〜季節のメッセージ 2004年秋〜
「紅 葉」

秋になると、なぜ木の葉が赤や黄色になるかご存知ですか?
葉の根元と枝の間に「離層」という組織ができ、そこが次第に「コルク状」
に固くなってきます。そうすると、葉で作られる栄養が枝にいかなくなっ
たり、葉に水分がいかなくなって、紅葉が始まります。紅葉の名所は渓谷
や谷沿いが多いように、昼間は日光が強く、夜は冷え込む、寒暖の差が
大きいほど鮮やかな紅葉になります。(日本気象協会の解説)

紅葉する葉は、いわば自分を酷使することで、あのような自然の美しさ
を私たちに見せて楽しませてくれます。葉は紅葉だけに終わらず、死ん
で落ち葉となって大地に栄養を与えます。自分を犠牲にして、与え続け
る葉の一生です。
聖書に次のような言葉があります。

「一粒の麦がもし地に落ちて死ななければ、それは一つのままです。
 しかし、もし死ねば、豊かな実を結びます。」
                (ヨハネ福音書12:24)


玉川上水緑道の紅葉

緑道にはどんぐりがたくさん
落ちていました

一粒の麦を自分に置き換えて考えると、自分に死ぬか、死なずに一つ
のままかということになります。
つまり利己的な自分、自己中心的な生活に留まり続けるか、それらを
放棄するかによって結ぶ実が違ってきます。我を通す人は、周囲を自
分の思い通りにして満足を得たかのように思えますが、周囲に不快感
を与え、人間関係を健全に保つことが難しくなります。しかし、自己
犠牲をもって相手を尊重し身を低くする人は、周囲を潤し、相手に満
足感を与えます。その人自身は自分に死んだので、自分を失ったと思
われますが、周囲の信頼を勝ち取り、与えることによる真の満足感を
得ることが出来ます。

夕陽に照らされたハナミズキが赤々と染まっています。思わずその前に立ち止まって、深呼吸したく
なります。もらってばかりではなく、この心地よさを自分からも周囲の人に与えたいものです。