『狂い咲きサンダーロード』

 日本全国右翼の皆様お元気ですか? 失礼ですがあなたたちはこの映画をご存じでしょうか。おそらく知らないでしょうね。ご覧になっていたら石井聡互は殺されているでしょう。そんな映画です。右翼を演じるのは小林稔侍。彼は「君が代」を歌いながら登場します。銃剣をつかった訓練をしています。ピストルも持ってます。そしてホモです。

 舞台は幻の街サンダーロード。街に溢れる暴走族。彼らは警察の取り締まりを避け自主規制をしようとしています。市民から愛される暴走族になろうというのです。そんな風潮に逆らう男が一人。山田辰夫です。彼は反発し孤立します。そして統合して巨大になった暴走族連合を相手に戦いを挑みます。そこで窮地に陥った山田を助けたのがホモ稔侍。稔侍は山田を右翼に入れ教育しようとします。しかしここでも山田は反発し組織を脱退します。そして1人になった山田は襲撃を受けチェーンソウで手足を切断されてしまいます。満身創痍の彼がたどり着いたのはとある廃墟。そこでツッパリ少年に助けられ完全武装した彼は暴走族、右翼、警察を相手に復讐戦をするのです。山田は全てを呪ってます。世間に疎外された事だけじゃなく、もっと深い部分から沸いてくる人類全てへの呪いなのです。映画のラストで傷ついた山田は再びバイクにまたがります。ツッパリ少年が聞きます。「ブレーキどうすんだよ?」山田の手はブレーキを握ることが出来ません。しかしここで山田は笑うのです。劇中で初めて笑顔を見せるのです。疾走するバイクはやがて雪景色の中を走り抜けていきます。一人の男が伝説になった瞬間です。このラストで泣かない奴とは友達になりたくありません。そんな奴は稔侍のけつの穴でもかっぽじって、もう一度人生を見つめ直してください。この映画は全国の爆走少年たちに捧げられています。くれぐれも右翼の人は観ないでね。

劇場公開時のチラシ。イラストを描いたのは漫画家の小林よしのり