フィギュアスケートフィギュアとは、もとは「図形」という意味。冬、湖などに張った氷に、スケート靴のエッジで円などの形を描いて遊んでいたのが始まりとされています。そこから徐々に発展して、現在のような音楽に合わせて演技を行う形となりました。オリンピックでは男女のシングル、ペア、アイスダンスの各種目が行われます。
5年ほど前に新採点法が導入されてから、フィギュアスケートで求められるものはかなり変化してきました。たとえば男子は、以前なら4回転がないとメダルにも絡めないのが当たり前だったのですが、スピンやステップにも難度に応じて明確な点数が与えられるようになった結果、2年連続して4回転を跳ばない世界チャンピオンが誕生することになりました。また、女子も5種類の3回転ジャンプが必須だった時代は、過去のものとなりつつあります。もちろん、それらが完璧に跳べたほうが点数は高くなるのですが、ひとつ失敗すると失う点も大きいため、リスクはおかさない選手が増えているのです。
つまり、ジャンプのレベルはある意味後退しているのですが、その分、スピンやステップ、スパイラルには、かなり高度な技術が求められるようになっています。また、「技のつなぎ」が重視されるのが近年の特徴で、ただ滑って跳んで…ばかりだと、表現点(演技構成点・PCS)のほうでガクッと下げられてしまいます。つまり、バランスのとれた技術と表現が大切だということでしょう。もちろん、選手によって得意・不得意はあるので、苦手な部分は得意な部分でカバーしています。
男子で強い選手がいるのは、欧州だとロシア、フランス、スイス、チェコあたり。北米2か国はどちらにもいい選手がいますが、粒ぞろいなのはアメリカです。もちろん、日本も有力国のひとつです。
女子は本命のキム・ヨナ選手を擁する韓国、北米の2か国、欧州ならフィンランド、イタリアあたり。男子はいろんな国に有力選手が点々といる感じですが、女子は割合特定の国にかたまっているイメージです。日本はいうまでもなく、国内での関心がも最も高い種目のひとつでしょう。
ペアは中国が強く、ドイツ、ロシアが続きます。アイスダンスの場合、北米の2か国に、欧州ではフランス、イギリス、イタリアなど、いろんな国に実力のあるカップルがいる…という感じです。日本は背の高い男子選手が少ないのもあって、特にペアが育ちにくい状況ですが、何人かの女子選手は他国の男子と組んで、国際大会でも活躍しています。

 kyu1.gif種目別のルールとみどころ

シングル この種目は、ショートプログラムとフリーの合計で争われます。採点の割合は、だいたいショートが1、フリーが2となります。
ショートは、2分50秒以内に、決められた八つの要素を盛り込んだ演技を行うものです。要素の内容は、ジャンプ3、スピン3、ステップ2となっており、その種類も男女別にある程度細かく規定されています(ここでは割愛しますが)。同じ要素の数と種類で争われるため、各要素の難易度と質が問われるわけです。
フリーは、男子が4分半、女子は4分で行われます。その中で行う技は、男子…ジャンプ8、スピン3、ステップ2、女子…ジャンプ7、スピン3、ステップ1、スパイラル1。これらをバランスよく配置し、観客をあきさせないように演技するのはけっこう難しく、時間が長いだけにスタミナも必要となります。スケーターの力量がより如実に表れるのが、フリーだといえるでしょう。
選手の演技は、技術点と表現点によって評価されます。TESと表記されるのが技術点、PCSが表現点です。TESは、ジャンプ、スピン、ステップの一つひとつを点数に換算したものです。ジャンプは回転数と種類によって、スピンとステップは1〜4までのレベルによって、基礎点が決められており、さらにはその質などにより加点または減点がされて、ひとつの技に与えられる点が決まります。PCSは、スケーティングスキル(スケート技術)、要素のつなぎ、演技力、振付け、曲の解釈の5項目に分けられ、それぞれに点がつけられます。
スケーターのレベルを判断するには、PCSがある程度の目安になります。TESは失敗すれば大きく下がってしまいますが、PCSはそれほど変動しないからです。ひとつの項目につき7点以上出ていれば、世界上位の選手と思っていいでしょう。
なお、順位の決定に、以前は複雑な「順位点」を用いていましたが、新採点法になってからは、単純にショートとフリーの点数を足すようになりました。ゆえに、順位の開きよりは、得点差のほうが重要視されます。ショートの順位は下位であっても、トップの点差があまりなければ、逆転も充分可能です。
ペ ア ショートとフリーが行われることはシングルと同じですが、2人で滑るペアならではの技が随所に盛り込まれるため、シングルとはかなり異なる種目となっています。
リフト、スロージャンプ(男性が女性を投げるようにするジャンプ)、ペアスピン、デススパイラル(女性が寝そべるような態勢で男性の手を持ち、回る技←わかりにくいですねー)などを盛り込んだ、ペアでなければ行えないダイナミックな演技が特徴です。また、男性が女性を持ち上げたり、振り回したりということが多いため、総じてペアでは背が高く力のある男子と小柄な女子という組み合わせになっているようです。
また、技だけでなく調和(ユニゾン)が非常に重要な要素で、スピンなどは入りかたや回る方向、速さまで揃っていなくてはなりません。少しでもずれれば、それだけで「未熟なペア」に見えてしまいます。
アイスダンス 2人で滑るという点ではペアと同じですが、こちらはあくまで「ダンス」。ステップの技術や、2人で組んで「踊る」という点に重点が置かれます。リフトの高さなども制限されているため、女性を頭上高く掲げたり…といったことはできません。
どういう滑りが難度が高いか…というのは、ちょっとわかりにくいのですが(私もあまりわかってない)、2人が離れずに滑っている、身体を深く倒して滑れる(→正確なエッジに乗っている)、ステップが細かい、動きが速い、などの点を見てみればいいのではないでしょうか。また、いかに魅せるプログラムを組めるかも大事な要素で、動きにはオリジナリティも求められます。
シングルとペアがショートとフリーの二つで決まるのに対して、アイスダンスはコンパルソリーダンス(規定)、オリジナルダンス、フリーダンスの三つの合計となります。規定はいわばクラシックな社交ダンス、オリジナルは指定されたリズムと決まった要素で構成するダンス、フリーは自由に踊れるダンス…という感じでしょうか。
アイスダンスは割合「最初から順位が決まっている」感のある種目で、当日の出来不出来とはあまり関係なく点が出るのも特徴です。見ているぶんには楽しいのですが、優勝はだれか?という興味は持ちづらいかもしれませんね。
※このページは4年前に更新したものです。最新のルールには対応していませんので、参考程度にお考えください。

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