メディア論の研究者が書いたもので、小林一三の思想がメイン。経済人、文化人としての一三に注目する人って多いよね。


◆タカラヅカ・ベルエポック : 歌劇+歴史+文化=宝塚
   津金澤聡廣,名取千里編著 神戸新聞総合出版センター 1997
◆タカラヅカ・ベルエポック. 2 :宝塚モダニズムは世紀を超えて 
   津金澤聡廣,名取千里編著 神戸新聞総合出版センター 2001

『宝塚戦略』の著者を中心に集まったグループのアンソロジー。関係者のインタビューから、固い論文までいろいろで、どれも面白い。続きは出ないのかなあ?  内容詳細はコチラ


◆踊る帝国主義 : 宝塚をめぐるセクシュアルポリティクスと大衆文化 
   ジェニファー・ロバートソン著 堀千恵子訳 現代書館 2000

著者はアメリカの文化人類学者。ジェンダーと戦争をいっしょくたにしていて、訳語にも合わないところがあり(ファンクラブ=もどき劇団のことだったり)、いまいちピンと来ない。けど、危険なところに突っ込んでいく勇気は買う。そのせいで歌劇団のお冠にふれて(詳細は本文に)、結果この本は公式のグッズ売り場には決して置かれないといういわくつきの本。


◆タカラジェンヌの太平洋戦争 玉岡かおる 新潮新書 2004

戦争期にタカラジェンヌだった人、ファンだった人たちの、貴重な聞き書きで構成。そういえば、戦争期の少女歌劇はドラマにもなったっけ。想像するだにドラマチックだけど、実際はもっともっと大変で、もっともっと健気で、そして純粋だった。


◆男たちの宝塚 : 夢を追った研究生の半世紀
   辻則彦 神戸新聞総合出版センター  2004

一三の夢である国民劇を実現するために入団したけれど、ほとんど出番がなくて影コーラスや馬の足に甘んじていた男子研究生(タカラジェンヌならぬタカラジャン?)たち。呼吸法で有名な西野さんも出身者とは知らなかった。現代と違って、当時の男の人には、歌って踊る場がなかったんだなあ。。。そんな男の人たちの夢のあとさき。


◆水晶の夜、タカラヅカ 岩淵達治 青土社 2004

タカラヅカ初の海外公演は、第二次世界大戦期、日独伊の親善のためだったって、公式出版物にははっきり書いてないよね。最初に宿泊した場所のすぐ近くでは、ユダヤ教会の焼打ちがあったというし(それが「水晶の夜」事件)、ムッソリーニが観劇してジェンヌたちは大感激したとか、隔世の感であります。著者はドイツ文学者。厳寒のヨーロッパで、予定もたっていない(!!)公演が、いかに大変だったか、当時の政治情勢や、少女歌劇が世界にどう扱われていたか、その反応によって海外公演がどう変わっていくか、総指揮をとった秦豊吉(日劇ダンシングチームの産みの親)や音楽担当の須藤五郎の足跡等々、この公演を軸にして、広く深く書かれた本。


◆宝塚の誘惑 : オスカルの赤い口紅 川崎賢子,渡辺美和子編著 青弓社 1991

いろいろな分野の人が書いたアンソロジー。「舞台装置、舞台効果の裏面」西山彰、「宝塚メイク論」馮啓考、「少女文化と「タカラヅカ」」本田和子などが興味深いほか、花組芝居の加納幸和のエッセイや、振付家の前田清実インタビューもあり。


(雑誌)

◆ユリイカ 33巻5号(通号 446) 2001.5 青土社

対談、イラストから論文まで、いろいろなジャンルの人が参加。赤坂真理と川崎賢子の本音トーク?、「「レビュー」の変遷―岸田辰彌から白井鐵造へ」袴田麻祐子、「宝塚を遠く離れて―白井鐵造と〈東宝国民劇〉」鷲谷 花などが面白い。木村・石田・小池の座談会もあり。 内容詳細 はコチラ


◆文芸 37巻(別冊) 1998.10 河出書房新社

ファン向けのようでもあり、教養的読み物でもあり、方向性がよくわからないが、過去の文筆家の文章のアンソロジーとしても役立つか。柴田、岡田、が対談で登場。


(リンク)

杉浦康仁と宝塚歌劇

創設期からの年表は圧巻。ぜひ続きを。ヅカファンになるいきさつ、戸惑いを綴った「余は如何にして宝塚教徒となりし乎」も、タカラヅカとはなんぞやという疑問に満ちていて、とても読み応えあり。


Vintage Takarazuka

昭和30〜50年代ぐらいを中心に、コレクションや思い出話が満載。貴重な写真が眼福ものです。小さい頃からレビュー大好きで、小学生で一人でムラまで行った話は微笑ましい。。死んだら歌劇せんべいの缶に骨を入れてほしいというのを読んで、私も絶対それにしてもらおうと決意しました。よろしく。


初期宝塚歌劇の文化史−お伽歌劇からレビューまで−

講演会の記録。初期の宝塚についてはとりあえずこれを読もう。


<年史>

◆宝塚少女歌劇廿年史 宝塚少女歌劇団編 1933

写真と文章、当時の記事などで構成。公演一覧は「公演曲目」で、「作者又ハ作曲者」という括りであることに驚かされる。主演生徒名も掲載。「宝塚交響楽協会演奏曲目一覧」もあり。→「20年史」と略


◆宝塚歌劇四十年史  宝塚歌劇団出版部 1954 

ひたすらずらずらとした年譜。公演一覧は作者名と作曲者名がそれぞれ掲載。→「40年史」と略


◆宝塚歌劇五十年史  宝塚歌劇団 1964 

詳細な年譜と、読み物の二冊構成。年譜はかなりの分厚さである。→「50年史」と略


◆宝塚歌劇の60年 宝塚歌劇団出版部 1974

写真や文章で構成された読み物と、「最近の10年」という別冊との二冊構成になった。読み物は写真は多いが、単なる事実の列挙であり、出版部出身の元プロデューサー橋本雅夫に言わせると、失敗作らしい。→「60年史」と略


◆宝塚歌劇の70年 宝塚歌劇団出版部 1984

二冊の構成は60年史に同じだが、本編のほうは橋本が一から書き直したとのこと(編集後記参照)。事実の列挙にとどまらず歴史的な意味が検討されているので、読み応えあり。ここでの記述が、以後の年史にも引き継がれているようだ。→「70年史」と略


◆夢を描いて華やかに : 宝塚歌劇80年史 宝塚歌劇団 1994

これまでの、いかにも年史というものとは違って、写真がメインになる。そういう意味では見応えあり。最近の10年のデータは本編に吸収されて一冊構成になった。この年から、一般の書店でも扱われるようになったそうだ。→「80年史」と略


◆すみれ花歳月を重ねて : 宝塚歌劇90年史 宝塚歌劇団 2004

最近の10年のデータがこれまでになく詳細で、ポスター画像がすべて掲載されたのがウリ。→「90年史」と略


 
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