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開設日 2002年1月14日

第8日(2月16日)
■フィギュアスケート
・男子シングルショートプログラム
日本期待の男子シングル。いつもは思い浮かんだことを片っ端から書きつらねているのですが、悲しいかな、ここのところメジャーな試合をあまり見ていないのです。ゆえに、書こうにもネタがない…というか、たぶん熱心にご覧になってる方からすると「こんなことも知らないんだ(笑)」という感じになってしまうのではないかと……。
ただ、全然見ていないわけではなく、近畿圏で開催される、入場料のいらない大会にはよく足を運んでおります。だって、全日本とかNHK杯なら最低でも1万円以上するような席に、タダで座れるから!(笑) もちろん、出場選手は有名どころばかりじゃないですし、というか一般的にはほぼ無名の選手が大半なのですが、フィギュアスケートのいいところは無名でも見て楽しい選手がたくさんいることなんですねー。坂本花織選手を最初に見て「いい!」と思ったのも、兵庫県のローカル大会でしたし。
話がずれてしまいました。こんなわけで、かなり適当な内容になると思いますので、話半分に読んでいただければ(笑)。そして、ご自分と意見が違うからといって、ゆめゆめクレームなどされませんようにーーーー。
で、男子SPです。いやー日本の二人はメンタルおかしいですよね(笑)。あのプレッシャーがかかる場面で、しかもライバル選手がミスを重ねる中で、大事なSPをノーミスで滑りきるんですから!
ただ、対抗馬が勝手にバタバタ崩れていくのは、日本のメダルという観点からすると歓迎すべきことなんでしょうけど、「いい演技が見たい」人間にとってはやっぱり悲しいことでもあるのです。
滑走順にいきますが、まず前回の銅メダリストであるデニス・テン選手(カザフスタン)が、まさかのSP落ち。実は、私が目を離している間に滑り終えてしまって、予想外の低い点数に録画を見返す気にもなれず、結局確認しないままこれを書いていたりします(「見ろよ」と言われそうですが…)。ジャッジスコアによると、4サルコウが抜けて2回転になり(=0点)、スピンもひとつ失敗して0点になり……。要素抜けが二つもあったら、そりゃ無理ですよねー。そういや今シーズンは彼の演技を見てなかったことに気がつき…ずっと調子が悪かったんでしょうかねー。まあ、もともと演技の出来にムラがあり、素晴らしいときもあれば転倒しまくりのこともあって、どちらかといえば失敗パターンのほうが多いのですが、大事なときだけは合わせてくる選手でした。でも、それができなくなってしまったのは悲しいなあ……。
それから中国のハン・ヤン(閻涵)選手。怪我もあったそうですが、私の知ってる彼のジャンプじゃない〜(泣)。この選手のジャンプ、中でも3アクセルは、どこまで飛んでいくんだ〜って目を見はるほど幅があって雄大で美しいのですよ。今回もちゃんと成功して、加点も満点ついてるんですけど、でも前はこんなもんじゃなかった!って思うのです。4回転は転倒するし、スピードもすごかったのにちょっとおとなしくなっちゃってるし……。ベテランになって衰えてくるのは仕方ないけど、彼はまだ若いんですよねー。あのジャンプはなんとか取り戻してほしいと思うのでした。
あ、でもミハル・ブレジナ選手はよかった! 大ベテランの域に入ってきて、最近は私もあまり見る機会がなかったのですが(なんせグランプリシリーズですら見ないほうが多いので)、久々に4サルコウの成功が見られて、これはうれしかったなー。4回転サルコウってけっこう跳ぶ選手は多いですけど、半分以上(もっとかな?)は教本通りの踏み切りができてないんですよね。サルコウは本来左足のみで踏み切るんですけど、それで4回転するのはやはり難しいのか、両足になってる選手が目立ちます。それを不可にしたら跳ぶ選手がいなくなっちゃうので、普通に認定されてますけど。でも、そんな中でブレジナ選手は、最初から最後まで左足1本で踏み切ってて、そのクオリティはほれぼれするくらいなのですね。ただ、最近はそれも失敗が目立ってましたけど、この大舞台で成功させてくるとは……! いやーあれを見ただけでテンション上がりました(笑)。
…思ったことを全部書いてると、いつまでたっても終わりそうにないので、ちょっとはしょっていきます。
パトリック・チャン選手(カナダ)は、団体からの不調を引きずっているような感じ。別次元だったスケーティングが「かなりうまい人レベル」になっていたのが、やはり一番残念です。苦手の3アクセルはお約束のように転倒し、加齢というものの残酷さをつくづく実感させられたのでした。
田中刑事選手は、4サルコウをこの日も決められず。今、特に応援している男子選手はいないのですが、田中選手はたまに行くスケートリンクで見かけることがあって、転倒しながら4回転を練習しているのも知っていたので、なんとなく「がんばれ〜」という気持ちでいました(通年営業しているリンクは少ないので、夏季はどこのリンクで滑っても有名選手を見かけます)。あとのジャンプをきっちり決められたのはよかったのですが、ネームバリューのない選手はワンミスでもがくっと点数下げられちゃうんですよねー。フリーはなんとか4回転を決めてほしいと思ったのでした。
そして最終組。ここでは明暗がくっきり分かれました。最初に滑った羽生選手は強心臓をいかんなく発揮。すべてノーミスで滑り終え、111.68の高得点で断然トップに躍り出ます。怪我で調整が大変だったようですが、NHK杯を棄権してから、五輪に照準を合わせ、無理することなく計画的にやれたのがよかったのかなと思います。ほかによけいなことを考えなくて済んだのも大きかったのではないでしょうか?
その高得点に圧されたのか、続いて滑ったネイサン・チェン選手は、すべてのジャンプをクリーンに降りることができず、82.77という思いもよらぬ得点。団体のSPで失敗し、この経験を個人に生かしてくるかと思っていたのですが、またしても五輪独特の雰囲気にのまれてしまったようでした。4回転ジャンプの申し子のような選手で、日本勢の一番のライバルだったのは間違いないところ。彼がメダル圏外に去ってしまったのは、ホッとしたような残念なような、なにか複雑なものがありました。
ミハイル・コリヤダ選手(ロシア)も89.69と、団体同様、本人の実力からは遠く離れた点数となりました。誰よりも美しい4回転は、またもお預けとなってしまったのが残念。
この次が宇野昌磨選手となるわけですが、彼も羽生選手とはまた違ったメンタルの強さがありますねー。すべてのジャンプを降りたとはいえ、特に最後の3アクセルなどはかなり踏ん張ってこらえていたのですね。失敗してもおかしくなかったのですが、それを根性でノーミスまでもっていくのはすごいです。ご本人いわく「身体が動きすぎてしまっているところもあった」とのことですが、あまり動じない宇野選手でも五輪の一種独特な雰囲気は影響したのでしょうか。ただ、その出来映えではあまり加点がつかず、得点は104.17と、4回転を2本決めたにしては少し低め。それでもこの時点で羽生選手に次ぐ2位につけました。
これは日本勢の1位2位で折り返しかなーと思ったのですが、次のハビエル・フェルナンデス選手(スペイン)はチャップリンメドレーを踊りこなして107.58、最終滑走のボーヤン・ジン(金博洋)選手は4ルッツ−3トウループのコンビネーションを決めて103.32と、それぞれ勝負強さを発揮。やはり世界選手権で複数回メダルを獲得している選手は、こういうときでもきっちりノーミスでやってくるんだなーと感心させられたのでした。
それにしても、試合後のマスコミの騒ぎようはすごかったです(笑)。ようやく金メダルが見えてきた!って感じでしたから……。やっぱり、みんな悔しい銀続きの状況に、もとせかしいものを感じていたんでしょうねー。

第7日(2月15日)
■フィギュアスケート
・ペアフリー
ドイツのサフチェンコ/マッソ組が、ついに金を獲得しました。いえ、「サフチェンコ/マッソ組が」というよりは「サフチェンコ選手が」といったほうが正しいでしょうか。
彼女はこれが5回目の五輪。2002年ソルトレークシティ大会の15位に始まって、6位、3位、3位という結果を残しています。世界選手権では10年ほど前から常にトップを争っていて、実際何度も優勝しているのに、なぜか五輪の金には縁がありませんでした。途中でパートナーを替え、国籍を変更してまで五輪に挑み続けていた彼女も、前回ソチの時点では30歳。当時のパートナーだったゾルコビー選手と、一緒に引退するものと思っていました。
ところが、彼女は新しいパートナーと組んで現役を続行し、平昌を目指すというのです。彼女の五輪にかける執念のようなものを感じました。いくらペアは選手寿命が長いといっても、平昌では34歳。さすがに無理じゃないかと思ったのです。
それが、4年経っても普通に世界のトップクラス。五輪前哨戦のグランブリファイナルでは大方の予想を覆して優勝し、これはまさかの五輪金もあるかも…というところまできていました。
そのグランブリファイナルのペアフリーを、私は現地で見たのですが、以前のパートナーと組んでいるときより格段にダイナミックになっていて、特にツイストの高さには度肝を抜かれました。しかも演技は円熟味を増して完成されてきており、五輪でこの再現ができれば金はありうると確信したのです。
ところが、五輪ではSP4位と出遅れ、トップのスイ/ハン組(中国)に6点近くの差をつけられてしまいます。サフチェンコ選手の執念はまたも実らなかったのか…と、そのときは思ったのです。
でも、やっぱりスポーツは終わってみるまでわからないのですねー。決勝のフリー、先に演技したサフチェンコ/マッソ組は、ほぼ完璧な演技を見せて159.31の高得点をたたき出します。出だしの高い高い3回転のツイストに、クリーンなスロージャンプの3フリップ。ソロジャンプもミスなくこなし、会場はどんどん盛り上がっていきました。圧巻は中盤のスロー3サルコウで、あれほど雄大で美しいジャンプはそう見られないという素晴らしさ。それ以降も、ソロスピンでわずかに回転がずれたのが惜しいくらいで、ほとんど文句のつけようがない演技でした。
フィニッシュポーズのあと、鳴り響く拍手の中で、サフチェンコ選手は歓喜のあまりリンクに倒れ込みました。少しの間、彼女は歓喜と興奮の渦の中で、そのまま横たわっていたのでした。
1組置いて滑ったスイ/ハン組は、4回転ツイストを決めるなど十分見応えのある演技でしたが、前半のソロジャンプで立て続けにミスしたのが響きました。結果、スイ/ハン組はフリー3位、総合で2位。最後の組もサフチェンコ/マッソ組の得点は超えられず、サフチェンコ選手は五度目の挑戦にしてついに五輪の金メダルを勝ち取ったのでした。
私はペアにはまったく詳しくなく…というか今は大きな試合を生観戦することは少なく、今季はグランプリファイナルに1日行っただけで、グランプリシリーズすら多々見逃しているのですが、そんな人間でもサフチェンコ/マッソ組が飛び抜けているのはわかりました。特にサフチェンコ選手のファンというわけでもなくても、こんな素晴らしい演技した組が優勝した、その結果に満足させられたのでした。
それにしても、サフチェンコ選手とマッソ選手はどういう経緯で組むことになったのでしょうね。結成にあたってマッソ選手はフランスからドイツに国籍まで変更しているので、並々ならぬ決意があったものと思われます。ただ、二人が組んだことで、どちらもこれまでよりレベルが上がったことは間違いないし、試験的に組んでみたときにピピッとくるものがあったのかも?(何も知らずに書いてるので、適当に読み流してください) カップル競技って本当に相手次第なんだなあと実感したのでありました。

第6日(2月14日)
今日の日本選手のメダル
 銀
 平野歩夢(スノーボード男子ハーフパイプ)、小平奈緒(スピードスケート女子1000m)
 銅
 渡部暁斗(ノルディック複合個人ノーマルヒル)、高木美帆(スピードスケート女子1000m)

■スピードスケート
・女子1000m
有望種目が多いこの日の中でも、スピードスケート女子1000mは複数、それも金と銀が期待されていました。この種目の世界記録を持ち、今季W杯では4戦3勝の小平奈緒選手、そしてそれに次ぐ成績をあげている高木美帆選手。これはいけると、多くの人が思っていたでしょう。
けれど、五輪に照準を合わせて調整してきたオランダ勢が、2人の前に立ちはだかりました。12組で滑ったテルモルス選手が、1分13秒56の五輪新を叩きだし、2位以下を大きく引き離してトップに立ったのです。それは、小平選手が出せなくはないけれど、かなり難しいタイムというのが正直なところでした。
14組の高木選手は1分13秒98。その時点で2位に入ったものの、さすがにテルモルス選手には及ばず。金メダルの期待は、次の小平選手にかかりました。
小平選手の前半は好調だったと思います。ご本人もあとのインタビューで「前半はよかった」のように話していた通り、テルモルス選手のタイムをわずかながら上回っていたからです。しかし、後半はかたくなったのか、少しずつテルモルス選手のタイムから遅れていきました。ところどころ微妙なミスもあったようです。それは些細なものかもしれないけど、金をとるならしてはいけないミスだったのです。
小平選手のゴールタイムは1分13秒82。やはりテルモルス選手には届きませんでした。日本勢の銀と銅獲得は、とてもうれしい結果のはずなのに、現に以前の五輪でこの結果が出たときは本当に喜べたのに、今回ばかりは悔しい気持ちが先に立ちました。レース後のインタビューに答える小平選手にも、ほとんど笑顔はありませんでした。
今回のレースは、最初から小平選手の不利がいわれていました。抽選の結果、不利とされるアウトスタートに決まってしまったからです。インスタートならゴール前のコーナーで内側になるため、前を走る外側の選手を追うことになってタイムを出しやすいのだそうです。そして、金メダルのテルモルス選手は、まさにそのインスタート。同程度の実力をもっているなら、やはりその不利は大きかったのではないでしょうか。
ただ、小平選手自身、この種目には500mほど絶対的な自信が持てないまま、ここまできてしまったとのこと。そのあたりが最後の最後で影響したのかもしれません。小平選手自身が完璧だったと振り返れるレースだったら、おそらくテルモルス選手にもっと迫ったか、もしかしたら逆転していたかもしれません。
この日は金メダルを複数期待されながら、いずれも悔しい銀に終わりました。でも、銀で悔しいというのは、日本が強くなった証拠でもあります。金にとうてい届かないレベルなら、銀でも十分うれしいはずなのです。金メダルが見たい…強く思ったこの日の夜でありました。

■ノルディック複合
・個人ノーマルヒル
直前に見たスノーボード男子ハーフパイプに続き、またしても「悔しい銀」になってしまいました。
前半のジャンプで、期待の渡部暁斗選手は3位。後半のクロスカントリーはトップから28秒差のスタートとなりますが、上の2選手は走力で劣るとあって、絶好の位置につけたかに思われました。
後半のクロスカントリーがスタートし、渡部選手は順調に前との距離を詰めていきます。しかし、後続のクラプファー選手(オーストリア)、フレンツェル選手(ドイツ)も渡部選手に迫ってきて、ほどなく三人が一団となってトップを追いかけることになりました。これは予想された展開で、渡部選手のライバルは先にスタートした2選手ではなく、走力のある後ろの2選手なのでした。
トップに追いついて集団は5人になり、ほどなく1人が脱落して4人に。その中で渡部選手やフレンツェル選手が代わる代わる前に出て集団を引っ張ります。その状態が長く続いて、気がつけばゴールまでそう遠くないところまできていました。
フレンツェル選手は前回のソチ五輪で、渡部選手をかわし金メダルを獲得した選手です。走力は渡部選手よりも高いのです。そんな選手とスパート合戦しても、勝てる見込みは多くありません。スパートどころが鍵になると思いました。
しかし、終盤にさしかかったとき、渡部選手は4人の中で最後尾につけていました。フレンツェル選手は集団の先頭にいて、もしこの状態でスパートされれば、追いつくのが難しくなってしまいます。人間の身体のみのマラソンとは違って、スキー競技では板がある分、集団になっていてもトップと最後尾では意外に距離があるのです。
最後の坂を目前にして、渡部選手はようやくペースを上げてきました。しかし、なんとか集団の前方へやってきたところで、フレンツェル選手がスパート。渡部選手はつこうとしますが、つききれず、差は確実に開いていきます。ゴールはもう目の前になっていました。
そのままフレンツェル選手がゴールし、渡部選手は約5秒遅れの2位となりました。終盤でフレンツェル選手のすぐ後ろにつけていたら、厳しくても少しは可能性があったかもしれません。他選手のうしろにつけて楽をするのは普通のことですが、レースが動き出す直前までそのままだったのが悔やまれました。
ただ、銀で満足した前回とは違い、渡部選手も相当悔しく思っている様子。なんとかラージヒルで、この悔しさを晴らしてくれることを願います。

■スノーボード
・男子ハーフパイプ決勝
平野歩夢選手が2回目に95.25の高得点をあげてトップに立ち、誰も抜くことができないまま、試合はあと一人を残すのみとなっていました。最後に演技するのは、この種目に長年君臨する、アメリカのショーン・ホワイト選手。2回目に平野選手と同じ4回転(ダブルコーク1440)の連続に挑み、成功はしたものの、その後のエアで転倒。あと1回のチャンスで成功するかどうか……。平野選手のクオリティからして、ホワイト選手に少しでも乱れがあればそれで決まると思われました。
そして、ホワイト選手が滑り出し、最初のエアでいきなり4回転を決めて見せます。次のエアでも4回転を行い、連続で、しかも高い精度で成功させてきたのです。3回目に難度の低い技をはさんで、4回目と5回目は高難度の3回転半。高い完成度ですべてのエアを成功させ、手を高々とあげて演技を終えたのでした。
平野選手と同じ4回転の2連続、残りのエアも難度は大差ないようでした。でも、ホワイト選手が滑り終えた瞬間、私は「……負けた」と感じました。画面に映し出された平野選手も、祈るというよりはなかばあきらめ気味に見えました。
それでも「もしかしたら…」の願いをこめて、得点を待ったのですが……。表示されたのは平野選手より2点以上も高い97.75。それを見たホワイト選手は、抱えていたボードを放り出して喜びを爆発させ、それから顔を覆っておそらくは涙をこぼしていたのです。対照的に平野選手はボードをパタリとその場に落とし、それを静かに拾い上げました。悔しむ様子はなく、どこか淡々とした表情でした。
でも、平野選手の演技も本当に素晴らしかったのです。最初はいつものように高さを見せつける無回転のエア、次に4回転の連続、それから3回転半の連続。前回のソチで、平野選手の技の高さと美しさには驚かされたのですが、今回はそれに史上最高の難度が加わって、私は4年間の成長に目を見はりました。直後のインタビューで、平野選手は「悔しさはあるけど楽しかった」のように語りましたが、確かに前回大会よりぐんとレベルが上がった、ものすごく見応えのある試合で、観客にとっても最高に楽しい戦いでした。
その後、各局では専門家から素人まで、さまざまな人が敗因を分析していました。まずは「すべてのエアの回転数を足したら、ホワイト選手のほうがわずかに多かった」という意見。そういえば、ホワイト選手は3番目のつなぎ?の技に1回転半を使っていましたけど、平野選手の最初の技は無回転だったのですね(あれは高さを見せつけられて、私はとても好きなのですが)。
でも、専門家の方から出された「ホワイト選手のほうが構成がバラエティに富んでいた」という意見のほうが、私はより納得できました。平野選手の演技は素晴らしかったけれど、2〜5回目までの技が、私の目には同じような感じに見えたのです(4回転と3回転半の見分けもつかないので……)。対して、ホワイト選手のほうは、真ん中の1回転半でアクセントをつけ、4回目のダブルマックツイストも素人目にもわかる変化がありました。その部分がジャッジに「かっこいい」と判断されたのでしょう。このハーフパイプという種目で、最も?重要視されるのが「かっこよさ」だそうだし、趣の違う技を入れよう、観客を楽しませようという姿勢は素直にいいなと思いましたから。
そして、私は「平野選手が1回目で失敗したこと」も大きなポイントだったと思います。平野選手は決勝の最初から4回転2回構成に挑み、途中で転倒して低い得点に終わっていました。一方、ホワイト選手は少し難度を落とし、それでも94.25というかなりの高得点をあげました。平野選手は2回目で成功して95.25を出すわけですが、さらに構成を上げるはずだった3回目は失敗。ホワイト選手のほうは2回目から4回転2回に挑み、3回目(二度目の挑戦)で成功させました。
仮に平野選手が1回目で成功できていれば、さらに難度を上げた構成で2回目と3回目の演技を行えたはずです。2回行えばどちらか成功する可能性は高くなったでしょう。でも、1回目を失敗したことで、挑戦できるのは3回目の一度だけになってしまったのです。
もちろん、この種目では3回のうち1回だけ高得点を出せればいいことはわかっています。でも、ホワイト選手というある意味「化け物」のようなスーパースターに勝とうとするなら、1回目は失敗してはいけなかったと思うのです。
それにしても、ホワイト選手の常に高難度の技へ挑戦していく姿勢には驚嘆させられます。体操などでも20代なかばになると新しい技を習得しにくくなるそうですが、30歳を過ぎているのに19歳の若者に張り合い、それで勝ってしまうのですから……。この二人の対決、しばらくは楽しませてもらえそうです。

第5日(2月13日)
■スノーボード
・男子ハーフパイプ予選
今大会の中で、かなり楽しみな種目のひとつがこの男子ハーフパイプです。4年前、高さのある素晴らしい演技を見せ、若干15歳で銀メダルを獲得した平野歩夢選手の姿は、いまだ目に焼きついていました。そんな彼が、ほかの誰もできないような高難度の技を引っさげて五輪の舞台に帰ってくるのだから、嫌でも期待はふくらみます。昨年の3月、膝の靱帯断裂と内臓損傷という大怪我を負ったとのことですが、復帰後の映像を見てもそれほどの怪我があったとは思えないほど、キレのある演技を見せています。
この日は予選が行われ、平野選手は3位で通過。「通ればいい」と技も抑えていたようで、本気の演技が見られるのは決勝のみになりそうです。ショーン・ホワイト選手(アメリカ)はトップで通過しており、王者は万全な様子。対決が本当に楽しみです。
日本勢は片山来夢選手、戸塚優斗選手も予選を通過。ただ、前回の銅メダリスト・平岡卓選手は13位となり、あと一歩のところで決勝進出を逃しました。私の目には前回と大差ない演技に見えたのですが……。それだけ皆のレベルが上がっていて、同じようにやっていては置いていかれてしまうのでしょうね。

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