最初から、日本に多くのメダルは望めないだろう…というのはわかっているつもりでした。期待のスキー・ジャンプはルールの変更が足かせとなり、日本勢にとって不利な状況が続いていました。一時は圧倒的な強さを誇ったノルディック複合も当時の力はなく、フィギュアスケートは成長途上の選手ばかりとあって、そう期待はかけられそうにありませんでした。さらに、金メダルの期待がかかるスピードスケートの清水宏保選手は、シーズン当初から原因不明の腰痛に悩まされており、メダルが有力視されていたショートトラックの西谷岳文選手は、直前の試合で骨折して五輪にやっと間に合わせてきた状態でした。あまりに不安なニュースばかりが飛び込んできて、始まる前から絶望視してしまいそうになったくらいです。唯一、明るい話題に満ちた種目は、女子モーグルくらいだったでしょう。前回大会で7位に入賞している上村愛子選手が、このシーズンのW杯ランキングで2位につけており、メダル獲得の可能性は充分すぎるくらいでした。前回の金メダリスト・里谷多英選手も健在で、本番での抜群の集中力にはかなりの期待が寄せられていました。 日本勢のスタートダッシュはまずまずで、開会式の翌日には女子モーグルで里谷選手が銅メダルを、5日目にはスピードスケート男子500mで清水選手が銀メダルを獲得。また、フィギュア男子の本田武史選手は、結果的は4位でしたが、ショートだけでは2位発進と、その成長ぶりを実感させてくれました。 ただ、序盤で2個を獲得してから、日本のメダルは増えなくなりました。少しは可能性があるかと思われたジャンプ団体も、5位に終わりました。この結果はほぼ実力どおりのものでしたが、大きすぎる期待に応えられなかった選手たちが、うなだれる姿に心が痛みました。長野を頂点として、日本の競技力は確実に下りのカーブを描いていました。それをうすうすは感じていながら、だれもが気づかないふりをしていたのかもしれません。大健闘といえる種目もありましたが、「メダル」という目に見える結果が出ないことに、日本中がいらだっている感じがしました。 メダルは、最後まで2個のままでした。もはや長野の結果は、過去のこととして受け止めなければならない時期にきているのでしょう。しばらく、出口を模索する状態が続きそうです。 |
| 日本の獲得メダル数 金0 銀1 銅1 日本代表 |
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