ちょっと こでかけ

−99年のイベント編−

99年に行った展示会などです。



−99年8月−

「永井荷風と東京展」 両国
江戸東京博物館
 今に通じる江戸懐古趣味の、元祖のような人である。
 彼の生活へのあこがれは、一種寅さんと通じるところがあるかもしれない。
 絵がまたうまい。やっぱり文章を書く人は、、、
 けっこう彼の俳句がよい。一人生活者のさみしさが伝わってくる。つい共感してしまう。
「ダリ展」 新宿
三越美術館
 平日だからすいているだろうと思いきや、混んでいた。
 夏休みシーズンだかららしい。
 若者カップル、熟年夫婦、コギャル、美術系、少年少女、ありとあらゆる人がいた。
 このあたりがダリの力らしい。
 たしかにおもしろい。
 それに子供の意見の方が、彼の絵の本質をついているような気がする。感性が近いモノがあるのだろう。
 美術館は先月閉館になった百貨店の7階にあった。
 この美術館はどうなるのだろう。
 次の持ち主であるO家具はちゃんと残してくれるだろうか。
 それにしても、僕がいうのはなんだけれど、ダリって天才ですよね。
 シュールレアリズムの絵だけでなく、ちゃんとした絵?も描いている。やっぱり天才。
 どの絵も細かいところを見たいし、全体も見たい。題を見て、考え、眺めていたい。
 さすがに人の波でそれはできないけれど。
 奥では映画上映。あの「アンダルシアの犬」である。
 むかし中学1年の時に学校の文化祭で見た。すごいショックだった。
 自分の映画鑑賞人生の原点の1つである。
 あの目のシーン。さすがに見ている人からうめき声があがった。子供に見せていいのだろうか。とはいえ自分も中学1年だったけれど。
 最後には写真展。
 ダリってほんとうにすかしたおっさんです。
 彼自身がシュールレアリズム。よくわかる。
 2時間かけて一回りする。
「ヴェネチアグラス展」 東京駅
ステーションギャラリー
 ガラスというのは、時に時代推定が1000年もずれてしまうぐらい、時間を超越している。
 そこがいい。
 精巧なグラスなどはやはり見とれてしまう。
 龍脚の壺の精巧さに特にひかれる。


−99年5月−

「歌舞伎絵展」 池袋
東武百貨店
 たくさんの役者絵を見る。今で言えばプロマイドかな。
 しかも見せ場見せ場ごとの絵である。今で言えば映画かドラマのプロマイドかな。
 歌舞伎だけに、服がはなやかである。色があざやかになる。
 これは絵師も絵心が動かされたであろう。
 色の美しさに、みとれる。
 歌舞伎らしく構えが決まっている。歌舞伎絵はそこがいい。
 2人あるいは3人の役者のからみ(とはいわないか)、7変化なんて、たぶんそれを江戸時代の人は見ながらあれこれ楽しみにしたのであろう。
 300年も前に演じることにはまった人に、思いをはせる。

 芝居小屋の絵もおもしろい。
 観客の絵がおもしろい。顔を、姿を、一つずつ見る。
 実はあんまりまじめにみていないのだ。
 ごはんを食べてたり、おしゃべりしてたり、花道に子供を歩かせたり(いいのかな)。
 席は枡席。1ますに6人ぐらいすわっている。相撲の今の枡席を考えると、かなりせまそうである。枡席のあいだのしきいの上をあるいて席に向かうようだ。
 いちばんおもしろい顔たちは一番安い席の人たちである。
 座席は舞台の横、、、舞台なんて見えないんじゃないか?だからこそ安いのだろうけれど。ちょっと心配になる。逆に観客に見られたりして。
 めがねをかけている客が一人だけいた。どういう客なのだろう。

 歌舞伎絵にはからくり絵もある。
 お岩さんなどめくるとこわい絵がでてくるとか。
 幕の絵をめくると舞台の一場面だったりとか。
 一番気になったのは顔だけぺらぺらと何枚もめくることができる絵である。
 これではアニメではないか。
 なんだか日本アニメの原点をみるようであった。
 そういえば江戸時代のアニメってあまり知らない。
 できればつくってもらいたいものである。
「勝海舟展」 両国
江戸東京博物館
 今日は江戸東京博物館に「勝海舟展」を見に行く。
 なんでも死後100年だったそうな。
 前から思うのだが、写真を見るたびにミタムラクニヒコに似てると思う。いい男系である。この男が江戸幕府の幕引きをしたのかと思う。
 ちなみに江戸城無血開城時は46歳。
 展示物はほとんどが手紙。あと掛け軸とかとの書き物。特におもしろい、というものでもない。
 おもしろいのはこの勝海舟という男自身。
 実にいつでも時代を見る目が確かなのである。
 それは明治以降も変わらない。
 明治政府に外交対策に対する意見なども、実に的を得ているのである。
 字体をみる限りでは、なかなか筆まめそうな男である。
 たしかに維新以降、彼は膨大の記録を残している。それは彼が歴史の当事者であって彼なりの正しい記録を残しておきたいという思いがあったのかもしれない。
 彼のまわりの人の展示も多い。
 佐久間象山、大久保一翁、坂本龍馬、西郷隆盛、山岡鉄舟、松平春嶽。
 西郷とは無血開城以前から知り合いだった。西南戦争では密通していると疑われたりもした。でも西南戦争の後に彼のために碑をたてるなど、やはり彼に対する思いは一倍大きかったらしい。

 ゆっくりゆっくり回ったので、2時間ぐらいかかってみる。
 なぜか子供もおじさんもおじいさんもおばあさんも多かった。いつもここはそうだけれど。
 いろいろ建物が批判されている博物館だけれど、僕は嫌いではない。
 たしかに要員がちょっと多い気もするけれど、老人子供が多いから、いいのではないだろうか。
 
 帰りのショップにあった昭和13年の東京の地図がほしくなる。でもちょっと高い。手がでない。今日はやめておく。


−99年4月−

「悠久の大インカ展」 新宿
三越美術館
 映画までまだ時間があった。
 前々から気になっていた大インカ展を見に行く。
 美術館のある三越の南館にはすでに閉館セールの看板。
 ほんとうに美術館の行方が心配である。
 会場に入る。
 紀元前からインカ帝国時代の土器、土偶、壺、ポンチョ、布。
 場所と時代によって○○文化と名前がつけられている。
 ナスカ文化のものがおもしろい。あの地上絵のナスカである。
 鳥の顔、猫の顔、人間の顔。土器の絵がどれもすごくマンガチックでポップなのである。
 いまの時代にあってもおかしくないぐらい。
 これが1000年ほど前のものとは思えない。
 パラカス文化のも図案化した顔の模様がポップ。これもお気に入り。
 この展覧会のメインは少女ミイラの「フワニータ」。
 なんでも高度6000mのフワニータという山で見つかったそうな。
 たまたま近くの山の火山活動で氷が解けて見つかったという。
 ずっと氷の中にあったので保存状態もよい。長くて黒い髪の毛もそのまま。
 しかしそれをこんなはるばる日本まで、、、ミイラの少女もたいへんである。
 アンデスの山々にはまだまだこのような高さの山にミイラがうまっているそうである。
 掘り出してほしいような、そのままにしておいてほしいような。


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