ナルコレプシーの症状、検査、診断、治療について解説します
presented by 阪野勝久/愛知県名古屋市

ナルコレプシー

ナルコレプシー(Narcolepsy)は、過眠症の代表的な疾患の一つです。主な症状は、日中の眠気です。10代に発症することが多いですが(例、授業中の居眠り)、診断が遅れることがしばしばあり、社会人になって仕事上での支障をきたし(例、重要な会議中に眠る)クリニックに受診する場合がよくあります。思春期に発症することが多く進学の時期に重なるため、早期の診断、治療が望まれますが、患者がどの診療科に受診すれば良いかが分からないことが問題となっています。眠気は短時間の睡眠を取ることにより(昼寝や仮眠など)一時的に解消されますが、しばらくしてから眠気が再び出現します。また、ナルコレプシーの方では居眠り中に鮮明な夢を見ることがしばしばあります。

代表的なナルコレプシーの症状として、以下があります。
1)日中の眠気、突然眠ってしまう(睡眠発作)
2)感情の変化(笑う、怒る)により、体の一部に脱力感が起こる(情動脱力発作)
3)眠っているときに金縛り(体の力が入らない)の症状がある(睡眠麻痺)
4)入眠時に幻覚症状がある(入眠時幻覚)

ナルコレプシーの診断は自覚症状の評価と検査(終夜睡眠ポリグラフ検査と睡眠潜時反復検査)により行われます。日中の眠気のみではナルコレプシーとは診断できず、他の眠気をきたす原因の除外が必要となります。また、情動脱力発作の存在はナルコレプシーの診断に有用ですが、必ずしも存在するわけではありません。その他の検査として、髄液中のオレキシン(脳内で覚醒を促すホルモン)濃度を測定したり、HLAの型を調べたりする場合がありますが、必須ではありません。

ナルコレプシーの治療として、眠気に対して覚醒を促す薬が使用されます(治療薬についてはこちら)。また、夢に関連した症状(入眠時幻覚、情動脱力発作、睡眠麻痺など)に対して、抗うつ薬を使うことがあります。ナルコレプシー、過眠症に対応する診療科は精神・神経科です。かかりつけ医の小児科、内科から最寄の睡眠外来や睡眠医療センターを標榜している医療施設に紹介してもらう方法も良いでしょう。

ナルコレプシー、過眠症についてより詳しく解説したサイト
過眠症ランドについてはこちら (過眠症の診療を行うクリニック、病院へのリンクあり)