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闘病記録−病院探し

■病院探し

2001年11月〜12月

 その日も仕事を休むことになった。朝から都内の大きな病院に向かった。自らの判断で行った病院のため、当然紹介状はない。この病院では紹介状を持たない患者の場合5千円程度の費用が別途かかるとのこと。受付で申し込みを済ませ、待合室で待つことに。待つことおよそ2時間、名前が呼ばれた。

 診察には医師が一人待っていた。セカンドオピニオンとして診てもらいたいことを伝え、事前にコピーしておいた血液データを見せた。医師はそのデータをしばらく見ていた。「慢性骨髄性白血病の可能性が高いですね」医師は答えた。やはり診断には間違いないらしい。その後も医師は病気について詳しく説明してくれた。しかし、その説明は前日に聞かされたものとほとんど同じだった。「骨髄を抜き取り、検査したほうがいいですね。もしよければ、明日骨髄の検査をしましょう」医師は勧めた。

 セカンドオピニオンのためか、医師は淡々と話していた印象だった。骨髄検査は、胸の骨か腰の骨に太い針を刺し、そこから骨髄を抜き取るらしい。これが結構痛いので少し覚悟しておいたほうが良いと説明された。早めに検査することを勧められ、その日のうちに骨髄穿刺(マルク)をすることになった。次回の診察日を確認した後、骨髄穿刺をするために処置室へ向かった。処置室には医師と看護婦が待機していた。医師から骨髄の採取方法について説明を受けながらベッドに横になった。胸骨に針を刺すために、麻酔を打つ。中央に穴があいた緑色の手術用の布を胸に乗せ、入念に消毒した。

 医師はリラックスさせるためか、いろいろ話し掛けてくる。話のなかで、絶対に手を動かさないよう念を押されていた。麻酔が効いてきたことを確認したのち、いよいよ針を刺し始めた。麻酔が効いているためか針を射した感覚はさほどない。しかし針が体の奥に進むにつれて痛みを感じる。骨の中に針を通すため医師の手に力が入っているのがわかった。医師は「痛いですか?」と確認するが、我慢できる痛さであった。医師の力が大きくなるにつれて針が奥に進んでいるのがわかった。ねじでまわすように針を刺すその手の様子がよくわかった。骨髄を採取するのに適当な位置に針がとどいたところで、医師は「これから抜きます。変な感覚がありますからね」と言った。

 医師の右手が注射器を引いていた。これまでに経験したことのない感覚だった。痛みもさることながらその不思議な感覚が苦しかった。数回引いて終わったようだ。針を抜いたあと、針をさしていた部分から出血していたようだ。胸に乗せていた布に消毒液と血液が染み込んでいるのがよく見えた。ガーゼで何度もその部分を拭き、患部に折り重ねたガーゼ乗せテープで抑えた。今晩風呂に入らないように注意を受け、病院を後にした。時間が経つにつれて麻酔が切れてくる。次第に針を刺した部分が痛み出したが、我慢できる程度だった。

 家に帰った後も、病院探しは続いた。妻の知り合いの医師に状況を説明し、良い病院がないか調べてもらった。他にもいろいろな伝手で調べてもらっていた。咳は相変わらずひどく会話もままならない状態が続いていた。夜になって発熱があり39度まで上がった。

 翌朝、告知を受けた病院から電話があった。診察してくれた医師からだった。白血球数が多いことからすぐに検査をするようにとのアドバイスだった。この時点では、まだ治療する病院を決められていなかった。このころから自分が本当に病気であることを実感し始めた。めまぐるしい展開に心の整理がつかないまま、時間が過ぎていったが、このころから少し自分のことを考えられるようになってきていたのがわかった。 妻、両親、兄弟と治療する病院探しに迷っていた。当然病院選びの経験がないことから迷いつづけていた。迷った末、1つの病院を選んだ。

 数日後、骨髄穿刺をした病院の再診を受けた。骨髄穿刺の結果、慢性骨髄性白血病に間違いないとのことだった。これで決定的になったわけである。つまり、治療しないかぎり、明るい未来はないということだ。医師は今後の治療方法を説明してくれた。この説明は初診時のもの繰り返しだった。でも、新しいことが1つあった。それは、グリベックでの治療を勧められたことだった。この時点ではまだ認可されていないが、認可されることは間違いない。認可手続きが完了次第、保険適用薬品として使えるとのことだった。しかし、この病院は治療を決めた病院ではない。この病院は悪くない、むしろいい病院かもしれない。自分で納得できる治療をするために選択した病院ではないだけで、たまたま選ばなかっただけである。医師に他の病院で治療したいことを伝えなければならない。私は医師に誤解のないように丁寧に詳しく説明した。医師は理解してくれた。また、検査データをその病院へ持っていくことも了承してくれた。とてもありがたかった。説明文添えた検査データが入った封筒を医師から受け取り、その病院を後にした。

 この時点での私のグリベックに対する印象はあいまいなもので、とても効果が見込める薬ではあるが、長期的な実績がないことがとても気になっていた。でも、従来のインターフェロンよりは副作用が少ないことに魅力を感じていた。

入院&治療開始1(→)

 

WBC
250,000

 

 ■慢性骨髄性白血病■